楽曲のテンポを割り出す Logic Pro の使い方
市販楽曲を含む参考楽曲のテンポを検出
制作作業の中で「対象楽曲のテンポを割り出す」という場面は非常に多いです。
テンポ把握のメリットとして
- 対象楽曲に打ち込みを重ねたい
- リミックスをしたい
- 効率良くコピーをしたい
- ディレイやシンセなどのテンポ同期設定を使用したい
などの要望が全て叶うことです。
作業前には必ず行なってきたい調整です。
そしてDAWには「テンポ自動検出機能」が備わっていますが、
「楽曲全体など長い分析」「楽曲前後の空白」「拍子の変更」などにより、
思った様にテンポ検出されないことが多々あります。
ここではマニュアルによるテンポ分析方法をご紹介します。
テンポ分析方法
記事を見ていくと行程が多そうですが、
大丈夫です。慣れると1分で終わる作業です。
※楽曲のテンポが一定ということが条件となります
現代音楽のほとんどが当てはまります。
1_頭拍を検出する
「リージョン」をダブルクリックし、「サンプルエディタ」を開きます。
赤囲み「トランジェット編集」をクリックし点灯させます。
楽曲から「1拍目」を探します。
「1拍目」であれば、どの部分でも構いません。
楽曲中の「キックを目安に探す」というのがオススメです。
この楽曲の場合は
ここが「1拍目」です。
「1拍目」の「トランジェット部分」を「ダブルクリック」しその部分のみを選択します。
メニューより「編集」→「選択範囲 →リージョン」を選択します。
その部分のみ「リージョン」となります。
これで正確な「1拍目」が抽出されました。
抽出した「1拍目のリージョン」を楽曲の先頭へ移動します。
そこから「リージョン」を楽曲の終わりまで引き延ばします。
2_テンポを合わせる
「2小節目」を確認します。
楽曲の「2小節目(黄)」をプロジェクトの「2小節目(赤)」と合わせます。
テンポを変更することで、プロジェクトの「2小節目」が動きます。
目で確認しながらプロジェクトの「2小節目」に合わせます。
3_テンポ確認
楽曲後半を確認し、メトロノームとズレていないかを確認します。
この時、メトロノームと合わない場合はテンポが微妙にズレているということです。
車が「時速100km」と「時速101km」で走っているのと同じ様に、
後半にいくにつれてドンドン差が広がっていきます。
テンポを「+1/-1」ずつ変更し、ジャストになるように微調整を行ないます。
4_削除したリージョンを戻す
「行程1」で削除した「キック前」のリージョンを復活させます。
1拍目の位置を変えない限りテンポからズレることはありません。
キック前の楽曲範囲を考慮し、リージョンを後ろへ移動します。
リージョンをドラッグし、削除した部分を復活させます。
これで完了です。
空白を含め、楽曲全体がテンポと同期した状態となります。