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生っぽいドラムの打ち込み(タイミング編)

発音のタイミングを調整する意味

当然、生ドラムは人間が叩くため、
全ての音が拍に合わせジャストタイミングで入っているということはありません。

その「人間っぽさ」を再現するために、音を若干前後にズラしてノリを作っていきます。

ドラム打ち込みの際、タイミング調整のコツ

ただ適当にズラしただけではやはり駄目。。理想のドラムからドンドン遠ざかってしまいます。

結局ジャストタイミングのままの方が良かったということもあります(笑)
そのような事が起きないためにも、これからご紹介するコツを覚えておいてください。

1拍目のバスドラムはジャストで打ち込む

一流ドラマーのプレイを波形で見てみると、恐ろしいくらい正確です。
特に1拍目というのは、リズムの軸になる部分です。

「1拍目と次の音のタイミングで相対的にテンポやノリが決まります」

ここは軸となる1拍目を下手にいじらずにジャストに打ち込んでおき、
次の音のタイミングで変化をつけます。

バスドラジャスト

2拍、4拍のスネアのタイミング

2拍目、4拍目のスネアタイミングで、リズムに大きな変化を与えられます。

タイミングを早くすると、前に突っ込む感じで勢いを出すことができ、
遅くすると、タメができてリズムに張りと緊張感を与える事ができます。
ここでは若干後ろにずらし、タメを作りました。(クリックで写真拡大)

スネアをずらす

適度にスウィングさせる

スウィングとはリズムが「跳ねる」という意味です。
人間にはそれぞれのタイム感があります。そのタイム感が表れやすいのが8分や16分の刻みです。

このハイハットやスネアのゴーストノートを適度にスウィングさせる事により、ノリを作り出します。
DAWソフトにはスウィング機能が搭載されているのでこれを利用しましょう。

もちろんキックの裏拍にも適用できます。(クリックで写真拡大)

スウィング

ハイハット、ゴーストにランダマイズをかける

上記に通じるものですが、8分や16分の細かい音符を人間が叩くと、
1つとして、同じタイミングのものはありません。

そのランダム感を表現するものとして「ランダマイズ」という機能がDAWソフトに搭載されています。
聴感上大きな違いが出ないくらいがちょうど良いです。
そうする事で、聴き手の耳を潜在的に引きつける緊張感を与える事ができます。

また大きい数字でランダマイズをかけて、あえて下手なドラムを演出する特殊な使い方もできます。

Randomize/Humanize(ランダマイズ/ヒューマナイズ)の解説

効果確認

上記方法を使用したものを聴いてみましょう。

ドラム調整前

↑ 調整前。タイミングジャスト、ベロシティ同じです。

ドラム調整後

↑ 調整後。タイミングに加え、ベロシティ調整も行いました。

かなり抑揚、波がついたことが確認できると思います。
今回は打ち込みで音源ソフトは「BFD2」を使用しました。