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シンバルロール/チョークの打ち込み

シンバルの定番テクニックを打ち込みで表現する

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今回はシンバルの定番テクニック「ロール」「チョーク」の打ち込み方ついて、
こちらも定番のドラム音源「Addictive Drums2」「BFD3」を使って解説していきます。

名前でピンと来ない方は、こちらのサウンドをお聞きください。

それでは、一つずつ学んでいきましょう。

シンバルロール/チョークの打ち込み 解説動画

シンバルロール

Addictive Drumsでの作り方

まずは、シンバルの打ち込みを行います。

AD_editor

サンプルでは、BPM120の32分音符で、ベロシティは山型に打ち込んでいます。
ただ、これだけだとやはり各々のアタックが強すぎて、いまいちリアリティが出ません。

Addictive Drumsでアタックを調整する場合、EDIT画面のVOLUME ENVELOPEを使います。

envelope1

ただしここで一つ問題が起こります。
VOLUME ENVELOPEはオートメーションをかけることが出来ません
つまり、ここをいじってしまうと、楽曲全体でアタック感のないシンバルになってしまいます。

その解決策として、空きスロットにロール専用のシンバルを追加します。

add_cymbal

これで、通常時にはアタック感のあるシンバル、ロール時にはアタックの弱いシンバル、
といった具合に使い分けることが出来ます。

それでは、追加したシンバルに対してVOLUME ENVELOPEを調整していきましょう。

envelope2

一番左のポイントがアタックです。
これを右にドラッグすることにより、音の立ち上がりが遅くなり、アタックが弱くなります。

ここをいじるだけで、上記の打ち込みがグッとロールらしくなります。
あまり遅くしすぎてもリアリティに欠けますので、聴きながら調整して下さい。

BFD3での作り方

BFD3にはエンヴェロープはありませんが、
その代わりに「Cymbal Swell」という独自の機能があります。

Model

Cymbal Swellにアクセスするには、操作したいシンバルのトラックを選び、
右上のMODELをクリックします。

swell_on

中段にCymbal Swellという項目がありますので、スイッチをオンにして下さい。

amount

後は聴きながらamountのノブを調整します。こちらも滑らかになりすぎない程度がベターです。

なお、BFD3のCymbal Swellは、全てのシンバルのアタックが弱くなるわけではありません。
短い間隔でノートが入った際だけ、アタックが弱くなるという仕様です。
Swellのセクションにあるメーターが0に戻るまでの間、アタックが弱くなります

swell_meter

なので、通常時にあまり細かくシンバルを打たないならば、このまま使ってOKです。
もし通常時も細かく叩くことがあり、アタックの弱さが気になるなら、
上記Addictive Drumsと同様に別のトラックを作る方法で対処して下さい。

ワンポイント

Addictive Drums・BFD3共通のポイントとなりますが、
ロールのノートは32分音符で均等に配置するよりも、だんだん速くして遅くする、
あるいはランダマイズをかける等してバラツキを与える
等した方がよりリアルになります。

final_edit

チョーク

Addictive Drumsでの作り方

Addictive Drumsでチョークを表現するのはとても簡単です。
通常、シンバルの半音上にチョークがマッピングされています

add_choke

なので、シンバルを入れた後に、半音上のノートを入れるだけです。
チョークを入れるタイミングによってニュアンスが変わるので、
楽曲に合うように聴きながら調整して下さい。

BFD3での作り方

BFD3は、プリセットによってはチョークがマッピングされていない場合があります。

info

マッピングされているかどうかを確認するには、キット画面上のiマークをクリックします。

choke_not_mapping

すると、画面右に、現在選択されているスロットのキーマップが表示されます。
ここに「Choke」とあれば、そのままでOKですが、なかった場合はキーマップで追加していきましょう。

BFD_keymap

画面上の「Key Map」をクリックします。

select_choke

チョークを行いたいシンバルをクリックし、右の奏法の中から「Choke」を選択します。

assign

左かからアサインしたい鍵盤を選択し、右の奏法下にある「Assing to Seleced」をクリックします。
今回はB-1としてみました。

bfd_choke

後はAddictive Drumsと同様、シンバルの後にチョークのノートを入れればOKです。
ボリュームでミュートするよりも、リアルな余韻が出るのが特長です。

以上、今回はシンバルロールとチョークを取り上げました。
ぜひこれらのテクニックをを活用して、よりリアルなドラム打ち込みを目指して下さい。

記事の担当 大鶴 暢彦/Nobuhiko Otsuru

Sleepfreaks DTM講師 大鶴 暢彦
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