鉄板の盛り上がりを演出する「Riser&Uplifter」レシピ #2 【無料シンセVitalの使い方】
本記事は、無料シンセVitalを使用してEDMやダンスミュージックの必須FXサウンドであるRiser&Uplifterを自作する方法を詳細に解説しています。オシレーターの波形設定からLFOによるピッチ変化、ノイズサウンドの追加、エフェクト処理まで4つのステップに分けて説明することで、読者は盛り上がりを演出するサウンドをゼロから構築できるようになります。既成のサンプルに頼らず自作することで、楽曲のテンポやジャンルに合わせた細かいカスタマイズが可能になるというメリットも習得できます。
RiserとUplifterとは?盛り上がりを演出する定番FXサウンドの特徴
YouTube動画への質問と回答の抜粋
LFOをカットオフとレゾナンスにアサインしていましたが、アサインすることで音がどうなるのかイメージしづらいので教えてほしいです。 また、カットオフは最大値に、レゾナンスは50パーセントにした理由も知りたいです!
LFOをフィルターのカットオフに接続することで、時間とともに音色を自動的に変化させています。 具体的には、音が鳴り始めた時は「こもった暗い音」から始まり、時間が経つにつれて徐々に「明るくクリアな音」に変化していきます。より劇的な変化を作るため、LFOの変調幅は最大に設定しています。 また、レゾナンス(共振)も重要な要素です。レゾナンス値を上げることで、カットオフ周波数の変化による音色変化がより強調され、派手で印象的な変化になります。 ただし注意点として、レゾナンスを最大値近くまで上げてしまうと「発振」という現象が起こり、音のキャラクターが大きく変わってしまいます。そのため安全な範囲として50%程度に抑えています。 結果として、控えめで暗い音から徐々に明るく派手な音へと、滑らかで印象的な音色変化を作り出すことができます。
EDMやダンスミュージックで欠かせないFXサウンド、RiserとUplifterは盛り上がりを演出するのに欠かせない定番のサウンドです。
まずは、どのようなサウンドか聴いてみましょう。
▼RiserとUplifter サウンドサンプル
このような音は、オーディオサンプルとして多く販売されています。
しかしながら、ゼロから作れるようになることで、上昇するタイミングやサウンドの質感を好みや曲に合わせて細かく調整できるメリットがあります。
それでは、サウンドを組み立てていきましょう。
手順1 : オシレーターの基本設定
オシレーター1の波形には、「Basic Shapes」からSawtooth(ノコギリ派)を選択します。
次に、音を重ね厚みを加える目的で「UNISON」を使用します。
音を重ねる数は楽曲の壮大さに応じて調整しますが、ここでは8に設定します。
重ねる波形同士のピッチをずらす「Detune」は10%程度に設定します。
より攻撃的な印象の楽曲では高めの数値に設定しても良いでしょう。
このオシレーターではフィルターを使用しないため、音声の出力を「Effects」に設定します。
手順2 : LFO1でピッチ変化を作成
LFO1をオシレーター1のピッチにアサインします。
LFOカーブに沿ってピッチが変化するので、LFOのスピードを上昇させる長さに変更していきます。
今回は、8小節間をかけて上昇させたいので、8/1に設定しましょう。
カーブのポイントをドラッグし、スタートは最小値、最後は最大値に変更します。
後半にかけてより上昇感が強まるよう曲線を描くことがポイントです。
手順3 : ノイズサウンドの追加
さらに盛り上がりを演出するためノイズのサウンドを追加します。
サンプラーを有効にして、デフォルトの「White Noise」を使用します。
音量が少し小さいので「LEVEL」を最大値に設定します。
音声の出力先を「Filter 1」に設定します。
この段階では、ノイズの音に動きがないので、接続先のFilter 1を有効にし、動きをつけていきます。
波形アイコンの箇所のバーを中央にドラッグして、フィルターのタイプをバンドパスに設定します。
Filter CutoffとResonanceを音の鳴り始めをイメージして低めに設定します。
その後、この2つのパラメータに対して、以下のようにLFO1をアサインし、動きをつけます。
Cutoffは最大値まで動くように設定します。
Resonanceは最大で50%程度にとどめておきましょう。
フィルターのモードは、楽曲の雰囲気に合わせてお好みで12dBもしくは24dBに切り替えてみてください。
手順4 : エフェクト設定で楽曲になじませる
サウンドに奥行きを演出するため「Delay」を使用し、余韻を加えます。
ディレイ音が過剰に響きすぎないよう「SPREAD」ノブを下げ、ディレイに対して高音域と低音域を抑制します。
「MIX」ノブも20%程度に設定します。
仕上げに「Reverb」の「TIME」ノブを調整し、長めの余韻を作り出せばサウンドの完成です。
この基本形を覚えておけば、オシレーターやLFOのカスタマイズで無限にサウンドバリエーションを生み出すことができるので、ぜひ作り方をマスターしていただければと思います。
最後に、RiserとUplifterが使用されたおすすめ楽曲プレイリストを貼っておきますので、こちらも参考にしてください。
Riser&Uplifterが聴けるお薦めプレイリスト
よくある質問
Q1. VitalでRiserを作るときのオシレーター波形は何を選ぶべきですか?
Sawtooth(ノコギリ波)を使用することをおすすめします。厚みを出すためにUNISONで8層程度に設定し、Detuneで10%程度ピッチをずらすことで、豊かな倍音と盛り上がり感を実現できます。
Q2. Riserの上昇時間を調整するにはどのパラメータを変更しますか?
LFO1のスピード設定で調整します。8小節かけて上昇させたい場合は「8/1」に設定します。LFOカーブの後半をより立ち上げるように曲線を描くことで、上昇感をより強調できます。
Q3. ノイズを追加するときフィルターの設定で気をつけることはありますか?
フィルタータイプをバンドパスに設定し、CutoffとResonanceにLFO1をアサインして動きをつけることが重要です。Resonanceは最大50%程度に抑えることで、音が破裂的にならず洗練された印象になります。
Q4. 完成したRiserサウンドに奥行きを出すにはどうしますか?
DelayとReverbを活用します。Delayは過剰に響かないようにMIXを20%程度に設定し、SPREADを下げて高低域を抑制します。Reverbの時間を長めに設定することで、豪華な余韻が生まれます。

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