Lunacyの新プラットフォーム「NOVA」が登場!ブラウザで試して、そのままDAWへ持ち込めるインストゥルメント・ライブラリ
ブラウザとDAWを行き来して使える、クラウド型のインストゥルメント・ライブラリ
「CUBE」や「BEAM」で知られるLunacyから、新しいプラットフォーム「NOVA」がリリースされました。
NOVAは、クラウド上で利用できるインストゥルメントのライブラリです。
ブラウザ上で音色の調整が行え、設定した内容をそのままDAWに反映できます。
NOVAの主なポイントは次の3つです。
- インストール・ライセンスキー不要で、ブラウザ上で試聴、操作感を試すことができる
- 無料のプラグインを入れれば、同じインストゥルメントをDAWでも使用できる
- ブラウザとDAWの間を行き来しながら、同じ音色で制作を進められる
本記事では、NOVAの概要と、現在試せるインストゥルメントを紹介します。
NOVAとは?
NOVAは、ブラウザから直接使うことも、DAW内のプラグインとして使うこともできるインストゥルメントのライブラリです。
プラグイン版はNOVAのWebサイトと同じ画面になっているため、どちらからでも同じライブラリと操作環境で音作りができます。
NOVAでは、LunacyがRainbow CircuitやVirtual Riotなどのコラボレーターと共同で制作した有料のインストゥルメントに加え、無料のインストゥルメントも用意されています。
また、NOVAは今の制作環境にそのまま組み込めるように作られています。
普段使っているプラグインや音源を手放す必要はなく、いつもの制作に新しい音源を加える感覚で使えます。
NOVAの使い方
ここからは、ブラウザでインストゥルメントを選んで音を確かめるところから、DAWで使うまでの流れを見ていきます。
サインイン
NOVAのサイトにアクセスすると、サインイン画面が表示されます。
NOVAはLunacy Audioのアカウントで利用できるため、すでにアカウントをお持ちの方は、そのままサインインできます。
アカウントがない場合は、画面下の「Create an account」から作成してください。
インストゥルメントを探す
サインインするとホーム画面が表示され、インストゥルメントの画像が一覧で並びます。
画像にマウスを乗せると、そのインストゥルメントのデモ音源を試聴できます。
「Premium Instruments」は有料、「Freebies」は無料のインストゥルメントです。
気になるインストゥルメントが見つかったら、画像をクリックします。
有料版もクリックすると次の画面でインストゥルメントが開き、購入前に実際に触って試すことができます。
音を鳴らして音色を調整する
無料の「Woodland Piano」の画像をクリックした場合の画面です。
下にある鍵盤をクリックすると、音を鳴らせます。
MIDIキーボードがなくても、マウスだけで音を確かめることができ、画面上のノブを動かして、その場で音作りを試すことも可能です。
MIDIキーボードを使いたい場合は、画面右上の歯車アイコンから「Enable MIDI」をクリックします。
ブラウザから許可を求められたら、許可すればMIDIキーボードが使えるようになります。
同じメニューの「Transport」では、拍子とテンポも設定できます。
なお、現在のところ、使用するブラウザによっては、MIDIキーボードに対応していないので注意してください(Chromeは対応を確認済み)。
プラグインのインストール
DAWで使う場合は、画面左上の「Download NOVA」をクリックします。
macOS用の「Universal Binary (macOS)」、またはWindows用の「64-bit (Windows)」からインストーラーをダウンロードし、プラグインをインストールします。
プラグイン本体は無料です。
DAWで起動する
ここではCubaseを例に起動します。
インストゥルメントトラックを追加する画面で、「NOVA」を選んでトラックを作成します。
起動時はサインインを求められるので、Lunacy Audioのアカウントでサインインしてください。
ブラウザと同じホーム画面が表示され、インストゥルメントの画像にマウスを乗せればデモ音源を試聴できます。
名前の一覧から選ぶ一般的なプラグインと違い、読み込み前に音を確認できるのがNOVAならではのポイントです。
画像をクリックすると、そのインストゥルメントが読み込まれます。
有料インストゥルメントは、購入するとDAWで読み込めるようになります。
共有URLで音色をブラウザとDAWの間で持ち運ぶ
ブラウザとDAWの行き来を支えているのが、共有URLです。
このURLを読み込めば、ブラウザでもDAWでも、さらに共同制作者の環境でも同じ音色を再現できます。
音色をURLにする
画面右上の共有アイコンをクリックすると「Link copied」と表示され、URLがコピーされます。
このURLには、実際に触って設定した状態がそのまま含まれています。
次項の手順で貼り付けて読み込むと、ブラウザからDAWへ、またはDAWからブラウザへ、設定を引き継いだ状態でインストゥルメントが開きます。
また、URLを共同制作の相手に送れば、相手のNOVAでも同様に開くことができます。
設定を変更した場合は、もう一度共有アイコンをクリックして、URLを取得し直してください。
URLを読み込む
画面右上の「Type / to search」と書かれた検索欄をクリックすると、「Paste a NOVA link, or search commands」と書かれた入力欄が開きます(キーボードの「/」でも開けます)。
ここにコピーしたURLを貼り付け「Enter」を押すと、音色がそのまま読み込まれます。
ブラウザで開く場合は、検索欄ではなくアドレスバーにURLを貼り付けても、同じように開けます。
無料で使えるインストゥルメント

現在、無料で使えるインストゥルメントは5種類です。
ブラウザでもDAWでもすぐに使えるので、NOVAを試す最初の一歩にぴったりです。
Woodland Piano
▼サンプル音源
アップライトピアノを近い距離で収録した音源で、フェルトの柔らかさと空気感が詰まった音色が特徴です。
中央の「WONDER」をドラッグして上げていくと、シンプルなピアノの音に、粒が舞うような幻想的な響きが重なっていきます。
左側のエンベロープで音の立ち上がりと余韻を、右側のプレートリバーブで響きの広さと量を調整できます。
Chiptuner
▼サンプル音源
8bit系のレトロなパルス波に、ビットクラッシャーとコード・アルペジエーターを組み合わせたインストゥルメントです。
音色の土台となるのは、上段に並ぶ16種類の波形です。
BASIC、NOISE、JAGGED、CLASSICの4グループから選べます。
そこに「CRUSH」を加えると、音の粒が荒くなり、ざらついたデジタルの質感に変わっていきます。
「ARP」を開いて「ON」にすれば、押さえた和音が分散して鳴ります。
Silhouettes
▼サンプル音源
FMシンセシスとマルチサンプル音源を組み合わせた、アンビエント向けのインストゥルメントです。
画面は中央の円形コントローラーと、それを囲む2本のリングだけというシンプルな構成です。
プリセットが用意されており、上部の左右矢印で切り替えられます。
どれも伸びのあるパッドサウンドで、曲の空気感を作る場面で活躍してくれそうです。
Good Vibes
▼サンプル音源
細かくサンプリングしたヴィブラフォンに、グレインエンジンとシマー・リバーブを組み合わせたインストゥルメントです。
画面の構成はWoodland Pianoと共通で、中央の「SPARKLE」を上げていくと、ヴィブラフォンの澄んだ響きに、粒立ちとキラキラした倍音が重なっていきます。
エンベロープとリバーブで、立ち上がりや響きを整えられます。
Zephyr Strings
▼サンプル音源
上下に動くアルペジオが流れるように続くストリングスです。
こちらも構成は共通で、中央の「INTENSITY」が音色を変化させる中心です。
上げていくほど音に華やかさが増していきます。
有料インストゥルメント
有料インストゥルメントは5種類で、LunacyのほかRainbow Circuitが手がけたものも含まれています。
いずれも購入前にブラウザですべての機能を試せるので、実際に音を出して確かめてから選べます。
Swarm
重ねてデチューンした複数のボイスによる、厚みのあるユニゾン・シンセです。
中央の大きなノブで「VOICES」と「DETUNE」を決めます。
その下には「VOICE/CHORD」の切り替えも用意されています。
プリセットが多数用意されているので、まずはプリセットを切り替えて試してみるだけでも制作に直結した音色が見つかりそうです。
Drift Cassette
ヴィンテージのサンプルとローファイなエフェクトを備えた、2台のカセットデッキを使うサンプラーです。
左右のテープ画面をクリックすると、音色を一覧から選べます。
2台の組み合わせで音を作り、プリセットも用意されています。
中央の「SPEED」はテープの速度で、音程と長さが一緒に変わります。
その隣の「DIRECTION」では、順再生に加えて逆再生や往復も選べます。
Gleam
Rainbow Circuitが手がけたインストゥルメントで、モーダル・レゾネーターに、木やガラス、金属の実際のサンプルを組み合わせています。
音色の出発点となるのが左上の「Material」で、ベルなど、鳴らす素材を選ぶことができます。
中央にはプリセットが用意されているので、プリセットを選んでから「Material」を変更すると、また違った音が楽しめます。
Growl
うなるようなベースを作るための攻撃的なシンセです。
音色の中核は、中央の大きな「GROWL」フェーダーで、うなりの量をここで決めます。
上げていくと、深い低音から音色が変化していきます。
画面は「MAIN」「FM/PM」「DIST」の3つに分かれており、DISTのDRIVEを上げるとさらに歪みを加えられます。
Anima
呼吸するように絶えず動き続けるサウンドを作る、フェイズ・ディストーション方式のシンセです。
中央の円形パッドをドラッグすると、下に並んだ「WIND」「WATER」「EARTH」「LIFE」の4つのノブが連動し、混ぜ具合を調整できます。
LFOが4つ、エンベロープが3つ用意されているので、時間とともに表情が細かく変わるサウンドを作り込めるのも特徴的です。
画面上部でプリセットを切り替えられるため、まずは切り替えながら音を聴いてみるのがおすすめです。
今後のアップデート
今後も無料のインストゥルメントやエフェクトが積極的に追加され、毎週新しいコンテンツの配信が予定されています。
有料のマーケットプレイスにも、Audio ImperiaやVirtual Riotといったコラボレーターの製品が加わっていきます。
さらに今後のアップデートでは「Plugin Builder」が追加され、ユーザー自身でプラグインを作成し、他のユーザーと共有できるようになる予定です。
公式サイトでは、コードを書く知識がなくても作れるツールになると説明されています。
作ったプラグインは、マーケットプレイスで販売することも可能になる予定です。
開発の様子は公開しながら進められており、月1回のライブ配信とVlogで最新の状況を知ったり、質問したりできます。
インストゥルメントを探して使うだけでなく、作って共有する場へと広がっていくNOVAの今後にも注目です。
システム要件
Windows
・OS:Windows 10以降
・対応フォーマット:VST3/AAX
Mac
・OS:macOS 11以降(M1/M2以降を推奨)
・対応フォーマット:AU/VST3/AAX
共通
・メモリ:16GBを推奨
・その他:インターネット接続が必要
価格
NOVAのプラグイン本体と無料インストゥルメントは無料で利用できます。
有料インストゥルメントの価格は下記のとおりです。
| 通常価格 | 販売価格 | |
|---|---|---|
| Swarm | $49 | $35 |
| Drift Cassette | $49 | $35 |
| Anima | $49 | $35 |
| Gleam | $29 | $19 |
| Growl | $29 | $19 |
※価格は2026年9月時点の情報です。最新の価格は販売サイトでご確認ください。
NOVAはまだ始まったばかりのプラットフォームです。
インストゥルメントは今後も増え、いずれはユーザー自身が作ったプラグインも並ぶ予定です。
本記事では要点にしぼって紹介しましたが、ここで取り上げたインストゥルメントは、すべてブラウザを開けばその場で音を出せます。
言葉で読むよりも、実際に触ってみるのが近道です。
気になったものから、ぜひ鳴らしてみてください!

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