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エンベロープでフィルターをコントロールする 2 シンセサイザー 初心者講座

ADSRのフィルターコントロール

前項では「フィルター」自体の設定をご紹介してきました。

そしてこの記事では「フィルターのADSR」を使用して、フィルター効果の時間をコントロールしていきます。

「ADSR」についてはコチラをご参照ください。

設定方法

ADSR_filter

↑ 赤囲み部分から設定を行います。

以前に解説を行った音量変化「ADSR」の動きを
そのまま「フィルター」へ置き換えて考えることができます。

A_アタック

「Cutoff」が設定された位置から
どの位のスピードで移動するのか?というものです。

cutoff

左上の「Envelope(アマウント)」にも注意してください。

中央で「0」のため「エンベロープ」の効果が無効になります 

カットオフプラス

↑ 右に振るほど「カットオフが右に大きく移動」

現在は「ローパスフィルター」を選択しているため、
音が開けていく感じになります。

カットオフマイナス

↑ 左に振るほど「カットオフが左に大きく移動」します。

現在は「ローパスフィルター」を選択しているため、
音が閉じていく感じになります。


アタックが遅い場合

アタック遅い

移動スピードが遅くなるため、ゆっくりと開いていく効果を得られます。

アタックが早い場合

アタック早い

「フィルター」がすぐに開き、音の始まり部分のみ効果が現れます。

D_ディケイとS_サスティーン

DS

「音量」の場合は「減衰」をコントロールしていた
「D」「S」も基本的な考え方は同様になります。

簡単に言ってしまうと

「S_サスティーン」
「アタック」による「カットオフ」の動きが最大に達した際に
どのくらい元の位置に戻っていくのか?

「D_ディケイ」
元の位置に戻っていくスピード

これになります。

Sマックス

↑「S_サスティーン」がMAXの時、
「カットオフ」の位置は最大値から一切戻りません。

よって戻るスピードの「D_ディケイ」は意味を成しません。

「S_マックス時のサウンド」

↑ 「アタック」によって開ききったサウンドはそのまま維持されています。

「S_0% D_2500msのサウンド」

s-0-d-2500

↑ 「S_サスティーン」が「0」のため
カットオフは音の鳴り始めの位置に戻っていきます。

そして「D_ディケイ」が「2500ms」ということは
2.5秒間で元の「カットオフ」に戻っていくということになります。

これらを利用した「音作り詳細」は今後の記事でご紹介していく予定です。

R_リリース

鍵盤を離した際、元のカットオフ値に戻っていく時間を決定します。

音量が鍵盤を離した後、すぐに消える設定の場合は、
フィルター側のリリース側は意味を成しません。

AMPリリース

↑ですので「音量」のリリースは長めにしたサンプルを記載します。

「R_リリースが0のサウンド」

リリース0

鍵盤を離した瞬間に「カットオフ」が初期値に戻るため、
急激なサウンド変化が起こります。

「R_リリースが5000msのサウンド」

r-5000

「リリース」が「5000ms」です。
鍵盤を離した後に「カットオフ」は5秒間かけて初期値に戻ります。

ゆっくりとした音色変化が確認できます。

このように、「フィルターのADSR」でもかなりの音色作りが可能となります。
次回はこれらを使用した音作りにをご紹介していきたいと思います。

まずはこの「ADSR」の意味と変化をしっかりと把握してください。