#9 低音をクリアに! KickとBassに今すぐ使えるテクニック
低音処理テクニック
EDMレシピ 第9回目は低音域で使える簡単テクニックをご紹介!
すぐに実践出来るものばかりなのでぜひお試しください!
低音をクリアにするテクニック
まずはテクニックを取り入れたサウンドを確認してみます。
▶︎元のループサウンド
▶︎テクニックを使用したサウンド
処理前のサウンドは一体感がなくバラバラな音が鳴っている印象ですが、処理後はまとまったグルーブ感のある音になっています。
それでは流れをステップで確認していきます。
組み合わせを考える
【音の組み合わせ】で楽曲全体のグルーブ感は大きく変わります。
今回は2つのKickを使って比較してきます。
まずはそれぞれの音とスペクトラムを見てみましょう。
▶︎Kick①
▶︎Kick①&Bassのサウンド
▶︎Kick①のスペクトラム
▶︎Kick②
▶︎Kick②のスペクトラム
▶︎Kick②&Bassのサウンド
次にBassの音とスペクトラムも確認します。
▶︎Bass
▶︎Bassのスペクトラム
今回のKick②とBassのような同じ音域の音の組み合わせはより一体感のあるグルーブを作ることが出来ます。
このように【音の組み合わせ】は楽曲の一体感に非常に大きな影響を与える要素です。
MIDIの打ち込みやEQなどに目が行きがちですが、その前に音の組み合わせを数多く検討することでより質の高い楽曲に仕上げることが出来ます。
ぜひ時間をかけて様々な組み合わせを試してみましょう。
低音域をカット
次は【不必要な低音をカットする】テクニックです。
このテクニックを使うことでより音のリズム感がくっきり現れ、クリアな低音に仕上がります。
ジャンルにもよりますが一般的には【20hz以下】の音を削ることが多いです。
▶︎低音をカット
▶︎低音をカットする前のサウンド
▶︎低音をカットした後のサウンド
音の長さを変えてみる
次は【打ち込みの音の長さを変える】テクニックです。
今回はBassの打ち込みの長さを比べてみました。
▶︎長いノートの打ち込みが中心
▶︎短いノートの打ち込みが中心
このように打ち込むノートの長さによって【音のリズム感】が大きく変わります。
楽曲に合わせて音の長さを変えることもクオリティアップに繋がります。
いかがでしたでしょうか?
低音処理はダンスミュージックにおいて非常に重要になります。
プラグインやエフェクトといった処理でもいい音に仕上げる事はできますが、その前に【一つ一つの音をより細かく見ること】でより簡単に、そして効果的に楽曲のクオリティを上げることが出来ます。
ぜひテクニックを取り入れてご自身の楽曲をより質の高いものに仕上げてみてください!
それではまた次回のレシピでお会いしましょう。
記事の担当 町田 航平/kouhei Machida
18歳から音楽制作を始める。 その後、19歳の頃にイギリスにあるPoint Blank Schoolにて音楽制作を学ぶ。
翌年、DJとしてスペインのイビサ島へ渡り、「Hotel Ocean Driveや Club Itaca」を始めとするホテル/クラブでのプレイを経験。 同時にハウスミュージックの制作を始める。
2019年、ドイツ/ロシア/イギリス/ポルトガル/東京の複数レーベルから楽曲リリースを果たす。
2020年にはイギリスのレーベル「Back It Up Records」よりリリースした楽曲「Werk」がBeatport Tech Houseチャートでランクインし、現在もダンスミュージックアーティスト/DJの若手アーティストとして精力的に活動を行なっている。
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