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Steinberg URシリーズ dspMixFxの基本概要・セッティング編

ミキシングプラグイン解説 公開 2017.09.07 更新 2026.07.18
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Steinberg URシリーズのdspMixFxは、オーディオインターフェイス本体でDSP処理を行うことで、DAWを経由せずにレイテンシーなしでエフェクトをかけ録りできる便利な機能です。Morphing Channel StripやGuitar Amp Classic、REV-Xなどの高品質なエフェクトを搭載し、ボーカルやギター、ドラムなど様々な楽器のレコーディングに対応しています。HPFやフェイズ反転、チャンネルリンク機能を活用することで、プロフェッショナルなレコーディング環境を構築でき、パフォーマーが最良の演奏を発揮できるモニタリング環境を実現します。

URシリーズに付属するdspMixFxとエフェクト

今回はSteinberg社よりリリースされている、人気のオーディオインターフェイス「URシリーズ」をコントロールするためのdspMixFxについて解説を行なっていきます。

このdspMixFxを使用することで

  • DSP処理によりレイテンシーを気にせずにエフェクトをかけ録りする
  • オーディオインターフェイスのミキサーの設定を保存しすぐにリコールする

などのメリットを得ることができます。
まずはdspMixFxの基本知識とセッティングについて確認していきましょう。

※dspMixFxに対応しているUR製品は「UR242/UR44/UR28M/UR824/UR-RTシリーズ」となります。

dspMixFx 基本概要 セッティング編

YouTube動画への質問と回答の抜粋

ノーデバイスって表示される…😢


よろしければ最新の動画をご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=IG_c2O052FQ また、最新のドライバーを入れてみてください。 https://japan.steinberg.net/jp/support/downloads/ur-c.html


1〜4chをミックスさせてパソコンの音声入力に使うことはできないでしょうか?😭


はい。新しくったV3ですと、URに入力したサウンドをパソコンの入力として使用することができます。 コチラの動画を確認ください。 https://www.youtube.com/watch?v=IG_c2O052FQ


何度もすみません、アクティベーションコードは何回でも再発行できるものなんですか?


URシリーズにはアクティベーションコードというものはなく、URが接続されていれば最新のドライバーをインストールすることでdspMixFXが使用可能です。


録音は出来るのですが、ヘッドホンから音が出ません…… 接続も出来てるしミュートにもなってなくて……


Cubaseの出力部分にインターフェイスが割り当てられているか?をご確認ください、 https://app.box.com/s/dtfxa185z2udh54emojgv725mcw340bo また、インターフェイスのヘッドホンボリュームが下がっていないか? という点も併せてご確認ください。


動画いくつも拝見してとても勉強になっています!ご質問があって初コメです🙇‍♀️ windows10 / studio one 4 / UR242 / MXL-V67G コンデンサーマイク / CANARE EC03-B(XX) XLRオス-メス を使用中です。 マイク録音をしたいのですが、繋いで電源を入れて音を出しても2:38のように入力が確認できず、うんともすんとも… UR242のつまみは12時を指している状態です。 studio oneの外部接続にてUR242を選択できているので、機器との認識はされているようです。 どのようなことが考えられるでしょうか💦


オーディオインターフェイスのファンタム電源(48V)はオンになっていますでしょうか?コンデンサーマイクの場合は、ファンタムでの電気供給が必要になります。


現在のProTools最新版でもdspMixFx機能は使えるのでしょうか?また、ProToolsではVSTプラグインとしてDAW上で使用することはできないのでしょうか?


現段階でProtoolsのAAXには対応しておらず、VSTのみで使用可能となっております。


UR242をLogicでエレキギターの録音で使用する際にドライ音が聞こえるのですが、Logicではダイレクトモニタリングをオフにして使うことはできないのでしょうか?


アプリケーションフォルダに入っている「dspMixFx」を立ち上げトラックをミュートしてみてください。 https://app.box.com/s/30wma7d9j2wnczhi909l2mggz5jivn3k


初めまして!この動画を見てur824を買おうと思いました! しかし824だけマスターアウトが見当たりません、、、 アウトプット1~8なのかなと思いましたが、ステレオでアウトする場合どこにさしたら良いかわかったら教えていただきたいです(^^;; よろしくお願いします☆


LINE OUTPUTの1~8ですね。 Steinberg社の下記URLにて、接続例が紹介されていますので、参考にしてみてください。 https://japan.steinberg.net/jp/products/hardware/ur_series/lineup/ur824/setup.html


  1. 1dspMixFxの基本概要・セッティング編
  2. 2Morphing Channel Strip コンプレッサー編
  3. 3Morphing Channel Strip イコライザー編
  4. 4Guitar Amp Classics ギターアンプシミュレーター
  5. 5REV-X デジタルリバーブ
Steinberg製品 販売代理店
株式会社ヤマハミュージックジャパンコンテンツへのアクセス

halion6

製品のご購入 : https://japan.steinberg.net/jp/products/hardware/ur_series/lineup.html ※dspMixFxが使用できる製品は「UR242/UR44/UR28M/UR824/UR-RTシリーズ」となります。

dspMixFxについて

通常のエフェクト処理は、パソコンの内部で処理が行われますが、dspMixFx上で扱うエフェクト処理はパソコン内部ではなく、UR側(オーディオインターフェイス本体)で行われます。

この形式をDSPと呼びます。

dspMixFxでは下記3種のエフェクトを扱うことができます。

Morphing Ch.Strip

トラックのサウンド処理に欠かすことができないコンプレッサーとイコライザーがセットになった「Morphing Channel Strip」

GA Classics

高品質なギターアンプサウンドを再現できるアンプシミュレーター「Guitar Amp Classic」

トラックにリアルな空間処理を与えるリバーブ「REV-X」

  • threebodytech 記事中

dspMixFxを使用するためのセットアップ

dspMixFxを使用するには、製品を最新の状態にする必要があります。

Steinbergの製品ページへアクセスし、最新の「TOOLS for UR」と「URシリーズ本体のファームウェアアップデート」をダウンロード・インストールしてください。

https://japan.steinberg.net/jp/products/hardware/ur_series/start.html

これらを終えた後は、パソコン内にdspMixFxというアプリケーションが作成されます。

  • Mac : アプリケーションフォルダ
  • Windows : プログラムファイル(x86) → Steinbergフォルダ

dspMixFx

dspMixFxを立ち上げた初期状態です。
ここからURへ入力したサウンドへエフェクトを適用することができます。

dspMixFx UR242

デフォルトのエフェクトは「Morphing Channel Strip」が選択されています。
目的のチャンネルに電源を入れることで、エフェクトが有効になり、入力サウンドにエフェクトが適用されます。
また、エデットボタン「e」でエフェクトの詳細設定が開きます。

各エフェクトの詳細は次回以降の動画で解説していきます。

レコーディング時にレイテンシーが発生しない理由

エフェクトを適用したサウンドは遅延(レイテンシー)が発生しない状態でモニタリングが可能です。
この理由を確認していきましょう。

モニタリング

通常のモニタリングはこのような形です。

  • 1_楽器の演奏をオーディオインターフェイスに入力します
  • 2_演奏されたサウンドをDAWへ送りレコーディング(記録)します
  • 3_DAWからオーディオインターフェイスへサウンドが出力されます
  • 4_オーディオインターフェイスの出力をスピーカーやヘッドホンでモニタリングします

このようにモニタリングしているサウンドは、DAWを通ったサウンドとなります。
DAW上では各トラックへプラグインを適用したり、MIDI音源を再生するなど、様々な処理が行われているため、どうしても出力されるサウンドに遅延が出てしまいます。

モニタリング2

URシリーズの場合、DAWに入る前のサウンドをモニタリングすることで、遅延を感じることなく演奏をモニタリング可能です。
dspMixFx上のエフェクトはUR側で処理されるため、DAWを通さなかったとしても、エフェクトを通したサウンドをモニタリングできるという仕組みです。

dspMixFxの設定

dspMixFxからエフェクト以外にも便利な機能を設定することができます。

HPF(ローカット)

このアイコンを点灯させることで、HPF(ローカット)を適用できます。
必要のない低音成分をあらかじめカットしてレコーディングすることで、後のサウンド処理をスムーズにすることができます。

低域をどのくらいカットするのか?という指定は環境設定の「HPF」から行います。
この機能を使用する際は、レコーディング素材に合わせて値を指定しておきましょう。

ベースなど低域が大切な楽器はカットせず残しておくと良いでしょう。
ボーカルやギターは60Hzを目安に、逆に高音楽器は低音が不要なことも多いため、強めにローカットを入れてしまうということも有効です。

位相反転(フェイズ)

位相反転

そして、下の位相反転(フェイズ)スイッチです。
これをオンにしたとしても単体のサウンドに違いは出ません。

他トラックと同時に再生した際の兼ね合いでサウンドが変化します。
活用の機会が多い場面として、複数のマイクを使用したレコーディングがあげられます。

例えば、ギターアンプに2本のマイクを使用したり、ドラムに複数のマイクを立ててレコーディングする場合など。
このスイッチによって、各マイクのサウンドが影響を受け合いサウンドが変化します。

チャンネルのリンク

ギターやマイクなど、オーディオインターフェイスに1本のケーブルで接続するサウンドはモノラルです。
しかし、キーボードやシンセサイザーなど、ステレオでの入力が必要になる場合もあります。

リンクボタンを点灯させることで、2つのチャンネルがリンクし、ステレオチャンネルとして使用することができます。
ボリュームやエフェクト設定などもリンクするため非常に便利です。

リバーブの調整

dspMixFxには高品質なリバーブも用意されています。

ノブを上げていくことで、リバーブへ送られるサウンド量が増えてリバーブの効果が強くなります。
この手法を「センドリターン」と呼びます。

注意点として、リバーブはかけ録りすることができません。
使用例としては、ボーカルレコーディングの際に、薄くリバーブを適用してボーカリストが歌いやすく、ベストなパフォーマンスを発揮できるようにしておきます。

実際にレコーディングされた波形にリバーブは適用されませんが、後にDAW側でリバーブを適用するという形です。
これらの詳しい活用法、設定は後の動画で解説していきます。

かけ録りのオン/オフを使い分ける

プレイヤーが演奏しやすいようにモニタリングのサウンドを作っておき、素のサウンドをDAWヘレコーディングするという手法は、ギターアンプシミュレーターなどでも頻繁に使用されます。

素の状態でサウンドをレコーディングしておくことで、後にDAW上で大きくサウンドの方向性を変えることができます。
ゆっくりとサウンドを作り込みたい場合にお勧めです。

dspMixFx UR242-1

画像のメニュー部分から、かけ録りのオン/オフを切り替えることができます。

  • INS.FX : 適用したエフェクトがレコーディング結果にも反映されます。
  • MON.FX : 適用したエフェクトはモニタリングのみとなり、エフェクト適用前の素のサウンドがレコーディングされます。

ミキサーの状態を保存する

レコーディング設定は、機材や制作スタイルによって固定化されていることが多いです。
このような場合に便利なのが、セッティングを記録し、すぐに呼び出すことができるリコール機能です。

まずは最適なミキサー状態を作成します。

  • 1_STOREをクリックします
  • 2_ウィンドウからご希望のバンクナンバーを選択します
  • 3_わかりやすい名前をつけます(英語)
  • 4_OKをクリックします

これで保存が完了しました。

dspMixFx UR242-2

設定を呼び出すには、プリセット部分をクリックし目的のNoを選択するだけです。

Cubaseと連動させる

Cubaseをお使いの場合、これらdspMixFxが組み込まれた「True Integrated Monitoring」を使用することができます。

Cubase

「True Integrated Monitoring」には下記のバージョンを満たしている必要があります。

  • Mac : Cubase シリーズ 7.0.7以降
  • Windows : Cubase/Cubase Artist 6.5.5以降
    Cubase Elements/AI 7.0.3 以降

また、CubaseとdspMixFxは同時に使用できません。
Cubaseを立ち上げると、dspMixFxは無効となり、Cubase上で設定をコントロールすることになります。

デバイス設定

Cubaseの設定でオーディオデバイスからURリシーズを選択します。

MixConsole 2 - Mix

ミックスコンソールに「HARDWARE」という項目が表示されますので、クリックして拡張表示を行います。

MixConsole 2 - Mix-1

ルーティングスイッチを中央か下に設定することでエフェクトを選択可能になります。

しかし、初期段階ではチャンネルストリップのみで、ギターアンプシミュレーターが表示されていないという場合もあります。
この場合、次の設定を行なっていきます。

VSTコネクション

上メニューから「デバイス」→「VST コネクション」を選択します。

Bus 削除

「入力」タブを選択し、「Stereo In」を右クリックします。
表示されたメニューから削除を選択します。

Bus 2

「バスを追加」をクリックして「Mono」を2つ作成します。

MixConsole 2 - Mix-2

インプットトラックがモノラルで設定され、アンプシュミレーターが使用可能になりました。
また、エフェクトのかけ録り設定も指定することができます。

MixConsole 2 - Mix-3
この部分を上下ドラッグし3パターンを切り替えます。

  • 上 : エフェクトが完全に無効になります
  • 中 : モニタリングにエフェクトが適用されますが、レコーディングされる波形には反映されません(モニタリングのみ)
  • 下 : モニタリングにもレコーディング波形にもエフェクトが反映されます(かけ録り)

ここまででdspMixFxの概要を理解し、その魅力を感じていただけたと思います。

また、これらdspMixFx上のエフェクトはDAW上でVSTプラグインとして使用することが可能です。
このプラグインを「Basic FX Suite」と呼びます。

次回からはBasic FX Suiteのパラメーター・活用方法について解説していきます。

よくある質問

Q1. dspMixFxとは何ですか?通常のエフェクト処理との違いは?

dspMixFxはSteinberg URシリーズの付属ソフトで、DAWではなくオーディオインターフェイス本体でエフェクト処理を行うDSP方式です。DAWを経由しないため、レイテンシーが発生せず、遅延のない快適なレコーディングが可能になります。

Q2. dspMixFxを使用するには何をセットアップしたら良いですか?

Steinbergの製品ページから最新の「TOOLS for UR」とUR本体のファームウェアアップデートをダウンロード・インストールすることで、パソコン内にdspMixFxアプリケーションが作成されます。その後、URシリーズに接続して使用開始できます。

Q3. リバーブはかけ録りできるのでしょうか?

いいえ、REV-Xリバーブはかけ録りに対応していません。レコーディング時はモニタリング用として薄くリバーブを適用し、実際の音声はドライで記録後、DAW上で本格的なリバーブを適用する形です。

Q4. ギターアンプシミュレーターの「Guitar Amp Classic」はどのような用途で使いますか?

Guitar Amp Classicはギターの高品質なアンプサウンドをシミュレートするエフェクトで、レコーディング時にアンプを通さずに本格的なギターサウンドを得たい場合に活用できます。

Q5. ステレオ入力が必要な楽器をレコーディングする場合はどうしたら良いですか?

キーボードやシンセサイザーなどステレオ入力が必要な場合、dspMixFxのリンクボタンを点灯させることで、2つのチャンネルをステレオチャンネルとしてリンク使用できます。ボリュームやエフェクト設定も同時にリンクされます。