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26.ディグリーネーム(4和音)の活用(後編)

音楽理論 初級編 公開 2016.05.28 更新 2026.07.17
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キー変更にディグリーネーム(4和音)を活用する

前回に引き続き、4和音のディグリーネームの活用方法を学んでいきます。

まずはキーの変更についてですが、ディグリーネームを使うと、非常に簡単に変更することができます。
前回から取り上げている「Fly Me to the Moon (In Other Words)」では、ノンダイアトニックコードが出てきますが、ローマ数字部分がルート音を表しているとわかった今では、キーの変更も容易にできるはずです。

✳︎ノンダイアトニックコードの扱いについては後の回で詳しく取り上げますが、今回は今までの知識だけでも対応可能です。

今回は、キーを「+2」としてみましょう。

key+2

✳︎シンセのピッチなどでもよく見る表記ですが、+1で半音上、-1で半音下となります。
+12で1オクターブ上、-12で1オクターブ下、+7でP5th上です。
今回はキーですので、スケールの最初の音とともに、残りの音も同様に移動するイメージです。

前回ですでに、ディグリーネームによる分析は済んでいます。

I7やIII7はダイアトニックコードにはありませんが、Key=Cの場合、C=I、E=IIIですので、その隣にコードの性質を付記し、「I7」「III7」と表記できました。
あとは、Key=Dメジャーに変更するので、ローマ数字部分にDメジャースケールの音を当てはめるだけです。

上記を踏まえ、Key=Dメジャーの「Fly Me to the Moon」の前半部分の進行は、以下のようになります。

このように、新しいテクニック(ノンダイアトニックコードの使用)が出てきても、今までの知識である程度は対応できますね。

楽曲分析や転調の練習を行う際は、ひとまずダイアトニック/ノンダイアトニックに囚われずに試してみてください。
後の回でそれらの使い方が理解できるようになりますので、引き出しを増やしておいて損はないです。


3和音と4和音の組み合わせによるバリエーション

次に、第23回で取り上げた「王道進行」を聴いてください。

IV→V→IIIm→VIm

こちらを4和音にしてみましょう。
ダイアトニックコード表とともにご確認ください。

IVmaj7→V7→IIIm7→VIm7

4和音では、また違う雰囲気になりますね。
ちなみに、2つ目のコード「V7」はドミナント・セブンスコードで、トライトーンを含んでいます。

楽曲の雰囲気やメロディーなどに対して、トライトーンの”緊張感”が気になる場合は、3和音のVに変えてみるのもいいですね。

IVmaj7→V→IIIm7→VIm7

さらに、最後のコードがm7だと、少し煌びやかさが出てしまうといった場合は、3和音のマイナーコードを試してみるのも良いでしょう。

IVmaj7→V→IIIm7→VIm

コードだけではなく、ボイシングやトップの音(コードの中で一番高い音)を変えることで、さまざまな表現が可能です。
ぜひ、試してみてください。

  • threebodytech 記事中

楽曲のストーリー性を意識する

最後に、3回ほど王道進行を繰り返した後に、ある仕掛けを加えた音源を聴いてください。

綺麗に楽曲が「終わった」という感じがしませんか?

色々な楽曲を聴いていると、その流れにストーリー性を感じることができると思います。
導入や展開、緊張感のある部分、そして”終わった”や”一段落した”といったことを音で表現しているのです。

楽曲を分析する際には、まずこのような「ストーリー性」を意識してみてください。
次回以降、この「ストーリー性」に理論的なアプローチを加えていきます。


よくある質問

Q1. キーを+2に変更する場合、すべてのコードをどのように変えればよいですか?

ローマ数字部分に新しいキーのスケール音を当てはめるだけです。例えばKey=CのIをKey=Dで置き換える場合、DメジャースケールのI度であるDを当てはめます。コードの性質(7やmなど)は変わらないため、既に行った分析が活用できます。

Q2. V7コードのトライトーンの緊張感が不要な場合、どう対応すればよいですか?

V7を3和音のVに変更することで、トライトーンを除去し、緊張感を軽減できます。楽曲の雰囲気やメロディーに合わせて、4和音と3和音を使い分けることが効果的です。

Q3. 楽曲のストーリー性とは具体的に何を意味していますか?

導入や展開、緊張感の高まり、そして終わりや一段落といった流れを、コード進行やボイシング、トップの音などで音響的に表現することです。聴き手に明確なナラティブを感じさせる手法となります。

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