広告

音程処理 音楽理論 音楽機材・ソフト紹介 音圧・音量 音像処理 空間処理 波形処理 歪み・サチュレーター 機材設定 機材 書き出し・読み込み・変換 打ち込みテクニック 打ち込み 基本編集 周波数 便利操作・作業効率化 作詞のメソッド 作業環境 低音処理 レコーディング リミッター・マキシマイザー リバーブ リハーモナイズ リズム楽器 リズム処理 リズム モニタリング ミックスが上手くなるTIPS ミキサー・ミキシング マルチ音源 マスタリング ポップス ボーカロイド ボーカル ボリューム処理(コンプレッサー) ベース ベル ヘッドホン ブレイクビーツ ブラス ファイル管理 ピアノ・Key ビンテージ ヒット曲の分析 パッド バージョン新機能解説 バンドサウンドを創るには バッキング ハード機器 ハードウェア操作 ドラム・打楽器 ドラム ドラゴンクエスト トリガー トランジェント ディレイ ディエッサー テンポ処理 テストタグネーム ソフトシンセ ストリングス ステレオイメージャー シンセサイザー サンプリング サンプラー サウンド入出力 サウンド入出 コンプレッサー ゲーム音楽 ゲート グリッチ ギター ギタリストのためのAbleton Live キック カットアップ オートメーション オーディオ操作 オーディオ処理 オーディオインターフェイス エフェクト処理 エフェクト インストール/製品登録 イコライザー アナライザー いきものがかり Zynaptiq YouTube生配信 XLN Audio Xfer Records
トップページ > 音楽理論 初級編 > 23.ディグリーネームを活用する(後編)
目次を見る
Sleepfreaks監修のDTM向けPC

ディグリーネームを活用する(後編)/音楽理論講座

キー変更にディグリーネームを活用する

前回に引き続き、ディグリーネームの活用方法を学んでいきます。
まずは、キーの変更についてです。
ディグリーネームを使うと、非常に簡単にキーを変更することができます。

例えば、カノン進行(Key=Dメジャー)を使用し曲を作ったと仮定して、歌い手に「キーを下げてほしい」と言われたとしましょう。
キーの説明の際にも、カラオケの例がありましたね。

もしキーの指定が「-2」だった場合は、キーはCになります。

✳︎シンセのピッチなどでもよく見る表記ですが、+1で半音上、-1で半音下となります。
+12で1オクターブ上、-12で1オクターブ下、+7でP5th上です。
今回はキーですので、スケールの最初の音とともに、残りの音も相対的に移動するイメージです。

前回ですでに、ディグリーネームによる解析は済んでいます。

あとはこれに、Cメジャースケールの音を当てはめるだけです。

上記を踏まえ、Key=Cでのカノン進行は、以下の音源/譜面/ピアノロールのようになります。

ほとんどのDAWでは、ボタン1つで簡単にキーの変更を行えます。
Cubaseでは、コード表示もある程度キーに追従させることが可能です。

ただ、コード表示の追従が出来ないDAWを使用する場合や、ライブセッションなどの即座にキー変更を求められる状況に置いて、このディグリーネームによるキー変更方法を覚えておくと、非常に役に立ちます。
引き出しとして蓄積している進行を制作に用いる際にも、あらゆるキーで手早く打ち込めるようになるでしょう。
以上のことからも、ぜひ身につけていただきたいテクニックです。


有名なコード進行をディグリーネームで把握する

世の中のヒット曲には共通して使われる進行があり、しかもコード進行自体には著作権がありません。
簡単なダイアトニックコードだけでできる進行もたくさんありますので、今回はその一部をご紹介します。
ぜひ、お気に入りのコード進行を自分のものにしてみましょう。
ダイアトニックコード表とともに、ご確認ください。

  • VIm→IV→V→I

このコード進行は、「小室進行」として知られています。
遅いテンポでは力強い印象を与え、速いテンポでは疾走感を演出する特徴があります。

  • VIm→IV→I→V

先ほどの進行から、VとIを入れ替えたものです。
EPIC系の音楽でよく耳にします。
ブロークン・コード(Broken Code) =「分散和音」で演奏すると、イメージしやすいかもしれません。
詳しくは、ボイシング、アルペジオ、ロー・インターバル・リミットをご参照ください。

  • IV→V→IIIm→VIm

非常によく耳にするコード進行で、一般的に4和音を含めて「王道進行」と呼ばれる3和音のみのバージョンです。
ジャンルを問わず使用でき、メロディーも乗せやすい進行です。

  • IV→V→VIm→VIm

トランスやユーロビートなどのダンス系の4つ打ちでよく使用されるコード進行です。
クールな印象ですね。

  • IV→V→VIm→IIIm

途中までは先ほどの進行と同じですが、最後を変えたことにより切ない雰囲気が感じられますね。
このように「最後を変える」ことによって、雰囲気の変化や次への展開が導かれるケースは非常に多いです。

例えば、

  • IV→V→VIm→I

こうすると、最後に力強さが出ますね。

その他に、以下の3つも非常によく耳にする進行です。

  • VIm→IIm→V→I

  • IV→I→V→VIm

  • I→VIm→IIm→V

他にも、ここでは紹介しきれないほど多くのパターンがあります。
また、アレンジやテンポ、ボイシングによっても雰囲気が変わってきます。
ぜひディグリーネームを活用し、ご自身の曲で色々な進行を試してみてください。

次回は、4和音のメジャー・ダイアトニックコードでのディグリーネームを取り上げていきます。