Vengeance Sound Avengerの使い方⑥ アルペジエーターとマクロ
多様なフレーズを生み出す柔軟なアルペジエーター
製品URL : http://sonicwire.com/product/A3178
エレクトロには欠かせないアルペジエーター。
和音を分散して演奏する機能で、誰もが一度は耳にしているはずです。
このアルペジエーターは多くのシンセサイザーに搭載されており、もちろんAvengerにも強力なアルペジエーターが備わっています。
また、Macro機能を組み合わせることで、アルペジエーターフレーズへ多くのバリエーションを与えることができます。
Avenger アルペジエーターとマクロ 解説動画
- 1概要とプリセットの読み込み
- 2Drumsの音源とシーケンスのエディット
- 3OSCコントロール(波形/ボイス/ポルタメント)
- 4ウェーブテーブルを使用する
- 5LFOを使ってサウンドメイキングを行う
- 6アルペジエーターとマクロによるサウンドコントロール
- 7各オシレーターのパラアウト
- 8「Avenger 2」|新機能を徹底解説
アルペジエーターの適用とエディット
アルペジエーターを演奏させるために、和音を打ち込んであります。
アルペジエーターを使用するには、使用したいオシレーター(今回はOSC 1)のROUTEにある「ARP 1」をオンにします。
下のARPタブからアルペジエーターの設定を行います。
それでは詳細を確認していきましょう。
MODEからは、アルペジオの音程推移のパターンを選択します。
Up(上がる)/Down(下がる)/Alternate(交互に)/Random(適当に)など様々な動きが用意されています。
楽曲に合うものを探してみてください。
その下のPAT.SPEEDでアルペジオの速さを楽曲テンポの音価から設定します。
- 左 : ストレート
- 中央 : 付点
- 右 : 3連
となっています。
OCTAVESからは音程推移を何オクターブ上まで行うのか?というオクターブレンジを設定します。
例えば 4octavesに設定するとアルペジオのフレーズが 4オクターブ上の音程まで演奏されますので、かなり派手なアルペジオとなります。
OCTAVES以外でコントロールも行うことができます。
緑色のブロックを上下にドラッグする事で、各ノートを個別にオクターブ調整できます。
中央が基準オクターブとなっていますので、そこから+1 /+2オクターブなど上げていくことができ、逆に下に移動するとオクターブが下がっていきます。
これらを組み合わせることで、自由度が増しますね。
下の数字を上下にドラッグすると、ノートを半音単位で調節することができます。
半音単位で調整することができれば、和音ではなく1つのノートでも、ベースやリードフレーズが作成できます。
SHUFFLEからは跳ねたノリを加えられたり、GATEでサウンドの長さを短くして表情を付けるということも簡単に行えます。
アルペジオのパターンを作成する
Averngerのアルペジエーターは上部に配置されているA-Dへ4つのパターンを作成しておくことができ、瞬時に切り替える事が可能です。
アルファベット部分を右クリックすることでオン/オフができ、
左クリックで鳴らしたいパターンを選択するだけです。
これは便利ですね。
パターンの複製も可能です。
Aを選択、右端をクリックして「Copy」を選択します。
Bを選択して、右端をクリックして「Paste」
非常に簡単ですね。
パターンを複製して微妙に違うものを用意しておき、場面に合わせて切り替えるという使い方もかなり実用的かと思います。
マクロ機能を利用してアルペジエーターをコントロール
複数のアルペジオを設定した後はMacro機能の出番です。
右下に配置されている Macro 1 を希望のノブやパラメーターへドラッグすることで簡単にアサインが行えます。
ここではABCDの部分を結線しました。
結線後はMOD MATRIXから右に100.00とします。
Macro 1 が左の時にAが適用され、
右に回すとDが適用されます。
現在選択されている箇所にブルーのラインが表示されるため、現在の選択を容易に把握することができます。
アルペジオパターンがAからDへ変わると同時に、FILTERのCUTOFFも開いていくように設定してみましょう。
同じ Macro 1 をFILTERのCUTOFFと結線します。
MOD MATRIXのFLT1 Cutoffを右に100.00。
CUTOFFのスタート位置をだいたい10時くらい。
最後にRESOを12時くらいにしてサウンドに癖をつけておきます。
アルペジエーター変化と合わせて、フィルターにも動きがつくという非常に面白い効果を得ることができます。
いかがでしたでしょうか。
Avengerのアルペジエーターは自由度が高く、直感的に操作出来るため、非常に楽しくエディットが行えます。
そして、Macroを駆使すると同時にいくつものパラメーターを動かすことができ、動きのあるサウンドが簡単に作成できます。
是非、様々なサウンドメイキングにご活用ください。