WAVES Doubler 使い方 ボーカルトラックを強化する
ダブル効果を簡単かつ的確に実現する Doubler
「WAVES Doubler」は、トラックにダブリング効果を与えるプラグインです。
- トラックに厚みを与える
- オケにトラックを馴染ませる
- 音像を左右に広げる
など様々な効果を与えることができます。
ここではボーカルトラックへの適用を例として解説を進めていきますが、
シンセサイザー、ギター、コーラスなど、様々なトラックに使用することができます。
この便利なプラグインを是非、有効活用してみてください。
WAVES Doubler解説動画
製品の購入: https://bit.ly/2RpOaAL
動画ポイント プラグインの種類を把握する
Doublerをはいくつかの種類が存在します。
しっかりと使いこなせるように、この点を把握しておきましょう。
まず「2 or 4」と名前が付けられているものです。
これは、対象トラックに対して、音を重ねることができる数となります。
重ねる数が多いほど、厚みのあるサウンドになりますが、輪郭がぼやける傾向もあります。
「オケに馴染ませたい」or「タイトに聴かせたい」といった用途に合わせた選択が必要です。
そして、注目は「mono/stereo」というモードです。
これは、今回のボーカルトラックのようなモノラルトラックに対して表示されます。
「mono/stereo」を選択すると、Doubler以降の処理がステレオとなります。
重ねるサウンド(Voice)の定位を調整することができるようになり、
ワイドな音像とすることも可能です。
「mono」を選択すると全てのVoiceが同じ定位になるため、
タイトで勢いのあるサウンドとなります。
※Cubaseではモノラルトラックに「mono/stereo」をインサートしても、ステレオ処理にはなりません。
モノラル音源にステレオ効果を適用したい場合、ステレオトラックにオーディオを配置する、
あるいは一旦ステレオのグループチャンネルにルーティングする必要があります。
その上で、「stereo」のDoublerをインサートします。
動画ポイント Doublerの各パラメーター
左端の各色ボタンをクリックすることで、Direct(原音)/Voiceそれぞれのサウンドを
オン/オフさせることができます。
各Voiceについては、Directに対してどのような変化をつけるか、
お好みでパラメーターを調整することが出来ます。
- Gain : 音量をコントロールします。
Directと各Voiceのバランスをとります。 - Pan : 左右の定位を決定します。
これにより音像の広がり具合を調整します - Delay : 発音のタイミングをms(ミリ秒)単位で遅らせます。
あまり遅くすると、ディレイ(やまびこ効果)となってしまいます。
ダブル効果を得たい場合は、低めに設定しておきましょう。 - Fdbk : Voiceを繰り返す際の比率(≒繰り返し回数)を決定します。
通常のダブル効果を得たい場合は「0」とします。 - Oct : Voiceの音程を1オクターブ下げます。
ユニゾンでサウンドを太くする等の効果を狙うことができます。 - Detune : サウンドのピッチを変化させて再生させることで、
ダブル効果のニュアンスをコントロールします。
セント単位(100で1半音)で調整が可能ですが、あまり値を大きくすると
不協和音になるため注意が必要です。 - DepthとRate : サウンドのピッチに揺らぎを与えます。
Depthでピッチが変化する幅、Rateで変化する速さを指定します。
薄くかければ、コーラスのようなエフェクト効果を得ることが出来ます。
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