Waves TrueVerbの特徴と使い方
発売から時を経て今も愛用者が多い「TrueVerb」
プラグインメーカーの老舗Waves社の製品の中でも、定番の一つとして愛用されている「TrueVerb」
2015年のブラックフライデーセールにて無料配布されましたので、
初めてお使いになられる方も多くいらっしゃるかと思います。
今回は改めて、その特徴と使い方について解説していきたいと思います。
解説動画
製品の購入:https://bit.ly/3e5lZ3O
センドで利用する場合は「Direct」をオフに
リバーブを使用する時は多くの場合センド/リターン方式で使われると思いますが、
その際Wet(エフェクト音)を100%にしておく必要があります。
TrueVerbでは、右下の音量セクションで「Direct」のスイッチをオフにすることにより、
Wet100%の状態とすることが出来ます。
Dimensionの調整
「Dimension」は日本語にすると「次元」を意味しますが、TrueVerbではアーリーリフレクションの
キャラクターを調整するパラメーターとなっています。
値を大きくすると、リバーブがより左右に散っていくような印象となり、ソース音源の定位感にも
影響を与えていきます。楽曲全体の中での配置を意識して調整してみてください。
Room Sizeの調整
TrueVerbにおける「Room Size」は、鳴らす部屋の広さを立方メートルで表した数値となっています。
例えばこの値が8000だった場合は、縦・横・高さ20mの部屋で反響が起きている、ということです。
このように実際の空間を想定して設定することで、アーリーリフレクションやプリディレイが
自動的に計算され、設定されていくのがTrueVerbの最大の特徴と言えます。
Distanceの調整
「Distance」はその名の通り、音源からの距離をメートルで表しています。
「RoomSize」で設定した部屋の中で、どのくらい離れて聞いているか、という考え方です。
Distanceが一辺の長さ(Room Size=8000の場合20m)を越えると、青い線が赤く変わります。
ただし、サウンドメイクにおいては必ずしも超えてはいけないというものではありません。
「Distance」を調整すると、主にアーリーリフレクションとリバーブのバランスが自動調整され、
音源との距離感が変わっていくような結果を生む仕組みとなっています。
上記Dimension、Room Sizeとの関係も深いパラメーターです。
ぜひ相互に調整しながら、好みの雰囲気となるよう模索してみてください。
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