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コンプレッサー基礎編_アタックについて

コンプレッサーのかかる早さを決定する「アタック」

コンプレッサーの「スレッショルド」「レシオ」を決定した後は

Attack

↑「アタック」でコンプレッサーを適用する早さを決定します。

ほとんどのコンプレッサーでは「ms(ミリセカンド)」という時間単位が使用されます。
DTMではこの「ms」が頻発します。

1ms=1000分の1秒
1000ms= 1秒 

となります。
ここでしっかりと覚えてしまってください。

ms(ミリセカンド)の解説

そして「アタックの定義は」

波形が「スレッショルド」を超えてから「レシオ値」に圧縮されるまでの時間となります

上記の写真の「アタック値」は「7ms」
「レシオ」は「5」ですね。

ということは

「7ms」の時間をかけて音量が「5分の1」になります。

「7ms」は1000分の7秒。
波形を拡大してみました。

7ms

↑ 黒い部分の終わりが、7msです。
スレッショルドは手書きですのでイメージです(笑)

それ以降のスレッショルドを超えた波形は全て「5分の1」の音量になります。

「コンプ無し」

「Attackが7ms」

中々のかかり具合ですね。
音が圧縮され少し後ろにいく感じがでます。

次は80msです。

80ms

↑ 黒部分の終わりが80msです。
80ms経ち、レシオが「5」なる頃にはスレッショルドを下回っているため
コンプはしっかりとかかってくれません。

「コンプ無し」

「アタック80ms 」

このように、元とあまり変わっていませんね。
「7ms」の状態と比べてみると、音質の差がよくわかるはずです。

楽器音色で重要な要素が「アタック感」です。
この部分をどう聴かせるのか?で音色や奥行き感が変わってきます。

上記、アタック「7ms」の状態は「80ms」と比較し
音が少し後ろにいった感じになりますね。

また「アタック」が早いと、音が急激に圧縮されるため、
束にまとまる印象になりますが、早すぎることで前に出てこなくなっていまいます。

これは

「元音に大きく依存すること」と、「ジャンルによっても設定が異なってくる」ところが難しいのです。
雑誌、書籍によって値が全然異なるのはそういう所だと思います。

元音のアタック感を残したい場合(曲の中心となるキックやスネア)はアタックタイムを遅めに
ガチッとコーティングしたい場合(ギターやシンセなど)は早めに設定するとよいでしょう。

お気に入りのアーティストの音源を聴きながら、
「距離感」「音がコンプによって潰ぶされている時の音質」を意識し何度も調整していくことがコンプ上達の近道となるはずです。

次回はノリを決める重要な値「リリース」について解説していきます。