Native Instruments FORMの使い方① 基本編
KOMPLETE11にも収録されているNIのNEWシンセ「FORM」
先日KOMPLETE11が発売されましたが、それと時を同じくして、NIより新しいシンセ「FORM」が発売されました(KOMPLETE11 ULTIMATE 及び KOMPLETE11に収録されています)。
“アドバンスド・モーフィング・サンプラー”と銘打たれたFORMは、サンプルをベースに、再生方法やシンセシスによる柔軟な加工を可能にした、非常に魅力的なシンセです。
今回より2回に分けて、使い方を見ていきましょう。
製品サイト(単体購入も可)
https://www.native-instruments.com/jp/products/komplete/synths/form/
FORMの使い方 解説動画
FORMの起動
FORMは、REAKTOR6内で立ち上げます。
- 左上の虫メガネマークから、Playerタブを開きます。
- 「Form」フォルダを選択します。
- 「Form.ens」をメインのウインドウ内にドラッグ$ドロップします。
プリセットの呼び出し
プリセットも豊富に用意されていますので、まずはどんな音が出るのかを確認していきましょう。
- 虫メガネの隣のリストアイコンをクリックします。
- 「Factory」の中に、カテゴリー別でプリセットが格納されています。
マクロコントロールで大まかに音色をいじる
メイン画面の下に4つのマクロコントロールつまみ配置されており、
ここでプリセットの音色を大まかに変えていくことができます。
シンセの細かい操作が苦手だという方でも、ここをいじるだけで、それなりにプリセットをカスタマイズすることができます。
3つのセクションで音色を作り込む
更に音色を細かくいじって、オリジナルの音色にしていきたいということであれば、画面上部に配置されている「SAMPLE」「SOUND」「EFFECTS」という3つのセクションを切り替えながら行います。
SAMPLEセクション
SAMPLEセクションでは、音作りの元となるサンプル波形の再生方法について設定を行っています。
(今回は概要に留め、次回さらに詳しく解説していきます)
波形の中にある白い線をドラッグし、再生開始位置(左)と再生範囲(右)を決めていきます。
また、線に囲まれた部分をドラッグすると、範囲を保ったまま移動することも可能です。
SOUNDセクション
SOUNDセクションでは、オシレーターやFX、モジュレーション等によって、サンプルを加工していきます。サンプルベースですが、原型を留めないくらいに劇的な変化を与えていくことも可能です。
- FORM OSC
ピッチやパン、フォルマント(音の特性)、音量等を操作します。 - ADDITIVE OSC
サインもしくはトライアングル波形によりハーモニック要素を加えることができます。ピッチは、原音に対して5度やオクターブといった良い響きが得られる音程に限定されます。 - OSC FX
ここではSHAPERで波形の区切り、DEFORMで音波の速さを決めていきます。ここでかなり過激に音を変化させることができます。
FM変調で音をギラつかせることや、左右に広げること、またMULTIPLYではさらにハーモニック要素を加えることも可能です。
EFFECTSセクション
EFFECTSセクションでは、その名の通り作ったサウンドに複数のエフェクトをかけることできます。
DYNAMICSやDELAY、REVERBといったお馴染みのものもありますが、なんといってもFORMの特徴的なエフェクターは「FREQUENCY SHAPING」です。
周波数帯を二つにスライスし、それぞれ位置、幅、音量などを操作することができます。
特定部分の倍音を強調したり、またそれをLFOなどで動かすこともできるので、動きのある音を作ることも可能です。
以上がFORMの概要です。何はともあれ、まずは触ってみてください。
様々な可能性を感じていただけると思います。
次回は、FORMの最大の特徴と言える「SAMPLE」セクションについて、もう少し掘り下げて解説していきます。
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