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コンペの流れ 楽曲募集〜採用まで 音楽コンペ 楽曲採用の近道

一連の流れを把握してコンペに備える

Flow

前回は、コンペとは何か?ということについて触れました。

今回は、実際のコンペ参加〜結果までの流れはどのようなっているのか、
その基本フローを確認していきましょう。

1_クライアントから作家事務所へ

新しいシングル/アルバム用楽曲や、CM/ドラマ/映画/アニメ/テレビ番組用楽曲等の案件が発生すると、
レコード会社やプロダクション等、楽曲を使用する会社(クライアント)は
その案件を作家事務所へ伝えます。


Arr
2_作家事務所から各作家へ

作家事務所は、登録している作家やクリエイターに、案件で求められる楽曲の概要を伝えます。
(多くの場合、文面に残るメールで連絡を行います)

以下はコンペの際に、作家やクリエイターに送られるメールの一例です。
感じを掴んでいただければ幸いです。

件名 :「新人女性ソロシンガー(アーティスト名)」楽曲募集の件

作家各位

お疲れ様です。
下記の楽曲募集がありますので、ご確認ください。

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ソロ・シンガー楽曲募集
00所属 ヴォーカリスト 00のソロ・プロジェクトとした、
デビューシングルの楽曲を募集させていただきます。

「アーティスト楽曲概要」
・R&Bを基本とした楽曲です。
・AメロにはRAPパートを入れてください。
・COOLなイメージがピッタリです。
・アッパーな楽曲を求めています。バラード等は募集しておりません。

「参考楽曲」
参考1_アーティスト名 曲名  YoutubeURL
参考2_アーティスト名 曲名  YoutubeURL
参考3_アーティスト名 曲名  YoutubeURL

「下記にご注意ください」
・多少のメロディ修正が発生する場合がございます。
・ワンコーラスでご提出をお願い致します。
・必ず仮歌を入れた状態でご提出ください。
・楽曲が不採用の場合、ご連絡をさせていただくことはできません。

「納品形式」
mp3形式に変換し「タイトル_作曲者__BPM_」をご入力ください。

「納品形態」
リリース時期は2016年6月予定、
提出締切は2016年2月15日(月) 11:00となります。

何卒ご了承の上ご提供をお願いします。


Arr
3_コンペ応募、楽曲提出

上記のようなメールを受け取ったら、案件の内容や特徴を確認し、
「求められるジャンルに応えられるか」「納期までに提出可能か」等、
自分のスキルやスケジュールを勘案して、応募するかどうかを判断します。

応募する場合は、納期に向けて楽曲を制作することになります。

この際、作家はストック楽曲(過去にコンペに提出したことのある楽曲)
を使い回すこともありますが、案件によっては、使い回しが禁止されている場合があります。

後のトラブルリスクを回避するためにも、よく確認するようにして下さい。


Arr
4_作家事務所が楽曲をチェックし提出

各作家から提出された楽曲を、作家事務所がチェックします。
クライアントの要望とあまりにかけ離れた楽曲を提出すると、
事務所としても品質を疑われてしまうためです。

ここでのチェックは以下のようなポイントで行われます。

  • コンペの内容に合っているか?
  • クオリティはどうか?
  • 単純に良い曲か? など

チェック後に、クライアントへ提出されることとなります。


Arr
5_楽曲採用/不採用の通知

少し期間を開けて、作家事務所からコンペの結果が伝えられます。

楽曲が採用になった場合は、もちろん先方から連絡が来ますが、
不採用の場合、連絡自体をもらえないことも多々あります


楽曲不採用の判断は?


Tell

採用/不採用の連絡がない場合は、ある程度結果を自分で判断する必要がありますが、
その際は案件のスケジュールを目安にすると良いでしょう。

コンペ案件のメールに作品のリリース時期が記載されていますので、そこから逆算します。

多くの場合、遅くともリリース日の1ヶ月前にはマスタリングが終わっています。
そして、その1ヶ月前にはどの楽曲を使用するか?という判断をしています。

上記を合計すると、リリース日の2ヶ月前には結果が出ているはずです。

コンペのマナーはしっかり守る

Lock icon

コンペにもマナーが存在します。
トラブルの回避や、失礼がないよう最低限のマナーを確認しておきましょう。

提出している楽曲は結果が出るまで他で使い回さない

Select

同時期に複数のコンペに応募するということも出てきます。
ここで気をつけなくてはいけないのが、
同じ楽曲で異なるコンペに応募しないことです。

両案件とも決まってしまった場合にトラブルになりますし、
制作事務所やレコード会社との信頼関係に亀裂が入ってしまうリスクもあります。

提出中の楽曲をウェブ上で公開するというのもマナー違反
となります。必ずご注意ください。

コンペ情報の漏洩やSNSでの公開を避ける

Lock

コンペへ提出していることくらいなら問題ありませんが、
そのコンペ内容に触れることは御法度となります。

コンペに採用された場合、嬉しい気持ちはわかりますが、
情報の公開許可が出るまでは、第三者へ言わないようにしましょう。

大切な情報、機密事項が外部へ漏れることにより、
事務所やレコード会社が損害を受けるケースもあります。

最悪の場合、訴えられることもありますので、
必ず守るようにしてください。

締切を守る

Time

コンペの提出期限はもちろんですが、採用になった後のレスポンスにも注意が必要です。

メール返信で何日も待たせてしまったり、電話に出ないなど、
先方を待たせてしまわないように、注意しましょう。

レスポンスは可能な限り迅速に、ということが基本となります。


  • SOZOM

記事の協力 前川 敬(Kei Maekawa)

Grane

株式会社Grane(グラネ) 代表取締役
HP:http://grane-inc.com(作家を随時募集中です)

略歴:2005年より音楽業界にて作家マネジメントを担当し、2014年より独立。
現在まで多くの音楽作家の発掘・育成・マネジメントを行い、現在に至る。

マネジメントを担当した主な作家:
STY・HIRO・小田桐ゆうき・Carlos K.・若田部 誠・Hiroki Sagawa・鈴木まなかetc