目次を見る

EDMレシピ #7 構成をつなげるトランジション 4選

曲を繋げるトランジション4選

EDMレシピ 第7回目は曲の繋ぎ目を演出するトランジションテクニック4選をご紹介!

エフェクトを使ったドラム制作

  1. 1パターン1 – Kickの音をカット
  2. 2パターン2 – 低音域をカット
  3. 3パターン3 – 別サンプルを使用
  4. 4パターン4 – Clapの音を使用

まず4つのテクニックを4小節ごとに取り入れたサウンドを確認してみます。

▶︎元のループサウンド

▶︎テクニックを使用したサウンド

曲の構成の境目でこのようなトランジションを活用することでよりダイナミックな演出が可能になります。
トランジションを入れるポイントとしては主にこちらです。

  • 16小節の終わり
  • サビ前のブレイクパート
  • イントロ&アウトロ

それではそれぞれのテクニックを紹介していきます。

Kickの音をカット

まずは【Kickの音をカットする】テクニックです。シンプルですが非常に効果的なテクニックで多くの楽曲で使われています。
やり方は16小節終わりの部分で鳴っているKickをカットするだけです。
Kickは曲で一番キャラクターの強いパートなのでこの音を抜くだけでセクションに区切りをつけることが出来ます。
▶︎テクニック1を使用したサウンド

▶︎Kickの音をカット
EDMレシピ7_完成版mp4_mp4

カット

低音域をカット

次に【低音域をカットする】テクニックです。テクニック1で紹介したkickの音をカットするテクニックと似ていますがここでは【KickとBassをカット】していきます。
目立つ低音をカットしつつもパートを完全に消すわけではないので、よりスムーズにセクションの変わりを演出することが出来ます。
このテクニックは【Aメロの16小節の終わり】【イントロ&アウトロ】に使う場合が多くみられます。
▶︎テクニック2を使用したサウンド

低音域をカットする手順はこちらです。

  • 1_KickとBassにフィルターを追加
  • 2_オートメーションを使用

▶︎フィルターを追加
まずはKickとBassのトラックにフィルターを追加します。
フィルターのモードはハイパスのモードに切り替え、低音を150〜300hzまでカットします。
フィルターカット

▶︎オートメーションを使用
次にフィルターのスイッチ(On/Off)をオートメーションで切り替えます。
フィルターのスイッチは【変わるセクション前の1小節分】をオートメーションでOnにします。
オートメ

別サンプルを使用

3つ目は【別のドラムサンプルを使用する】テクニックです。セクションの変わり目に全く違うジャンルの音色サンプルを差し込むことで強いインパクトを持つトランジションを作ることが出来ます。
このテクニックは【サビ前】【16小節の終わり】に使う場合が多くみられます。
▶︎テクニック3を使用したサウンド

別サンプルを使用する手順はこちらです。

  • 1_曲中のドラムパートをカット
  • 2_別サンプルを挿入

▶︎曲中のドラムパートをカット
まずは【曲中で使用しているドラムパートをカット】していきます。
カットするドラムパートが多ければ多いほどメリハリがつきます。
ドラムカット

▶︎別サンプルを挿入
次に【曲中で使われていないドラムサンプルを挿入】します。
4つ打ちのジャンルでよく使われるサンプルとしては【Break】【Drum&Bass】といったものがあります。
曲中で使用しているサンプルに比べて【疾走感のあるサンプル】を選ぶとより曲のノリが良くなります。
挿入したループは音程を変えたり、エフェクトを加えるなどしてエディットしてみるのもオススメです!
ループ

Clapの音を使用

最後にClapを使用してトランジションを演出するテクニックです。
このテクニックは非常に多くの楽曲で使われているテクニックです。まずはここから試して頂くのも良いかもしれません。
このテクニックは【16小節の終わり】【サビ前のブレイクパート】に使う場合が多くみられます。
▶︎テクニック4を使用したサウンド

Clapを使用する手順はこちらです。

  • 1_Clapの音を挿入
  • 2_リバーブを挿入

▶︎Clapの音を挿入
まずはセクション前の1小節分にClapを挿入します。
clapの音を

▶︎リバーブを挿入
次に【リバーブ】を挿入します。設定は【音が長く伸びる深め】のものがオススメです。
今回は【Valhalla Room】を使用します。
もちろん他のリバーブでも応用できますので様々なリバーブでもお試しください!
▶︎Valhalla Room


▶︎リバーブを挿入
ValhallaRoom_Break

いかがでしたでしょうか?
曲のセクションを繋げるトランジションは楽曲のクオリティを上げるために非常に使えるテクニックです。
ぜひテクニックを取り入れてご自身の楽曲をよりクオリティの高いものに仕上げてみてください!

それではまた次回のレシピでお会いしましょう。

記事の担当 町田 航平/kouhei Machida

18歳から音楽制作を始める。 その後、19歳の頃にイギリスにあるPoint Blank Schoolにて音楽制作を学ぶ。

翌年、DJとしてスペインのイビサ島へ渡り、「Hotel Ocean Driveや Club Itaca」を始めとするホテル/クラブでのプレイを経験。 同時にハウスミュージックの制作を始める。

2019年、ドイツ/ロシア/イギリス/ポルトガル/東京の複数レーベルから楽曲リリースを果たす。

2020年にはイギリスのレーベル「Back It Up Records」よりリリースした楽曲「Werk」がBeatport Tech Houseチャートでランクインし、現在もダンスミュージックアーティスト/DJの若手アーティストとして精力的に活動を行なっている。

講師のプロフィールを読む