パーカッションの打ち込み シェイカー編
シェイカーの音色を確認する
シェイカーは構造や形がシンプルな楽器ですが、大きさや材質によって音色が異なります。
まずはDAWで扱えるシェイカーの音色を確認して、イメージしましょう。
動画へのアクセス
生演奏を打ち込みで再現する際のポイント
下の図では、上段の波形がシェイカーの生演奏のオーディオデータです。
この生演奏らしさを打ち込みで再現してみて、
打ち込みを行う際に押さえておきたいポイントを把握します。
実際に打ち込んだデータが下段のMIDIデータです。
複数のMIDIデータが重なっている箇所がありますが、複雑なシェイカーの音色を再現する際には
ノート(音色)を複数重ねたり、タイミングによって変えるなど、組み合わることも必要になってきます。
実際の打ち込みの画面はこちらです。ピアノロールで打ち込まれていますが、
シェイカーは打楽器ですので音階の演奏をすることはできません。
データが入力されているタイミングやベロシティーの参考にしていただければと思います。
動画では単一の音色で、ベロシティーに変化を加えたシェイカーの打ち込みも行っています。
上の図では、打ち込まれているMIDIデータの色が濃い赤色だったり紫色だったりしますが、
これはベロシティーに変化が付いているということです。
ベロシティーがバラバラなので、表情はついていますが、
音色が一定だと、やはりシェイカーを実際に演奏している感じは表現できません。
打楽器は音が減衰していく楽器、アクセントの印象が大切
打楽器の波形は、音が鳴った瞬間から減衰していく形となることがほとんどです。
シェイカーもその一つで、アタック部分が一番音量が大きくなります。
しかし楽器の特性上、アタックの前にも容器の中の小石や砂が鳴るため、
この点を再現していくと、よりテクニカルな打ち込みが行えます。
上図をみていただくと、波形が一番大きいアタックと思われる瞬間の、
少し前から音が鳴っていることがわかります。
このニュアンスを再現するために、MIDIデータのタイミングをずらして表現しています。
このようにして楽器の特性をしっかりと理解して打ち込むことで、精度が上がっていきます。
MIDIデータの打ち込み後、音質の調整を行う
打ち込みでシェイカー演奏のニュアンスが表現できたら、音質を調整していきます。
使用するソフトシンセの音色によって処理は様々ですが、今回は少し空気感を足して音を太らせ、
シェイカーがしっかりと鳴っている感じの音にしたかったので、
下図のようにエフェクトをかけて調整しました。
イコライザー・リバーブ・サチュレーター・ディレイの4種のエフェクトを使用しています。
動画では実際にエフェクト調整後の音も確認していただけます。
今回は基本的な打ち込みのテクニックでしたが、シェイカーは非常にフレキシブルな楽器です。
ラテンミュージックやJ-POPはもちろん、ディストーションをかけてEDMで使用する等、
様々な用途があります。
演奏するリズムは、ジャンルやビートによっても変わってきますので、
ぜひ一般の楽曲を参考にしながら、実際の楽曲制作に取り入れてみてください。
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