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ミキシング・マスタリングで大活躍!MetricABの使い方 1.概要と基本設定

DAW内でリファレンス音源を快適に視聴/分析

Adapter Audio MetricAB

ADPTR Audio社よりリリースされている「MetricAB」を解説していきます。

当製品はDAW上にプラグインとして使用することで、ミキシング・マスタリング時に活躍する便利なプラグインとなっています

通常、リファレンス音源(参考楽曲)をDAWへ取り込んで作業を行うと、リファレンス音源はマスタートラックに適用したエフェクトの影響を受けてしまいます。

当製品を使用することで、これら問題を回避することができるだけではなく「周波数・左右の広がり・位相・ラウドネス」などの情報を制作している楽曲と参考楽曲とで比較し、細かくモニタリングすることが可能です。

第1回目ではMetricABの概要と基本設定を中心に進めていきます。

MetricAB の使い方 1.概要と基本設定 動画解説

製品サイト : https://www.plugin-alliance.com/en/products/adptr_metricab.html

MetricABの適用と楽曲取り込み

まずはマスタートラックへMetricABを立ち上げます。

Adapter Audio MetricAB 立ち上げ

適用の注意点は、必ず最後尾に適用するということです。
これにより、リファレンス音源の再生はマスタートラックに適用されたエフェクトの影響を受けなくなります。
現在作業している楽曲のサウンドは、マスターエフェクトが適用された状態で聴こえます。

楽曲の取り込み

リファレンス楽曲の取り込みも簡単です。
MetricABのソングリストへ目的の楽曲ファイルをドラッグ&ドロップするだけです。
最大で16曲まで楽曲を登録可能です。

Remove Audio File

登録した楽曲を削除するには、対象楽曲のメニューアイコンをクリックし、「Remove Audio File」を選択します。

A_B

楽曲の切り替えも簡単です。
DAWを再生中に、左に配置された「A/B」ボタンをクリックすることで、作業中の楽曲(A)、リファレンス楽曲(B)を切り替えることができます。
また、ソングリストに配置した楽曲名をクリックすることで、瞬時にその楽曲が再生されます。

設定の保存

これら楽曲リストを他の作業プロジェクトでも使用したいという場合も多いと思います。

Save as

「Default」をクリックし、場所と名前を指定して現在の状態をプリセットとして保存します。

Open

次に、他プロジェクトに立ち上げたMetricABの「Open」から保存したプリセットを読み込みこむことで、プラグインの状態が再現されます。

ROCK/POPS/EDMなど、ジャンル別のプリセットを用意しておくと良いでしょう。

上記、リファレンス楽曲を読み込む際の注意点として、読み込んだ場所(ここではデスクトップ)から楽曲を削除/移動してしまうと、MetricABは次回の起動時にファイルを読み込めなくなってしまいます。
予めリファレンス楽曲専用の場所やフォルダを決めて、そこから読み込むようにすると良いでしょう。

既にリファレンス楽曲を様々な場所から読み込んでいるという場合、

Create Archive-1

メニューの「Create Archive」から楽曲ファイルを含めたプリセットをフォルダへまとめることができるため非常に便利です。


いかがでしたでしょうか?

かなり便利なプラグインということがお分かりいただけたかと思います。
楽曲アレンジの段階で、フレーズや音色選びをリファレンス楽曲を確認しながら進めることができるという使い方も便利です。

次回はMetricABに用意された「周波数・左右の広がり・位相・ラウドネス」などのモニタリング機能を解説していきます。

製品サイト : https://www.plugin-alliance.com/en/products/adptr_metricab.html