位相 Phase DTM用語集・辞典
波形を拡大していくことで確認できる音の波、波形こと。
楽器が重なった際、この位相状態により、音抜けや音色が聴こえ方が変化する。
これは、各トラックの位相が影響を与え合うために起こる。
わかりやすい例として、逆相によるサウンドの打ち消しがある。
全く同じ内容のトラックを用意し、片方の位相を反転させると、サウンドは無音になる。
これは正相と逆相が打ち消し合うことによって起こる。
これを利用したテクニックとして、中央に定位したトラックを抽出するというものがある。
位相を反転させボーカルファイルを抽出
ここまで綺麗に位相が打ち消し合うことは制作中に起きないが、各楽器の周波数が干渉し、打ち消し合うことで特定のトラックが埋もれてしまうという現象が起こる場合がある。
この解消方法として、そのトラックの位相を反転させることで症状を解消・緩和できる場合がある。
波形を反転させ音を整える
複数のマイクを使用するドラム録音などは
各マイクの音のかぶり、距離などにより位相状態が悪くなってしまう。
そのため波形をズラしたり、位相反転スイッチを使用し、音を整えるのが一般的。
その他、モニタースピーカーの距離、位置で位相が変わるなど、
楽曲に様々な影響を与える。
この位相反転を利用し、楽曲の音圧や広がりを増強する「MS処理」という手法も現在の主流となっている。
波形反転でMS処理を行う
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