パチンコ・パチスロの効果音 キュインサウンド
大当たりの王道SEをMassiveで作成
今回は少し趣旨を変えて、パチンコ・パチスロで非常によく使用される効果音「キュインサウンド」の作り方を解説していきます。
テレビの効果音でも使用されているため、パチンコをやらないという方でも耳にされたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
ここでのポイントはピッチエンベロープのコントロールとエフェクトです。
パラメーターを少し変えただけでも様々な表情を与えることができる点にご注目ください。
パチンコ・パチスロの効果音 キュインサウンド 解説動画
Massiveでのパチンコ効果音作成
それでは実際のサウンドメイキングに入っていきます。
これまで解説してきた項目の組み合わせとなりますので、復習を行いながらご確認をお願いします。
MIDIノートは「F4」を16分音符の長さで1つ入力しているだけです。
OSCの設定
今回はOSC1のみを使用します。
サウンドに厚みを加えるために、wt-positionを「Sw1」へ振り切り、VOICINGタブからUnisonoを多めの「8」に設定します。
Pitch Cutoffを「On」にして少しだけディチューンさせます。
ボリュームエンベロープの設定
「4 Env」からボリュームシェイプを設定していきます。
MIDIが発音されてからすぐにサウンドが鳴るように「Attack」を最速。
適度にサウンドが減衰するように「DecayとLevel」を調整し、余韻が残るように「Release」を中央くらいに設定しています。
Filterの設定
次にフィルターを使用してサウンド特性を整えていきます。
今回はFilter1のみを使用するため、OSC1の出力はF1へ振り切ります。
「Lowpass 4」を選択して、Cutoffを中央に設定。これでサウンドのトゲが取れて聴きやすくなります。
「Resonance」は中央に設定してCutoff付近の周波数を強調してサウンドに癖をつけます。
エフェクトの設定
サウンドにエフェクトを適用して、雰囲気を近づけていきます。
「Classic Tube」でサウンドに歪みを与えます。
「Dry/Wet」と「Drive」を高めに設定して、かなりハードに歪ませます。
「Dimension Expander」でサウンドに少しだけ奥行きを与えます。
聴きながらナチュラルになるところを探してみください。
「EQ」でサウンドの周波数を整えます。
「Low Shelf」と「High Shelf」を下げて低域と高域を低減させます。
ピッチエンベロープのコントロール
最後にピッチのコントロールを行っていきます。
「1 Env」をPitchへ適用して値を高くとります。(ここでは49半音)
Attackを最速にして、MIDIが演奏された瞬間に49半音上のサウンドが鳴るようにします。
Levelを0にして、Decayですぐに元の値に戻るように設定します。
これにより一瞬だけ49半音のサウンドが鳴るため、サウンドにアタック感を与えることができます。
さらに「2 Env」をPitchへ適用して音程の上昇をコントロールします。(ここでは23半音)
「Level」をMAXに設定して「Hold」を点灯させます。
これで音程が下がらずにLevelのMAX(23半音上)を維持されます。
サウンドを確認しながら「Attack」で音程の上昇スピードを決めれば、サウンドの完成です。