Logic Pro 12 新機能まとめ | Session Playerの強化やChord IDなど注目のアップデート
SynthタイプのSession PlayerやChord IDが登場
Logic Pro 12では、シンセサウンドに特化した新しいSession Playerが追加され、モジュレーションコントロールを備えた動的なシンセパフォーマンスを生成できるようになりました。
さらに、オーディオやMIDIからコード進行を自動解析する「Chord ID」、サウンドライブラリの管理UI刷新など、制作ワークフローを加速させる多くの新機能が追加されています。
この記事では、Logic Pro 12の主要な新機能について詳しく解説していきます。
動画
新しいSession Player – シンセサウンドに特化したプレイヤー
Logic Pro 12では、Session PlayerのKeyboard PlayerとBass PlayerにSynthタイプが新たに追加されました。
これらの新しいプレイヤーは、独自のモジュレーションコントロールを備えており、ノートだけでなくエンベロープやLFOによる音色変化も自動的に生成できます。
Keyboard Player – Synthタイプ
新規トラックを作成の画面で、Keyboard Playerを選択すると、新しいSynthタイプ「Modulated Pad」と「Rhythmic Chords」が選択できるようになっています。
Modulated Padを選択すると、Session Playerリージョンにモジュレーションが書き込まれます。
エンベロープモジュレーションの複雑さや量を調整でき、エンベロープの形状(アタック / ホールド / ディケイ)も細かくコントロール可能です。
リズムのプリセットを選択したり、別のトラックのリズムに追従させることもできます。
LFOも同時に適用されており、波形の形状や速さの調整、コードへの同期などが可能です。
LFOはコードの切り替わりに合わせて動作します。
例えば、同じコードが2小節続く場合、LFOも2小節かけて1周期を描きます。
これらの新しいモジュレーションコントロールの優れた点は、MIDIに変換するとモジュレーションがMIDIエディタに表示されることです。
後から手動でオートメーションを調整することも、MIDI CCを使用してサードパーティのインストゥルメントやエフェクトをコントロールすることも可能です。
Bass Player – Synthタイプ
Bass Playerにも、従来のエレクトリックベースとアコースティックベースに加えて、「Pump Bass」「808 Bass」「Sequenced Bass」の3種類のSynthタイプが追加されました。
Pump Bassは、クラシックなサイドチェインダッキング(ポンピング)エフェクトを備えています。
スライドのカスタマイズも可能で、ダッキングエフェクトの量と形状は「詳細」セクションで調整できます。
▼Pump Bassサウンド
808 Bassは、TR-808由来の重低音ベースサウンドを生成するタイプです。
ヒップホップやトラップなどのジャンルで定番のベースサウンドを手軽に取り入れられます。
▼808 Bassサウンド
Sequenced Bassでは、LFOモジュレーションによるフィルターの開閉など、より複雑なパターンを生成できます。
▼Sequenced Bassサウンド
Chord ID – オーディオ・MIDIからコード進行を自動解析
Chord IDは、待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。
MIDI、オーディオ、パターンリージョンをコードトラックにドラッグするだけで、コード進行を自動的に解析してコードトラックに追加できます。
使い方は非常にシンプルです。
オーディオやMIDIリージョンをグローバルトラック(コードトラック)にドラッグ&ドロップするだけで、コード進行が自動的に解析されます。
この機能は、ダウンロードしたループ素材を使用する際にも便利です。
ループ素材のキーは分かっていても、コード進行が分からないケースがよくあります。
そのようなオーディオループをコードトラックにドラッグすれば、コード進行が自動的に解析され、Session Playerがそのコード進行に追従します。
リージョンをグローバルトラックへドラッグした場合、楽曲全体のコード進行として登録されます。
一方、曲のコード進行は変更せずに、リージョンだけのコード進行を知りたい場合もあります。
そんなときは、対象のリージョンを右クリックし、「コード」→「コードを解析」を選択します。
すると、そのリージョンに対してのみコードが解析され、グローバルトラック(楽曲のコード)には影響しません。
サウンドライブラリの刷新
Logic Pro 12では、サウンドライブラリの管理UIがiPad版と同様のビジュアルUIに刷新されました。
サウンドパックのプレビュー、ダウンロード、削除、含まれるコンテンツの確認が可能になり、ストレージ容量の管理がよりしやすくなっています。
サウンドライブラリは、「その他のサウンドを入手」をクリックすると表示されます。
メニューバーの「Logic Pro」→「サウンドライブラリ」からもアクセスできます。
「パックを管理」から、利用可能なすべてのパックのダウンロード、インストール済みパックの確認、一括削除、特定のパックのみの削除や更新も行えます。
サウンドライブラリの保存場所を変更したい場合は、「Logic Pro」→「設定」→「一般」→「サウンドライブラリ」で設定できます。
Step Sequencerの強化
Step Sequencerには、ランダマイズ機能の拡張と新しい再生モードが追加されました。
ランダマイズ機能の強化
各行のランダムボタンをクリックすると、その行のパターンをランダムに生成できます。
パターン全体をクリアしたり、全体をランダム生成することも引き続き可能です。
新しく追加されたのは、ランダマイズ時のステップ出現確率を調整できる機能です。
ランダムボタンを右クリックすると、確率を設定できます。
確率を低く設定するとステップ数が少なくなり、100%に設定するとすべてのステップにノートが配置されます。
各行の左端をクリックして展開すると、ベロシティやノートリピートなどのパラメータもランダマイズできます。
モードで範囲を選択すると、範囲内でランダマイズするといった使い方ができます。
上部のエディットモードを選択した状態でランダマイズを適用すると、パターン全体に対してそのパラメータのみをランダマイズできます。
新しい再生モード
従来の再生モードに加えて、下記の再生モードが追加されました。
① Ping Pongに似ていますが、最初と最後のステップを繰り返さずに往復します
② ある位置から前後に動きながら、最終的にパターン全体を通過していくShuffle再生モードです
③ すべてのステップを使い切る前に同じステップを繰り返す可能性がある真のランダム再生モードです
Snap to Scale – ピアノロールでのスケールスナップ
ピアノロールエディタに、スケールクオンタイズ設定に従ってスナップする機能が追加されました。
使い方は、まずスケールクオンタイズで楽曲のスケールを設定します。
次に「Snap to Scale」をオンにすると、スケール外の音を入力しようとしても、自動的にスケール内の音に変換されます。
この機能は、音楽理論を学習中の方や、特定のスケール内でどの音が使えるか確認しながら作業したい場合に便利です。
提供形態について
Logic Pro 12は、AppleがLogic、MainStage、Final Cut Proなどを含む新しいサブスクリプションサービス「Apple Creator Studio」の一部としても提供されます。
月額または年額で、iPad版とMac版の両方のLogic Proにアクセスできます。
従来どおり買い切り版も引き続き提供されており、既存購入者は無料でLogic 12にアップデートできます。
なお、Logic Pro 12の動作にはmacOS 15.6以降およびApple silicon搭載Macが必要です。
SynthタイプのSession PlayerやChord IDなど、制作ワークフローを強化する新機能が多数追加されたLogic Pro 12。
ぜひアップデートして、新しい機能を試してみてください!
- CATEGORY:
- Logic Proの使い方 上級者編




































