DTM制作において楽曲をiTunesやSoundCloudなどのストリーミングサービスに配信する際、MP3やAAC形式への変換時にクリップが発生する問題があります。SONNOX社のCodec Toolboxプラグインを使用することで、マスタリング段階でこれらのコーデック変換後のクリップをリアルタイムで検知し、シーリングレベルを最適に調整することが可能になります。WAV形式での書き出しと異なり、配信形式に合わせた適切なマスタリング処理を施すことで、各プラットフォームに最適化された高品質な楽曲配信が実現できます。
iTunesやSoundcloudに合わせて楽曲音量を設定
制作した音源を書き出す際、最終段にリミッターやマキシマイザーを使用し音圧を上げます。
プラグイン内のシーリングレベルは、WAV形式で書き出すことを前提に「-0.1dB」に設定します。
しかし、現在は音源を発表する場がインターネット上に移り変わってきています。
楽曲を購入する際は、iTunesやAmazon等を利用する方も多いのではないでしょうか?
これらサービスの多くはMP3やAACコーデックが使用されています。
ここで問題となってくるのが、
シーリングレベルを「-0.1dB」に設定していると、楽曲にクリップが発生することがあるという点です。
この問題を未然に感知、防ぐプラグインが、SONNOX社のCodec Toolboxです。
コーディング後に発生する、クリップをリアルタイムで確認することができます。
動画解説
動画ポイント
このプラグインは必ずマスターインサートの最後に適用します。
変換に使用する形式を選択した後、「Codec」を点灯させ楽曲を再生します。
サビなどの音数が多い箇所(音量が大きい部分)で確認します。
上記で指定した形式をシミュレートし、その場合のクリップの有無を確認可能です。
クリップしている場合、どの程度レベルオーバーしているかをマスターメーターで確認します。
この場合は、「0.4dB」オーバーしています。
レベルオーバーとして表示された音量分、
リミッター/マキシマイザーのシーリングレベルで下げます。
このように簡単に最適値を把握することが可能です。
また、「nmr」(noise to make ratio)のランプから
変換後に変化がある周波数帯域を確認することが可能です。
また、Logicを使用されていて、AAC(iTunes)への最適化を行たいという方は、
下記のプラグインを使用し、代用が可能です。
よくある質問
Q1. MP3やAAC形式に変換する際、なぜクリップが発生するのですか?
WAV形式での書き出しを前提に-0.1dBのシーリングレベルで制作した楽曲も、MP3やAAC形式へのコーデック変換時に周波数処理により音量が変化し、デジタルクリップが発生することがあります。Codec Toolboxでこれを事前に検知できます。
Q2. Codec Toolboxはどこに挿入するのが正しいですか?
マスターチャンネルの最終段(最後)に挿入します。これにより、リミッターやマキシマイザーの後、実際の配信形式での音声処理結果をシミュレートして確認できます。
Q3. Logicユーザーで代用プラグインがある場合、どのような方法がありますか?
Logicに搭載されているiTunes配信用マスタリング最適化機能を活用することで、Codec Toolboxと同様にAAC形式への最適化処理が可能です。詳細は関連記事を参照ください。
Q4. nmrランプは何を確認するためのものですか?
nmr(noise to mask ratio)ランプは、MP3やAAC変換時に音響特性が変化する周波数帯域を視覚的に確認できます。これにより、どの帯域で音質が影響を受けるかを把握できます。
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