Skrillexのようなワブルベースを作る⑤ Phase(=FM)とマクロを駆使したサウンド
ワブルと組み合わせたい「ギャンギャン」としたサウンド
お悩み相談室へのAnswer動画「Skrillexのようなワブルベースを作る」第5弾です。
前回の続編となりますので、ぜひ続けてお読みいただければと思います。
今回も番外編ということで、MASSIVEのPhaseを使った、ワブルベースと相性のいいシンセサウンドをご紹介します。マクロコントロールやオートメーションも鍵になってきますので、DAW環境に合わせて活用してみてください。
サウンド作成方法
Massiveの設定
ENV4の設定
こちらはもうお馴染みのアタック最速、サスティーン(LEVEL)最大の減衰しない設定です。
OSCの設定
今回はOSC1だけを使います。
- 波形はSine-Squareを選択し、Wt-Positionは9時少し過ぎくらいを目安にします。
- ピッチを-24にしておきます。
MODULATION OSCの設定
OSC1に対して、MODULATION OSCのPhaseを適用します。
MASSIVEのPhaseは、他のシンセではFMと同等の機能です。
- MODULATION OSCをオンにし、Phaseの隣の数字は「1」を選択します。
- ピッチを+12とし、Phaseのツマミはだいたい10時くらいとして下さい。
Phaseのツマミに対して、MACRO1をアサインします。
値は12時過ぎくらいまでの範囲です。
このMacro1をDAW側のマクロ(CubaseならQuick Control)にもアサインしておきます。
同時に、LFO1もアサインしましょう。
波形は「Bending1」を選択します。
また、このLFOのRatioの分母部分も、DAW側のマクロにアサインしておきます。
この設定により、Macro1でLFOの中心地点を動かす設定となります。
またLFOのRatioを動かすことにより、リズムを自在に変えることができます。
FILTERの設定
今回はシリアル(直列)のルーティングとし、F1からF2に順番に流れるようにします。
- OSC1のアウトをF1に振り切ります。
- Serに振り切り、F1のボリューム最大、Mixは2に振り切ります。
- FILTER1はCombを選択し、画像の設定を目安にして下さい。
Pitchを変えると大きくサウンドが変わります。 - FILTER2はLopassを選択します。
- FILTER2のCutoffには上述のLFO1をアサインします。
エフェクトの設定
- FX1 →「Classic Tube」 FX2 →「Dimension Expander」
それぞれを少しかけ、音の太さや広がりを足します。 - EQではHishelfをややブーストしておきます。
- INSERT1 →「Parabolic Shaper」で若干の歪みを加えます。
DAW側の設定
エフェクト
DAW側でもエフェクトをかけ、若干音を整えましょう。
- EQはローカットしつつ、5kHz付近を若干ブースト。
- コンプはしっかり潰す設定として太い音にします。
マクロのオートメーション
最後に、今回の曲で使用したオートメーションの一例をご紹介します。
Phaseにかけたマクロはマックスにして派手に聞かせたり、徐々に上げたりして変化をつけています。
LFOのRationにかけたマクロでは、フレーズによってリズムを変えるのに役立ちます。
例では最初が3連で、2回目は段々遅くなるように設定されています。
以上の設定を参考にして、様々なフレーズを生み出してみてください。
ワブルベースと組み合わせれば効果絶大ですし、他の様々なジャンルにも活用できると思います。