マイナー、ディミニッシュのインターバル/音楽理論講座
メジャーのインターバルを変更し、マイナーインターバルを作成する
前項では基本的なメジャーのインターバルを解説しました。
インターバルとは「音と音との距離」を表し、この距離によって、響きが大きく変わってくることをご確認いただけたと思います。
前回の知識を応用し、マイナーインターバルを作成していきます。
前項のメジャーのインターバルを半音縮めてみましょう。
基準から半音下げてみます。
サウンドは下記のようになります。
メジャーと名前がついたもの。(M2nd、M3rd、M6th、M7th)
メジャーを半音縮めたもの。
とても暗い響きになりましたね。
以前の解説で、下記のイメージを記載しました。
- Cメジャーコード
メジャーは明るく聞こえ、マイナーは暗く聞こえたはずです。
- Cマイナーコード
そうなんです。
メジャーと名の付いたインターバルが、半音縮まる事によりマイナーと呼ばれるインターバルになるのです。
メジャーが大文字の「M」に対して、マイナーは小文字の「m」で表記する事が多いですね。
これもコードに繋がりそうです。
マイナーインターバルの名称
それぞれの名前を確認してみましょう。
- m2nd = Minor 2nd(マイナー・セカンド)
- m3rd = Minor 3rd(マイナー・サード)
- m6th = Minor 6th(マイナー・シックスス)
- m7th = Minor 7th(マイナー・セブンス)
このような名称となります。
では、パーフェクトと名の付いたものが、半音縮まるとどうなるのか。
実際に確認してみましょう。
譜面上はこのようになります。
DAW上ではこのような形となります。
✴︎PUに関しては、距離を半音縮めるという事が不可能です。
そうなんです。
例えば、P4thを半音縮めたものはM3rdと同じ距離となります。
POを半音縮めたものは、M7thと同じ距離になります。
譜面で確認してみると、見た目が違いますよね。
譜面上では、ハッキリしていますが、DAWや楽器上では複数の表現が可能という事ですね。
ディミニッシュのインターバル
お待たせ致しました。
パーフェクトと名の付いたインターバル達が、半音縮まるとディミニッシュと呼ばれるインターバルになります。
名前を確認してみましょう。
- dim4th = Diminished 4th(ディミニッシュト・フォース)
- dim5th = Diminished 5th(ディミニッシュト・フィフス)
- Diminished Octave(ディミニッシュトオクターブ)
となります。
ではここで、dim5thを連続して聞いてみましょう。
DAW上ではこのような形となります。
なんだか急かされている気分になりますね….。
続けられると、きついですね。
ですが、実はこのインターバルは音楽にとって非常に重要です。
後々コードで出てきますので、押さえておきましょう。
他にも色々とあるのですが、ひとまずここで十分です。
次回は、メジャーキーの確認に入っていきましょう。
記事の担当 伊藤 和馬/Kazuma Itoh
18歳で渡米し、奨学金オーディションに合格後、ボストンのバークリー音楽大学で4年間作曲編曲を学ぶ。
バークリー音楽大学、現代音楽作曲学部、音楽大学課程を修了。
日本に帰国後は、Pops・アニメソング・アイドルソング・CM・ゲーム・イベントのBGMまで、幅広い作曲・編曲の技術を身につけ作編曲家として活動している。
- CATEGORY:
- 音楽理論 初級編