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Neumann MT 48 |なぜ音が良い?レコーディング品質を劇的に変えるオーディオインターフェース

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本体で直感操作!デスクトップで実現するスタジオサウンド

今回は、伝説的なマイク「U 87 Ai」で知られるノイマン社が送るオーディオインターフェース「MT 48」を紹介します。
発売から時間が経った今でも、「とにかく音が良い」という評価が絶えない1台ですが、

「オーディオインターフェースで、そんなに音が変わるの?」
「カタログスペックを見ても、難しい言葉ばかりでよくわからない…」

と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで、MT 48がなぜ多くのクリエイターを魅了するのか、その圧倒的な音質の秘密と、音楽制作を快適にする便利な機能を、専門用語の意味も交えながら解説します。

動画

本動画のレコーディングシーンでは、シンガーソングライターの冴夜さんにボーカリストとして出演いただきました。
ぜひ冴夜さんの活動もチェックしてみてください!
冴夜 / @saenaiyoruni
冴夜 lit.link(プロフィールリンク)

MT 48が実現する圧倒的な音質の3つの秘密

オーディオインターフェースの録音品質は、主に「ADコンバーター」「マイクプリアンプ」「クロック」という3つの要素で決まります。
MT 48は、これら全てにおいて他の製品を圧倒する性能を誇ります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。

136dBという驚異的なダイナミックレンジ

ADコンバーターとは、マイクや楽器の音(アナログ信号)を、PCで扱えるデータ(デジタル信号)に変換する部分です。
この変換精度が、録音のクオリティを大きく左右します。

その性能を示す重要な指標が「ダイナミックレンジ」です。
これは、音の最も小さい部分から最も大きい部分まで、どれだけ豊かに表現できるかを示す幅のことです。
一般的な製品が110dB〜120dB程度なのに対し、MT 48のダイナミックレンジは136dBという驚異的な数値を誇ります。

この幅が広いほど、全体の音量に対してノイズが含まれる量が相対的に小さくなるため、録音時に発生するエアコンなどの微細なノイズが気にならないレベルに抑えられます。
つまり、各トラックに含まれるノイズが極めて少ないため、録音した複数トラックを重ねてもノイズが気にならない高品質なレコーディングが実現できます。

専用機に匹敵する、超低ノイズなマイクプリアンプ

マイクが拾う音声信号は、実は耳では聞こえないほど微弱です。
それを適切な音量までクリーンに増幅するのがマイクプリアンプの役割です。
MT 48は、ここに高級な専用機に匹敵する性能を詰め込んでいます。

一般的なインターフェースの最大ゲイン(増幅できるパワー)が50dB台後半であるのに対し、MT 48は最大78dBのクリーンなゲインを提供します。
これにより、ささやき声のような繊細な音から、出力の低いリボンマイクまで、あらゆる音源のディテールを余すことなく捉えることが可能です。

さらに、音のクリアさを示す「THD+N(全高調波歪み率+ノイズ)」という指標でも、MT 48は-110dBという優れた性能を記録。
これは同価格帯のフラッグシップモデルに匹敵する数値であり、低ノイズに徹底的にこだわった設計であることが分かります。
実際の録音では、ゲインを大きく上げてもノイズがほとんど聞こえないため、小さな音で歌う繊細なボーカル表現も、ノイズを気にせず録音できます。

音の輪郭を決める、マスタリングスタジオ級のクロック

音質の根幹を支える、もう1つの重要な要素が「クロック」です。

デジタル録音は、音を1秒間に何万回もの「点」として記録する作業ですが(48kHzなら48,000回)、クロックはその点を打つ間隔を決める「超精密な定規」のようなものです。
この定規が少しでも不正確だと、音の波形は歪んでしまい、ぼやけた印象になります。

MT 48は、プロのスタジオで使われる何十万円もするマスタークロック専用機に匹敵する精度のクロックを内蔵しています。

その誤差はわずか47フェムト秒(1000兆分の47秒)とされています。
この正確なクロックは、録音だけでなくPCからの再生音にも影響するため、音の輪郭がクッキリと立体的に聞こえるようになります。

制作フローを加速させる直感的な操作性と機能性

MT 48の魅力は音質だけではありません。
音楽制作のワークフローを劇的に改善する、考え抜かれた機能が満載です。

本体だけで完結するタッチパネル操作

フロントパネルには、美しく視認性の高い液晶ディスプレイが搭載されています。
また、これはタッチパネルになっており、通常はPCの専用ソフトで行うような設定のほとんどを、本体だけで完結させることができます。
これにより、PCの画面でミキサーソフトを探すことなく、楽器を構えたまま手元で直感的に操作が行えるため、インスピレーションの流れを止めることがありません。

プラグイン品質の内蔵エフェクト

各チャンネルには、4バンドのパラメトリックEQ、3モード(ゲート/コンプ/リミッター)のダイナミクス、そして高品質なリバーブが搭載されています。
DAWのプラグインさながらの細かいパラメータ調整が可能で、特にボーカル録音では、モニター用にリバーブをかけることで、シンガーがより歌いやすい状態でパフォーマンスを行えます。
このリバーブはモニタリング専用で、録音される音源には影響しないため、常にクリーンな素材を確保できます。

かけ録りとドライ音の同時録音

MT 48は、エフェクトをかけた「かけ録り」の音と、エフェクトなしの「素の音(ドライ)」を、異なるDAWトラックに同時に録音できる実用的な機能を備えています。
例えば、録音時に大胆な音作りを試みつつ、万が一のために生の信号もバックアップとして残しておくといったことができ、ミックス段階での自由度が格段に向上します。

レコーディングを支える柔軟なモニタリング環境

MT 48は、レコーディング時のモニター環境構築においても非常に強力な機能を備えています。

4つの独立したミキサー

「Speakers A」「Speakers B」「Headphone 1」「Headphone 2」の4つの出力それぞれに、個別のミキサー設定が可能です。
これにより、例えばエンジニアは全体のバランスを聴きつつ、ボーカリストには自分の声とリバーブを大きめにしたミックスを、ギタリストには自分のギターを大きめにしたミックスを送る、といった柔軟な対応が可能です。

プロフェッショナルなヘッドホンアンプ

2系統のヘッドホン出力には、極めてパワフルで超低インピーダンスのヘッドホンアンプが搭載されています。
これにより、どんなヘッドホンでもその性能を最大限に引き出し、最適な音質でモニタリングできます。
また、ヘッドホンでの聴取をスピーカーでの聴取に近づける「クロスフィード機能」も搭載されており、より自然な定位感でミックス作業を行えます。

将来を見据えた高い拡張性

MT 48は、現在の制作環境だけでなく、将来的なシステムのステップアップにも完全に対応します。
アナログ4イン/4アウトに加え、ADAT経由で最大8チャンネルのI/Oを拡張できるほか、放送局などのプロの現場で採用されているネットワークオーディオ規格「AES67」に標準対応
さらにオプションで、ライブサウンドの世界で広く使われている「Dante」にも対応可能です。
ネットワークオーディオは、多数のチャンネルを同時に送受信できるため、大規模なレコーディングセッションにも対応できるのが大きなメリットです。
このように、幅広いニーズに対応し、長期間にわたって使用できる1台となっています。

製品の仕様表

ここまで、MT 48の主な特徴について紹介してきましたが、最後に基本的な仕様を以下の表にまとめました。

MT 48 製品仕様
サンプリングレート44.1kHz – 192kHz
ビットデプス24bit – 32bit
マイク/ライン入力XLR/TRSコンボ入力 2ch
Hi-Z/ライン入力TRS入力 2ch(6.3mm、楽器/ライン対応)
メイン出力XLR 2ch(最大出力レベル+24dBu)
ライン出力TRS 2ch(6.3mm、最大出力レベル+24dBu)
ヘッドホン出力TRS 2系統(6.3mm、独立制御可能)
光デジタル入出力ADAT:8ch(48kHz時)/4ch(96kHz時)/2ch(192kHz時)
S/PDIF 2ch(最大96kHz)
ネットワーク入出力(Ethernet)RAVENNA/AES67標準対応
Dante:ライセンスオプション購入で対応

システム要件

Mac
CPU : Intel および Apple Siliconプラットフォームに対応
OS : macOS 10.15.x(Catalina) / 11.x(Big Sur) / 12.x(Monterey) / 13.x(entura) / 14.x (Sonoma)

Windows
CPU : 64ビット対応プロセッサ(IntelまたはAMD)
OS : Windows 10 64ビット版 / Windows 11 64ビット版

※ Mac では Class Compliant(プラグアンドプレイ)に対応しており、ドライバーレスで動作しますが、全機能を使用するには MT 48 Toolkitのインストールを推奨します。
Windows では MT 48 Toolkitのインストールが必須です。

まとめ

今回、実際にMT 48を試してみて、特に以下のような方におすすめできると感じました。

  • 本気で音楽と向き合いたいシンガーソングライターやDTMer
  • 録音品質に妥協したくないプロのエンジニア
  • 現在の機材から「一生モノ」の1台にステップアップしたいと考えている全ての方

価格は約30万円と決して安価ではありませんが、これまで見てきたように、高性能なマイクプリアンプ、マスタークロック、モニターコントローラーを個別に購入することを考えれば、、非常に優れたコストパフォーマンスを持つ製品と言えます。
ぜひMT 48を手に入れて、プロスタジオクラスのサウンドクオリティと快適な制作環境を実現してください。