Waves TransX の使い方 基本操作とパラメーター
ミックスの鍵となる”トランジェント”を自在に操るプラグイン

TransXは、サウンドのアタック成分を作用して、
 音の立ち上がりや伸び・余韻(=トランジェント)をコントロールできるプラグインです。
サウンド全体のトランジェントに作用するWideと、帯域別に設定できるMultiの2つが収録されています。
 見た目は少し難しそうに見えますが、コツを掴んでしまえば、音作りやミックスが捗ること間違いなしです。
TransX 解説動画
製品の購入:https://bit.ly/34p7bbS
Rangeによるアタックの増減
Rangeは、検知したアタック成分を強調(低減)する量を決めます。
 0より上のプラスの値に設定すれば強調され、マイナス方向に設定すれば低減される仕組みです。
強調した場合クリップすることもあるので、Trimボタンを使って出力を下げます。
 反対に、低減した際に出力を上げると、音の伸びや余韻を出すことができます。
Sensによるアタック検知感度の設定
SensはSensitivityのことで、アタック検知の感度を設定します。
 演奏に強弱があるトラックの場合、一定以上の音量のアタックにだけ作用させたり、
 あるいは音量によってそれぞれ効き具合を変えるということもできます。
DurationとReleaseによるトランジェントの微調整
Durationは、検知したアタック成分に対して、どのくらいの時間強調(低減)するか、
 その時間(ms)を設定します。
長くすればより強い効果が得られますが、長すぎるとアタック以外も強調(低減)されてしまい、
 トランジェントの変化は得られにくくなります。
 Sensとも関係の深いパラメーターなので、両方のバランスを取りながら調整してください。
一方Releaseは、Durationで設定した時間が経過した後、
 どのくらいの時間をかけて元の音量に戻すかを設定します。
 短いほど効きが強い印象となり、長くするほど自然な効き方となります。
Multiによる帯域別の調整
Multiでは、4つの帯域別にトランジェントを調整できます。
 様々な音が混じりあっているバストラックや2MIX、
 あるいはピンポイントの帯域を狙って調整したい場合等に便利です。
帯域別に設定できるのはRangeとSenseで、Duration/Releaseは全体で調整します。
 もちろん、各帯域幅を設定したり、あるいは個別にオンオフを行うこともできます。
 ここまでのパラメーターの意味が理解できていれば特に難しいことはなく、
 ビジュアル表示を見ながら直感的に欲しい音を狙っていけるでしょう。
次回は様々なトラックで実践テクニックをご紹介します。
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記事の担当 大鶴 暢彦/Nobuhiko Otsuru














 
 
 
  
  
  
  
 