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【DTM初心者必見】DTM最適なヘッドホン選び 2025 | 今、お勧めしたい製品を3つのグレードからご紹介

作品のクオリティを左右する!初めてのモニターヘッドホン導入ガイド

DTMの音楽制作において、音を正しく聴く環境は重要な要素の1つ。
パソコンの内蔵スピーカーやイヤホンなどでもDTMは行えますが、音が聴き取りづらいと作品の完成度に影響し、作業中のモチベーションも下がりがちです。
そこで、DTMを始める際にぜひ導入してほしいのがモニターヘッドホンです。
ただ、たくさんの製品が販売されているため、「モニターヘッドホンって何が違うの?」「どれを選べばいいの?」と迷うことも多いと思います。
本記事では、そんなDTM初心者の方に向けてモニターヘッドホンの基礎知識と、2025年現在のおすすめ製品を紹介します。

音楽制作用モニターヘッドホン選び 2025 動画

モニターヘッドホンはなぜ必要?その他のオーディオデバイスとの違い

オーディオデバイスはそれぞれの目的によって設計されているため、音の聴こえ方が異なります。
その中で、モニター用のスピーカーやヘッドホンは、特定の音域を強調せず、原音を正確に再生することを目的としたデバイスです。
DTMでは、各楽器の音量バランスやエフェクトの効き具合、ステレオ定位などを正確に判断する必要があるため、モニター用のデバイスが最も適していると言えます。

前回、モニタースピーカーの紹介記事でも記載しましたが、DTM制作者を対象としたアンケート調査によると、約60%の方がヘッドホンとスピーカーの両方を使用し、約26%の方がヘッドホンのみで制作を行っているという結果が出ています。
同じモニターでも、スピーカーとヘッドホンで音の聴こえ方が異なるため、最終的には状況によって使い分けられる環境が理想的です。
しかしながら、初心者の方や、予算・環境に制約がある場合は、まず良質なモニターヘッドホンを手に入れることで、十分に実用的な制作環境を構築できます。

なお、下記でモニタースピーカーとモニターヘッドホンの違いについて詳しく紹介しているので、興味がある方はぜひ参考にしてください。

モニターヘッドホンを使用するメリット

モニターヘッドホンを使用する上での主なメリットは、以下のようなものが挙げられます。

  • 周囲の環境音に左右されず、細部まで正確に音を聴き取れる
  • 深夜や集合住宅でも、音量を気にせず作業できる
  • 場所を取らず、持ち運びが容易
  • 部屋の音響特性に影響されない
  • 比較的安価に高音質モニタリング環境を構築できる

特に、マイクへの音漏れを防ぐ必要があるレコーディングにおいて、モニターヘッドホンは必要不可欠です。
デメリットとして、「長時間の使用で耳が疲れる」という点がつきものですが、この問題は装着感の良いヘッドホンを選ぶことで軽減できます。
そこで、次にモニターヘッドホン選びのポイントを見ていきましょう。

モニターヘッドホン選びのポイント 基礎知識

モニターヘッドホンを選ぶ際のチェックポイントはいくつかありますが、今回は初めて購入する際に基礎知識として知っておいて欲しい、モニターヘッドホンの構造と種類について紹介します。

密閉型と開放型の違い

モニターヘッドホンは大きく分けて、下記の3種類があります。

  • クローズドバック(密閉型) : ハウジング(耳を覆う部分)が完全に密閉されている構造
  • セミオープンバック(半開放型) : 密閉型と開放型の中間的な特性を持つ構造
  • オープンバック(開放型) : ハウジングの背面がメッシュなどで開いており、音が自然に抜ける構造

それぞれに特徴がありますが、DTM初心者の方には、まず「密閉型」がおすすめです。
音漏れが少ないためレコーディングにも使え、外部の音を遮断するためミキシングにも集中できるなど、1台で様々な用途に対応できる汎用性の高さがその理由です。
下記で、密閉型と開放型の主な特徴をまとめました。

クローズドバック(密閉型)の特徴

  • メリット
    ・外部の音が入りにくく、作業に集中しやすい
    ・音が漏れにくく、レコーディングや周囲を気にする環境に適している
    ・低音の再現性が高い
  • デメリット
    ・長時間使用すると耳が蒸れやすい
    ・構造上、音がこもりやすく、音場が狭く感じられることがある

オープンバック(開放型)の特徴

  • メリット
    ・音が自然に広がり、スピーカーに近いワイドな音場感が得られる
    ・圧迫感が少なく、長時間の作業でも比較的疲れにくい
    ・音抜けが良く、クリアなサウンド
  • デメリット
    ・低音が弱く感じられることがある
    ・音漏れが多く、周囲に音が聞こえやすい
    ・外部の音も入ってくるため、静かな環境が必要
イヤーパッドの素材とサイズ感

DTM制作では、長時間ヘッドホンを着けるため、装着感は作業効率を左右する重要なポイントです。
モニターヘッドホンのイヤーパッドには、主に「レザー系」と「ベロア系」の2種類があり、どちらを選ぶかによって装着感だけでなく、音質にも影響します。

  • レザー系(皮のような素材) : 密閉感があり、低音が力強く聞こえやすい傾向。ただし、蒸れやすく圧迫感を感じることがある
  • ベロア系(柔らかい素材) : 空気を通すため音抜けが良く、快適な装着感が特徴。ただし、密閉感はレザー系より薄くなる

また、モニターヘッドホンには、耳を完全に覆う「オーバーイヤー型」と、耳に直接当たる「オンイヤー型」があり、一般的にはオーバーイヤー型の方が長時間の使用に適しています。

価格帯別 2025年おすすめのモニターヘッドホン

ここからは、2025年現在おすすめのモニターヘッドホンを、エントリー/スタンダード/ハイエンドの3つに分けて紹介します。
また、スペックに「周波数特性」と「インピーダンス」を記載していますが、これは以下のポイントで参考にしてください。

  • 周波数特性 : 再生できる音の高さの範囲
    範囲が広いほど、聴き取れる音を幅広くカバー
  • インピーダンス : ヘッドホンを鳴らすパワーの目安
    低い (~80Ω)と扱いやすく、スマホ・PC直挿しでもOK
    高い (80Ω~)と高音質ですが、専用アンプが必要な場合も

※今回おすすめする製品は、インピーダンスがすべて80Ω以下となります。

エントリーモデル 1万円台前半まで

エントリーモデルでは、音楽制作をこれから始めたい方が、最初の1台として安心して使える製品をピックアップしました。
選定の基準は、単に手頃なだけでなく、モニタリングに必要な基本性能をしっかりと備えていること。
価格は抑えつつも満足感は妥協したくない、そんな方に最適なモデルを選んでいます。

audio technica ATH-M20x (クローズドバック)

オーディオテクニカの定番「Mシリーズ」の入門モデル。
手頃な価格ながら、モニターヘッドホンとしての基本的な性能はしっかりと確保されています。
フラットな特性で低域の再現性も良く、初めてのモニターヘッドホンに最適で、サブ機としても十分活躍します。
また、長時間の作業でも疲れにくい軽量設計も嬉しいポイント。
この価格帯ではトップクラスの信頼性と実績を誇る1台です。

  • 価格 : 8千円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 15Hz~20kHz
  • インピーダンス : 47Ω

Austrian Audio Hi-X15 (クローズドバック)

AKGの元エンジニアが設立したブランドによる、高コストパフォーマンスモデル。
DTMの基本であるフラットな音質と、ボーカルや楽器の輪郭を捉えるクリアな中高域が魅力です。
軽量で装着感も優れているため、長時間の作業も快適に行えます。
最初の1台から確かな品質のものが欲しいという方に最適です。

  • 価格 : 1万4千円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 12Hz~24kHz
  • インピーダンス : 25Ω

AKG K240 MKII(セミオープンバック)

数多くのスタジオで長年愛され続ける、AKGの歴史的な定番モデル。
その最大の特徴は、セミオープンバック(半開放型)ならではの、広がりのある自然なサウンドです。
中高域の解像度も高く、ボーカルやアコースティック楽器の繊細なニュアンスを聴き取るのに最適。
プロの現場で使われる信頼性がありながら価格は非常にリーズナブルで、特に生楽器が中心の楽曲制作で真価を発揮する1台です。

  • 価格 : 1万円前後
  • タイプ : セミオープンバック(半開放型)
  • 周波数特性 : 15Hz~25kHz
  • インピーダンス : 55Ω

スタンダードモデル 1万円台後半~3万円台

「スタンダードモデル」としてピックアップしたのは、エントリーから一歩進んで、より本格的な楽曲制作を目指す方のための製品です。
この価格帯からは音の解像度や定位感が明確に向上するため、細かいミキシングや音の分析にしっかり対応できる実用性を基準に選びました。
趣味の域を超え、プロのクオリティに近づきたいという想いに応えてくれるモデルを選定しています。

Austrian Audio Hi-X20 (クローズドバック)

人気モデルHi-X15の上位機種として、音質と実用性をさらに高めたスタンダードモデル。
Hi-X15の良さはそのままに、音の分離感や中高域のクリアさが向上。
より緻密なミックス分析が可能です。
便利な折りたたみ機構でコンパクトに収納できるため、あらゆる場面での活躍が期待できます。
エントリーモデルから一歩ステップアップしたいという方に、確かな満足感を提供してくれる1台です。

  • 価格 : 2万円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 12Hz~24kHz
  • インピーダンス : 25Ω

ADAM AUDIO H200(クローズドバック)

モニタースピーカーで高い評価を得ているADAM AUDIOが、その技術を投入して開発したモニターヘッドホン。
最大の特徴は、同社のスピーカーにも通じるどこまでもクリアな高域表現。
その透明感あふれるサウンドは、シンバルやストリングスの繊細な響きを正確に描き出し、ミックスの精度を格段に向上させます。
もちろん、DAW作業に特化したフラットな特性と、長時間の使用に耐える快適な装着感も魅力。
ADAMサウンドのファンはもちろん、正確で透明感のある音を求めるクリエイターにおすすめの1台です。

  • 価格 : 2万2千円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 2Hz~23.5kHz
  • インピーダンス : 32Ω

YAMAHA HPH-MT8(クローズドバック)

スタジオモニターの世界的定番、YAMAHAの思想を受け継ぐ高品質モニターヘッドホン。
そのコンセプトは「原音に忠実な、正確なモニタリング」です。
誇張のないフラットな特性で、正確なミックス判断を支える解像度の高いサウンドが特徴。
過酷なスタジオ環境に耐える頑丈な作りと、長時間の作業を支える快適な装着感も、プロの現場で選ばれる理由です。
まさに「音楽制作の基準」となる音を提供する、信頼の1台です。

  • 価格 : 2万5千円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 15Hz~28kHz
  • インピーダンス : 37Ω(1kHz時)

AKG K712 PRO(オープンバック)

AKGのオープンバック(開放型)ヘッドホンのフラッグシップ・ラインを担うモデル。
目の前に広がるような広大なサウンドステージ(音場)が特徴で、空間系エフェクトの調整や、立体的なミキシングにおいて真価を発揮します。
長時間の使用でも疲れにくい装着感も魅力。
オーケストラやジャズなど、多くの楽器が同時に鳴るような複雑な楽曲の制作に特に適した1台です。

  • 価格 : 3万5千円前後
  • タイプ : オープンバック(開放型)
  • 周波数特性 : 10Hz~39.8kHz
  • インピーダンス : 62Ω

ハイエンドモデル 4万円〜7万円

「ハイエンドモデル」では、プロがスタジオで聴く”基準の音”を自身の制作環境で再現したい、そんなクリエイターに向けた製品を選びました。
このクラスでは、音の広がりや解像度を極限まで高めたモデルが選択肢となります。
繊細な音のニュアンスを正確に描き出すその実力は、最高の制作環境を整える上で、きっと大きな力になってくれるはずです。

SONY MDR-MV1(オープンバック)

ソニーが誇るハイエンドモニターヘッドホン。
オープンバック(開放型)ならではの自然で広大なサウンドステージと、圧倒的な周波数特性が、高解像度音源の細やかなニュアンスまで忠実に再現します。
プロの制作現場で求められる高い信頼性も兼ね備え、特にクラシックやアコースティック音楽など、繊細な音の表現力が求められる楽曲制作に最適な1台です。

  • 価格 : 5万円前後
  • タイプ : オープンバック(開放型)
  • 周波数特性 : 5Hz~80kHz
  • インピーダンス : 24Ω

TAGO STUDIO T3-01(クローズドバック)

日本の職人技が息づく、高級モニターヘッドホン。
1つ1つ手作業で丁寧に調整されることで、卓越した音の分離感と定位感を実現しています。
これにより、複雑なミックスの中でも各パートの輪郭を明確に把握できます。
プロの現場で求められる耐久性と、長時間の作業を支える快適な装着感も両立。
妥協のない音作りを追求するクリエイターに最適な1台です。

  • 価格 : 7万円前後
  • タイプ : クローズドバック(密閉型)
  • 周波数特性 : 5Hz~40kHz
  • インピーダンス : 70Ω

まとめ

今回紹介したように、モニターヘッドホンは製品ごとに装着感やサウンドの個性が大きく異なります。
そのため、できれば販売店に足を運び、ご自身がいつも聴いている音楽で試聴してみてください。
長く付き合うことになる機材だからこそ、じっくりと選んで、自分にぴったりの1台が見つかったときは、音楽がさらに楽しくなるはずです。
なお、各製品の価格についてはあくまで目安となり、販売店や購入時期によって変動するため、購入前に必ず最新情報をご確認ください。

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