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初めてのNative Instruments「KOMPLETE」 DTM環境を一気に格上げするハイコスパ定番バンドル

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KOMPLETEとは?



DTM初心者の方は最初はDAW付属の音源やプラグインで制作を始めると思いますが、次第に他社製品の導入に興味が湧いてくることと思います。
そこで必ず目にするのがNative Instruments社の「KOMPLETE」シリーズ。
当サイトでも多数のKOMPLETEに関するコンテンツを出していることからもわかるように、その普及率は目を見張るものがあります。
多くのプロも使用しているということで、なんとなくその魅力を感じている方も多いのでないでしょうか?

ただ、単体の音源ではなく多くの製品がバンドルされているため、額面だけを見ると高価な製品のように見えます。

そこで今回は、改めてKOMPLETEとはどういう製品なのか、またどのグレードを選んだらいいのかなど、購入を検討中の方に役立つ情報をまとめてお送りしたいと思います。

初めてのKOMPLETE 動画


KOMPLETEの魅力

KOMPLETEは、Native Instruments社から発売されている、音源やエフェクトを中心としたソフトウェア・バンドル(複数製品のセット)です。
ピアノ、ドラム、シンセサイザーなどのバーチャルインストゥルメント、エフェクトといった音楽制作の幅を広げる製品が、現在150近くラインナップされています。
その歴史はプラグインの歴史と同等くらいに長く、Native Instruments社は1999年からソフトウェアインストゥルメントを開発・販売しており、KOMPLETEのバージョンは最新で14となっています。
その間、この分野では常にトップランナーだったと言って間違いないでしょう。

そんなKOMPLETEには、どんな魅力があるのでしょうか?

総合的なクオリティの高さ

KOMPLETEシリーズは圧倒的な収録製品数を誇るバンドルですが、ただ数が多いだけではありません。その一つ一つが非常にハイクオリティです。
上述した通りプロで使用していない人はいないほどの普及率で、日常的に耳にする音楽の中でKOMPLETEのサウンドを発見することができます。
後にサンプル含めてご紹介しますが、バンド系の生楽器、シンセ、オーケストラなど全方位的な音源を収録し、エフェクトや制作をサポートするユニークな製品も含まれています。
KOMPLETEのみで制作を全て完結することもできますが、KOMPLETEを中核として他社製品で補うような使い方をされる方が多いようです。

コスト・パフォーマンスの高さ

KOMPLETEに含まれる製品は単体購入すると1万円〜3万円のものが多いですが、STANDARDを例に挙げると87製品が収録されてわずか8万円ほどで購入することができます。
それら全てを使わないとしても十分元が取れてしまう価格です。

これから音源を買い足そうという方にとって、KOMPLETEで一気に揃えるか、その他のメーカーのものを一つ一つ購入していくかを迷うかもしれません。しかし、各メーカーの製品も大体1〜5万くらいはしますので、幾つか購入するとすぐに8万円くらいには達してしまいます。
私たちが経験上言えることは、まずKOMPLETEを購入して使いこなし、そこに足りない要素を他メーカー製品で補完していくという購入方法が最もコスパが良いだろうということです。

シンプルなライセンス・アップデート管理

DTM関連ソフトの管理で地味に大変なのが、インストール時のアクティベーションやアップデートです。製品の数が増えれば増えるほど煩雑になり、またメーカーごとに方式が違ったりするため混乱することもしばしば。
できればシンプルかつ楽に行いたいところですが、KOMPLETEはその点も配慮されています。

NATIVE ACCESSというソフトを使用することで、アクティベーションをバンドル単位で一発完了することができます。
インストールされているもの/いないものや、アップデートが必要なものなども分類して表示することができますので、管理が圧倒的に楽です。
こういったことに余計な時間を取られないことも、円滑な創作活動を行うに当たっては重要です。

※iZotope OzoneのインストールにはNative Access 2が必要です。

KOMPLETEシリーズの4つのグレードと選び方

KOMPLETEはバンドルとして4つのグレードが存在し、それぞれ収録製品数が違います。

  • KOMPLETE SELECT:Native Instrumentsの一部ハードウェア製品に付属する最も安価なエディション(¥26,800)
  • KOMPLETE STANDARD:多くの楽曲制作に対応する標準的なエディションで、iZotope Ozoneも加わりマスタリングまで完結可能(¥80,600)
  • KOMPLETE ULTIMATE:製品の種類が大幅に増え、できないジャンルはないというほど多彩な楽器類、エフェクトを収録(¥161,300)
  • KOMPLETE COLLECTOR’S EDITION:ほぼ全部入り。Native Instrumentsの最高峰の音源も含まれるまさにコレクター向けのエディション(¥242,000)

▶︎KOMPLETE 14 グレード別全製品比較表(PDFファイル)

この中で最も売れているのがSTANDARDで、迷ったらひとまずこれを買っておけば間違いないでしょう。
もしNative Instrumentsのハードウェアを検討していたら、それについてくるSELECTでお試ししてみて、アップグレードするのも手です。
ULTIMATE以上はより高度なインストゥルメントや、オーケストラ・シネマティック系が充実してきます。プロフェッショナルの方はもちろん、更に上を目指したい方にはおすすめです。

ここからはグレード選びの参考として、こんな楽曲を作るにはどのバンドルが良いのか「タイプ別のおすすめKompleteバンドル」を紹介します。

バンドアンサンブル主体の楽曲(STANDARD以上)

なぜKOMPLETEが多くのDTMerに選ばれるのか?

▶︎バンドアンサンブル系 サンプル

ロック、ポップス、ファンクなどのギターやベース、ドラムを主体とした制作例です。
STANDARD以上では各楽器の専用音源が用意されており、プリセットを選択するだけで質の高いサウンドが使用できる点が魅力です。
また、こちらで使用しているSESSION GUITARIST、SESSION BASSISTのシリーズは、豊富な演奏パターンを内蔵しており、楽器特有のフレージングやリフなどに詳しくない人でも簡単にそれらしいトラックを構築できてしまいます。

アコースティック系の楽曲(STANDARD以上)

▶︎アコースティック系 サンプル

ピアノやストリングス、ブラスなどのアコースティックな定番サウンドの制作例です。
弦楽器、管楽器音源はSTANDARD以上で付属しますが、よりリアルな表現力を求めるなら上位版を収録したULTIMATE以上がおすすめです。
また、ピアノ音源もシリーズとしてテイストの違うものが複数入っており、ニュアンスに応じて使い分けることができるのも嬉しいポイントです。

民族系の楽曲(STANDARD以上)

▶︎民族系 サンプル

本格的な民族音楽を作らない人でも、ポップス系の楽曲に少し民族テイストを入れたり、ピンポイントでオリエンタルな楽器を使いたい時があるでしょう。そう言った時のためだけに、個別に音源を買うのも中々コストがかかったりします。
KOMPLETE(STANDARD以上)は中東の弦楽器やアフリカの打楽器など、多種多様な民族系の楽器を収録しており、欲しい時に手軽に利用することができます。
なお和楽器を含む東アジア系の楽器(EAST ASIA)はULTIMATE以上の分類となっています。比較的新しい製品でクオリティも高いため、和楽器系がほしい方はULTIMATEを選ぶ一つの理由になるかもしれません。

シンセサイザーを使った楽曲(STANDARD以上)

▶︎シンセサウンド-アナログ系 サンプル

▶︎シンセサウンド-EDM系 サンプル

KOMPLETEにはシンセ系の音源も非常に充実しており、STANDARDには主要なシンセがほぼ入っています。
柔らかく温かみのあるアナログモデリングシンセでヨレのあるレトロなサウンドを取り入れることもできますし、EDMのようなハイファイでラウドな現代的サウンドもお手のものです。
傾向としてシンセ系はエディションで付属数に大きな差がないことから、STANDARDでも十分必要な量は揃うでしょう。

トラック・ビートメーカー(Playシリーズ)

▶︎PLAY SERIES サンプル1

▶︎PLAY SERIES サンプル2

ここまでお見せしてきた製品と違い、Playシリーズはジャンルごとに最適なサウンドがパッケージ化された製品です。
特に現代のエレクトロニックな要素を多く含んだ楽曲では、シンセのように楽器を特定できない音色が多く使われるため、どの音源を使用すれば目的の音が作れるのか分からないという方も多いと思います。
Playシリーズはそのようなニーズに応え、ジャンルに相応しい音色にすぐ辿り着けるとともに、簡単な操作でハイクオリティなサウンドが使用できるという特徴があります。

オーケストラ系(ULTIMATE以上)

▶︎オーケストラ系 サンプル

本格的なオーケストレーションや映画音楽を制作したいなら、ULTIMATE以上がおすすめです。
サウンドの質が高いのはもちろんなのですが、KOMPLETE製品の特徴として作業効率を高めることに重点が置かれる傾向があります。即戦力の音色、ポイントを絞ったパラメーター、そして演奏パターンの活用などです。
実際上のサンプルも、大半のトラックの打ち込み内容がコードの白玉(全音符)となっており、短時間であのような壮大なBGMを制作することができます。
またパーカッションやSE系のサウンドも充実しており、ポップスに適用して幅を広げたり時間を短縮できるシーンも多々あります。


以上、今回はKOMPLETEをこれから導入しようという方向けに魅力をお伝えして来ましたが、正直これでも伝えきれていないくらい非常におすすめのバンドルです。
少し費用をかけてDTM環境を向上させたいという方でしたら、購入して後悔するということはないと思いますので、ぜひ検討してみてください。

Sleepfreaksで解説している収録製品(一部)

MASSIVE X

MASSIVE X 使い方① オシレーターセクションについて

FORM

SESSION GUITARIST STRUMMED ACOUSTIC

  1. 1基本操作とパターン切り替え
  2. 2サウンドエディット

REAKTOR 6

  1. 1「Reaktor 6」新機能「BLOCKS」レビュー
  2. 2「Reaktor 6」BLOCKSを使用したパッチ操作
  3. 3「Reaktor 6」オシレーターの追加

BRASS COLLECTION

  1. 1基本概要と演奏表現
  2. 2サウンドエディット
  3. 3ソロセクション

EMOTIVE STRINGS

  1. 1基本操作とフレーズ呼び出し
  2. 2サウンドコントロール

REPLIKA XT

  1. 1主要パラメーターの概要とコントロール
  2. 2ディレイとエフェクトセクション
  3. 3アドバンスセクション

THE MOUTH

  1. 1「The Mouth」の使い方 ①ボーカルへの適用と基本設定
  2. 2「The Mouth」の使い方 ②ボコーダー/FX/BASS/ビートへの適用

Session Horns Pro

  1. 1基本機能と音作り
  2. 2打ち込みテクニック
  3. 3Session Horns Pro 追加機能と概念
  4. 4Session Horns Pro 2 奏法の打ち込み

Scarbee MM Bass