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ボーカロイド ベタ打ち脱却テクニック① ベロシティとダイナミクス編


ボーカロイドを使った音声制作では、メロディと歌詞を打ち込んだ後の「調教」が重要です。本記事では、ベロシティとダイナミクスという2つのパラメーターを活用して、平坦で不自然なベタ打ち状態から脱却し、人間らしい歌唱表現を実現する方法を解説しています。ベロシティで滑舌とリズムの基本調整を行い、ダイナミクスで時間軸に沿った細かなニュアンス表現を加え、さらに補強トラックで子音を強調することで、より生き生きとしたボーカロイド音声が完成します。実践的なファイルも提供されているため、初心者から経験者まで応用できる実用的なテクニックです。

ボーカロイドを人間らしく歌わせる

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最近のボーカロイドは高性能かつ手軽に扱えるようになり、
新たにトライされる方も増えてきたのではないかと思います。

そこで、ベタ打ちによる平坦な歌唱から脱却するための基礎的な項目について、
2回に渡り解説していきたいと思います。

俗に「調教」と呼ばれるテクニックですね。
記事の最後にVocaloid Editor用ファイルも付けておりますので、ぜひご活用下さい。

ボーカロイド ベタ打ち脱却テクニック① ベロシティとダイナミクス編 動画

1_ベロシティとダイナミクス編 (当記事となります)
2_ピッチ編

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ベロシティで滑舌とリズムを調整する

メロディと歌詞を打ち込んだ後にまず調整していただきたいのはベロシティです。
ボーカロイドのベロシティの特性は、一般的な音源とは異なり、以下のようになっています。

  • ベロシティを上げる
  •  1つ前のノートの長さが長くなり、ベロシティを上げたノートの子音が短くなります。

  • ベロシティを下げる
  •  1つ前のノートの長さが短くなり、ベロシティを下げたノートの子音が長くなります。

この特性を利用して、滑舌とリズムをコントロールします。
例えば、以下のように短い音で構成され歌詞が散りばめられている場合、

low_velo

ベロシティを下げた方が一音一音がはっきりとし、より軽快に歌います。

ダイナミクスでより細かい調整を行う

滑舌やリズムの調整でもう一つ大切なパラメーターは、ダイナミクスです。
ダイナミクスは時間軸で音量を細かく調整するもので、ベロシティだけでは追い込めない
細かなニュアンスを表現することができます。

例えば、独立した母音のノート(とその前のノート)を調整したい場合、
ベロシティでは調整できないので、ダイナミクスの出番となります。

dynamics

ダイナミクス編集手順

dyn_choice
コントローラーレーン(初期設定はベロシティ)の表示を、DYN:ダイナミクスとします。

dinamics_lane
レーンに表示された緑色に塗られた部分がダイナミクスです。

line_tool
左上のメニューから編集ツールを選択します。今回はラインツールを使ってみましょう。

dyn_edit
「が」から「あ」にかけてのリズムを軽快にするため、「が」の母音の後ろの音量を下げ、
長さを短くしました。また、「が」のような破裂音はボーカロイドでは特に弱くなりがちです。
子音の部分の音量を上げることにより、より滑舌が良くなるように調整しています。
この際のポイントは、ノートの少し前からパラメーターを入れることです。

補強トラックで子音を追加し、滑舌を強調する

上記のダイナミクスだけでは、まだ滑舌が弱かったり、不自然に聴こえる場合があります。
その場合に有効なのが、ボーカロイドのパートをもう一つ立ち上げて子音を補強する
というテクニックです。

add_note

追加パートでは、子音のみを発音するようノートを短くして下さい。
二つのパートが同時に鳴ることにより、よりしっかりと言葉が浮かび上がります。

さらに、これでも足りないという場合は、追加パートのみシンガーを変更するという手もアリです。

change_singer

まとめと次回予告

summary

以上のように、「ベロシティ」「ダイナミクス」「補強トラック」を組み合わせることで、
よりボーカロイドを生き生きと歌わせることが可能です。

今回の作業を全体的に行ったvsqxファイルをこちらよりダウンロードしていただけますので、
Vocaloid Editorをお持ちの方はぜひ開いてみて下さい。

次回は、ピッチを編集することで更に歌唱ニュアンスを出していくテクニックを解説します。
どうぞお楽しみに。

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よくある質問

Q1. ボーカロイドのベロシティはMIDI音源と同じように使えますか?

いいえ、異なります。ボーカロイドではベロシティを上げると前のノート長が長くなり子音が短くなり、下げると逆になります。この独特の特性を理解して滑舌とリズムをコントロールすることが調教の基本です。

Q2. ダイナミクスとベロシティの使い分けは何ですか?

ベロシティは全体的なリズムと滑舌の大まかな調整に使い、ダイナミクスは時間軸で細かい音量変化をつけたい場合に活用します。特に独立した母音など、より細かなニュアンス表現が必要な場面でダイナミクスが活躍します。

Q3. 破裂音の滑舌が悪い場合はどうすればよいですか?

ダイナミクスで子音部分の音量を上げる調整と、補強トラックで同じ子音のみを別パートで発音させる方法が有効です。2つのパートが同時に鳴ることで、より滑舌がはっきりします。

記事の担当 宮川 智希/Tomoki Miyakawa

Sleepfreaks DTM講師 宮川 智希-1
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