Xfer Records SERUM の使い方① 基本概要とプリセットのカスタマイズ
話題のシンセ「SERUM」を徹底解説
Xfer Records SERUMは、2年前に発売され、徐々にその人気を確固たるものにしつつあるソフトシンセです。
YouTubeやメール等でも解説のご要望を多数いただきましたので、今回から数回に分けてお送りしていきたいと思います。
このシンセの特徴はなんとも言っても、わかりやすさと楽しさを兼ね備えたビジュアル、そして音の良さですね。
それでは、まず基本概要から学んでいきましょう。
SERUM 解説動画
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- 1SERUM の使い方① 基本概要とプリセットのカスタマイズ
- 2SERUM の使い方② オシレーターのコントロール
- 3SERUM の使い方③ モジュレーションのコントロール
- 4SERUM の使い方④ 簡単な音作りのTips集
プリセットの選択
SERUMには、アーティストの手によるもの等、魅力的なプリセットが多数収録されています。
まずここから選んで、音色のイメージを探っていくのもいいですね。
プリセットは画面上の黒い小窓から選ぶことができます。
また、その隣の「< >」ボタンを押すことで次々と試していくことも可能です。
SERUMの基本的な構造
ベースとなるプリセットが決まったら、基本的な構造を理解して音をカスタマイズしていきましょう。
SERUMには、2つのメインオシレーターと、サブオシレーター、ノイズオシレーターが搭載されています。
それぞれの名前の横にある青いボタンでオン/オフ、また、「LEVEL」ツマミでバランスを調整することができます。
SUBオシレーターの横にある「DIRECT OUT」は、エフェクトを通すかどうかを選択することができるボタンです。
サブベースなど、エフェクトを通したくない場合はオフにしておきましょう。
OSC AとBの波形(Wavetable)は、それぞれの波形名の部分をクリックすることで選択できます。
こちらも「< >」ボタンで次に移っていきます。
非常に多くの種類があり、切り替えるごとにプレビューできるので、選んでいるだけでも楽しいですね。
エンヴェロープとLFOの概要
音に動きをつけていきたい場合は、画面下段のエンヴェロープとLFOを操作します。
左がエンヴェロープ(x3)、右がLFO(x4)です。
このプリセットの場合、LFO1の横に7という数値が表示されていますが、これはLFOが7つのパラメーターにアサインされていることを表しています。
更にその部分をクリックすると、アサインされているパラメーターを一覧することができます。
ここでは以下の操作を行うことが可能です。
- 各パラメーター名:アサインのオン/オフ
- Bybass(Activate) all Destinations: LFOアサインの一時的な無効化(その後の復帰)
- Remove all Destinations: LFOアサインを完全に消去
LFOの基本操作
LFOのツマミが並んでいるところにある、フォルダマークを押すことで、LFOタイプのプリセットを選択することができます。
次に、RATEを変えてみましょう。
RATEツマミを右見回すほどと周期が短く(動きが早く)なります。
左の「BPM」スイッチをオンにすると、周期がBTMのテンポと同期し、RATEの表示が「1/2」「4」といった数値になります。楽曲のビートに合わせたい場合などはこちらを使いましょう。
エンヴェロープの基本操作
SRUMのエンヴェロープでは、「ENV1」がマスターボリュームにアサインされています。
例えば、音色の立ち上がりを変更するには、ENV1の「ATTACK」ツマミを回すか、ビジュアル表示の左上の点を動かします。
Releaseを操作したいのにビジュアル表示が見えない、という場合もあると思います。
そういった際は、右の虫がねアイコンの部分を上下にドラッグします。
こうすることで全体が表示され、Releaseを操作することできるようになります。
エンヴェロープ/LFOアサイン先のビジュアル確認
エンヴェロープやLFOのアサイン先をビジュアルに確認することも可能です。
数値が表示されている各ENV/LFOタブをクリックすると、アサインされているツマミが青く光ります。
ツマミの左上にあるマークを上下にドラッグすると、エンヴェロープやLFOによって動かす範囲を指定することができます。
フィルターの概要
フィルターも見ていきましょう。
SERUMのフィルターセクションでは、各オシレーターを通すかどうかについて、左に並んだボタンで決定します。
例えばこの例では、”OSC A”と”NOISE”に対して、「B/P/N 12」というフィルターがかかっていることを表しています。
フィルタータイプについては、他と同様、上の名前が書いてある部分をクリックすることで選択できます。
もちろん、各パラメーターへエンヴェロープやLFOを簡単にアサインできますので、音作りの自由度も非常に高いと言えます。
プリセットの保存と読み込み
プリセットをカスタマイズし、かっこいい音が出来たらどんどん保存していきましょう。
保存の仕方は簡単で、プリセット名横のディスクマークを押し、保存先を選択するだけです。
また、読み込む際は「User」フォルダに格納されています。
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