音楽理論講座 9_セカンダリードミナント
セカンダリードミナントは、ダイアトニックコードに属さないノンダイアトニックコードの一種で、主要三和音以外のコード(IIm、IIIm、IV、V、VIm)を一時的にトニックとして扱い、ドミナントから解決させる手法です。通常のドミナントモーション「V7→I」と同じ原理を応用し、例えば「VI7→IIm」や「I7→IV」など複数のパターンがあります。この技法を理解することで、コード進行に緊張感と解決感をもたらし、楽曲の表現力を大幅に向上させることができます。作曲やアレンジメントにおいて重要な音楽理論知識です。
セカンダリードミナントを使用する

主要三和音の時にドミナントからトニックへ移行する進行
「ドミナントモーション」について解説致しました。
- キーCの場合「V7(G7) → Ⅰ(C)」
ダイアトニックコードに属さないコードをノンダイアトニックコードと呼びます。
セカンダリードミナントは、ドミナントからトニックへ解決するように、
「IIm(Dm)、IIIm(Em)、IV(F)、V(G)、VIm(Am)」のコードを
一時的にトニック(Ⅰ)として置き換え、解決するための二次的なドミナントコードの事です。
ちなみに「I(C)」に対してのドミナントは、通常の「V(G)」で、プライマリードミナントですし、
「VII(Bm-5)」は、使用ケースが限られてますので、
これに対するセカンダリードミナントも使われる頻度は少ないです。
- 「Ⅵ7(A7)→ Ⅱm(Dm)」
- 「Ⅶ7(B7)→ Ⅲm(Em)」
- 「Ⅰ7(C7)→ Ⅳ(F)」
- 「Ⅱ7(D7)→ Ⅴ(G)」
- 「Ⅲ7(E7)→ Ⅵm(Am)」
解説動画
よくある質問
Q1. セカンダリードミナントとドミナントモーションの違いは何ですか?
ドミナントモーション(V7→I)は主音への解決ですが、セカンダリードミナントは他のダイアトニックコードを一時的にトニックとして扱い、それへ向かうドミナント機能のコードを使用する点が異なります。より多くのコード進行のバリエーションが可能になります。
Q2. セカンダリードミナントはどのような場面で使われますか?
ポップス、ジャズ、ロック、クラシックなど様々なジャンルで使用されます。特にコード進行に緊張感を加えたい場面や、予測不可能なハーモニーで聴者の注意を引きたい時に効果的です。
Q3. VIIのコードにセカンダリードミナントがあまり使われない理由は?
VIm-5は使用ケースが限定的で、実用性が低いためです。セカンダリードミナントはI、IIm、IIIm、IV、V、VImの6つのコードに対して適用されるのが一般的です。
記事の担当 侘美 秀俊/Hidetoshi Takumi

武蔵野音楽大学卒業、映画/ドラマのサウンドトラック制作を中心に、数多くの音楽書を執筆。
オーケストレーションや、管弦楽器のアンサンブル作品も多い。初心者にやさしい「リズム早見表」がSNSで話題に。
北海道作曲家協会 理事/日本作曲家協議会 会員/大阪音楽大学ミュージッククリエーション専攻 特任准教授。
近年では、テレビ東京系列ドラマ「捨ててよ、安達さん。」「シジュウカラ」の音楽を担当するなど多方面で活躍中。
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