iZotope「Ozone8」マスターアシスタント機能と連携が強化された「Neutron2」の使い方
強化されたマスタリング機能とプラグインの連携
iZotope社よりリリースされ好評だったNeutronが早くも「Neutron2」に進化し、同時に発売となった「Ozone8」との連携が強化されました。
今回は新機能を交えつつ、この点の解説を行っていきます。
Ozone 9の新機能は下記のリンクから。
iZotope Neutron2とOzone8 解説動画
Neutron→Neutron2の変更点 ゲートエフェクトの追加
Neutron2にゲートエフェクトが追加されました。
周波数帯域を任意で3バンドに分け、各バンドごとにレシオを30:1まで設定可能なエキスパンダーとして柔軟性の高い設定を行うことができます。
生で録音されたトラックのノイズ処理などに活躍します。
トラックアシスタント機能内のインストゥルメント選択等
お馴染みのトラックアシスタント機能で、前バージョンでは選択できなかったインストゥルメントが選択できるようになりました。
また楽曲の仕上げの明るさを「intensity」の3つ(Low , Medium , High)から選択できるようになりました。
Neutron2とTonal Balance Controlの連動
- Tonal Balance Controlとは?
「Neutron2」「Ozone8」と「Tonal Balance Control」を連携させて「Neutron/Ozone」両方のEQを調整できるプラグインです。
3種類のターゲットプリセットの他に、リファレンスとなる楽曲を取り込んで、画面に表示されたターゲットに合わせてEQを調整して理想に近づける事ができます。
また、「Tonal Balance Control」を適用する箇所は、マスタートラック(Stereo Out)の最終段に挿すことをおすすめします。
Tonal Balance Controlでのターゲット楽曲の取り込み方法
Target横の「三」ボタンを押し、”Create custom target curve from audio file…”を選択します。
コンピュータ内の楽曲を選択します。
すると、一瞬で楽曲の解析が行われて、ターゲットが表示されます。
Neutron2 (Ozone8)とTonal Balance Controlとの連動
左下のタブから連動させて操作したいNeutron2のトラックを選択します。
選択肢の名前はNeutron2で任意で決められる名前と連動します。
Tonal Balance Control下側に表示されるがEQがNeutron2のEQと連動しますので、(マスターに挿した)Tonal Balance Controlのレベルバランスを参考にトラックのEQ調整が可能です。
Ozone8のMaster Assistant機能
- Master Assistant機能とは?
仕上げのターゲットをStreaming、CD、Referenceの3種から選択し、パラメーターを自動設定する「自動マスタリング機能」です。
Reference音源を取り込んでの使用方法
メイン画面右下のReferenceボタンを選択後、画面中央下の”ADD”押します。
コンピュータ内の楽曲を選択します。
楽曲が取り込まれ画面中央下に波形表示され、自動的にループパートが設定されます。
*ループパートの設定は波形上で「右クリック」→「Insert Loop」にて、ポイントを追加することが可能です。
Master Assistant機能内のReferenceを選択→Reference Track選択→Nextと進めていきます。
スタンバイ状態になるので、楽曲をプレイします。
これでリファレンスに合わせて各エフェクトパラメーターが自動設定されます。
設定終了後に「Accept」ボタンで適用されます。
楽曲を再生しながら、Referenceボタン左横スイッチのオンオフで、取り込んだ楽曲の選択したループパートとの切替が一瞬でできます。
このように「Neutron2」「Ozone8」「Tonal Balance Control」は、シームレスに連携し、作業内容を大幅に軽減できる機能が満載ですので、ミックス〜マスタリング時に重宝するかと思います。
是非、ご自身の制作環境に取り入れてみてはいかがでしょうか?