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楽曲採用の報酬 音楽コンペ 楽曲採用の近道

音楽の収入を把握し目標を立てる


money

音楽で生活していくためには、仕事で発生する報酬や収入を把握しておく必要があります。

最初はアルバイトなど、他の仕事と掛け持ちを行いながら、生活するというケースも多いと思います。
しかし、目標は音楽の仕事のみで生活することです。

  • 現状どのくらい音楽の収入があるのか?アルバイトとの割合は?
  • 後いくら稼げば音楽の仕事だけに専念できるのか?
  • 定期的に入ってくる収入はいくらか?
  • そもそも、それが達成できそうか?

などを、希望的観測を抜きにして把握する必要があります。

これら数字管理を行うソフトは


Excel

やはり王道の「Excel」が良いでしょう。

Mac/Windows/iOS/Androidなど様々な媒体で互換可能な他、
使い方の情報も膨大にあります。

このカテゴリーの趣旨はコンペですので、
使用方法や、他音楽の収入については割愛させていただきますが、
ご要望があれば、別の機会に記事にしてみようと思います。

まずは、ざっくりでも良いので、

  • 音楽の収入
  • 収入を生み出すためにかかった経費(機材費など)
  • アルバイトなどの収入
  • 生活するための必要額

などを記載し、その割合を把握後に目標を立ててみてください。


コンペの報酬をしっかり把握する

Music

コンペに採用された場合は、楽曲に対して報酬が発生します。

  • 一定額が保証されている(決まっている)案件
  • 楽曲の売り上げに合わせて変動(印税)

などがありますが、案件のメールに特に記載がない場合は、
オーソドックスな「楽曲の売り上げに合わせて変動」するタイプです。

一般的な例を挙げると、
楽曲の売上額に対して6%(作詞3%・作曲3%)の著作権使用料が設定されている場合、
音楽出版社が管理手数料として印税の50%になり、
残り550%を作詞家(1.5%)と作曲家(1.5%)で分配していきますので、
作曲家への印税は売上全体の「1.5%」という計算になります。

CD1枚@1000円で10万枚(1億円)売れた楽曲ならば、150万円ということです。
(実際には、この金額からJASRACの手数料が引かれるため、もう少し金額は少なくなります)

この他に、2次使用(映画・ドラマ・TV番組・カラオケ・有線・ラジオ・ライブ使用etc)による
印税も発生します。(CMは、基本印税はありません)

上記はあくまで一般的な例であり、契約によって変わりますので、
実際採用された際にはよく確認するようにして下さい。

まれに、自分が作った曲のレコーディングのディレクションを依頼されることがあります。
これは印税契約とは関係なく、作業量に対しての対価が発生する形です。

印税の支払い周期は??

invoice

1年に4回の集計が行われ指定口座に振り込みが行われます。

  • CD発売日が1月1日〜3月31日分は、8月末のお支払い。
  • CD発売日が4月1日〜6月30日分は、11月末のお支払い。
  • CD発売日が7月1日〜9月30日分は、翌年2月末のお支払い。
  • CD発売日が10月1日〜12月31日分は、翌年5月末のお支払い。

基本は、この支払いサイクルですが、音楽出版社とスムーズに著作権契約書を
締結しないと、遅れる事があります。

アレンジ料に関して

パラレル

次にアレンジに対して、発生する報酬を確認していきましょう。

当然といえば当然のことですが、
アーティストが作品をリリースする際は、予め制作費は決まっています。

そのため、アレンジ料はこの予算に応じて大きく変わってきます。
ざっくりで申し訳ありませんが、基本は1曲30万円前後になりますが、
新人アーティストや、売上の厳しいアーティストなどは、1曲15万〜20万円くらいが相場かと思います。

なお、アレンジという作業は行う項目の幅が多岐に渡ります。

例えば「ストリングスを生でレコーディングするために、譜面を起こす」という作業等は、
稀に上記の報酬の内に含まれることがあります。

作業量や内容は事前に把握しておく必要があります。

記事の協力 前川 敬(Kei Maekawa)

Grane

株式会社Grane(グラネ) 代表取締役
HP:http://grane-inc.com(作家を随時募集中です)

略歴:2005年より音楽業界にて作家マネジメントを担当し、2014年より独立。
現在まで多くの音楽作家の発掘・育成・マネジメントを行い、現在に至る。

マネジメントを担当した主な作家:
STY・HIRO・小田桐ゆうき・Carlos K.・若田部 誠・Hiroki Sagawa・鈴木まなかetc