いきものがかり「ありがとう」コードアナライズ_2 コード進行
身内コード(ダイアトニック・コード)とは何か?
楽曲のキーを特定すると、そのキーのスケールに含まれる7つの音の組み合わせによって
キーに、もっとも相応しい和音が7種類できます。
これを「ダイアトニック・コード」といいます。
ポップスの場合ですと4つの音を重ねた、セブンス・コードというのが多く使われます。
ちなみに、Cubaseの「コードパッド」のコードネーム表記は、
日本国内で一般的なコード表記と若干違っているところがあります。
「ダイアトニック・コード」についての、より詳しい解説は、
リハーモナイズ講座の方にありますので、そちらも参照ください。
解説対象楽曲
解説動画
1_キーの判別方法
2 コード進行(当記事となります)
3_ノン・ダイアトニックコードについて
4_ツー・ファイブについて
5_ピボット・コード
6_ダブルドミナントとサブドミナントマイナー
7_分数コード(オン・コード)について
コードを関係性によって、分類する
楽曲のコードネームを知りたいときなど、コード検索サイト「楽器.me」が便利です。
楽器.me : http://gakufu.gakki.me
いきものがかり「ありがとう」冒頭8小節のサビのコード進行を、
Cubaseのコードトラックに転載してみました。
コードチェンジが14回ありますが、重複しているものを除くと11種類になります。
この11種類のコードを2つのグループに分類してみます。
ひとつは「身内コード」つまり「ダイアトニック・コード」
もうひとつは「借り物コード」つまり「ノン・ダイアトニック・コード」です。
ブルーの色のついたコードが「身内コード(ダイアトニック・コード)」となります。
ダイアトニック・コードの安定度と、ノン・ダイアトニック・コードの緊張感を感じてみてください。
Bm7-5は、厳密には「ダイアトニック・コード」に含まれているのですが、
VIIにあたるコードは、やや特殊な限定的な進行や扱いになることが多く、
ここでは次に繋がる「E7」との関係性がポイントです。
詳細は次回以降に説明します。
記事の担当 侘美 秀俊/Hidetoshi Takumi
武蔵野音楽大学卒業、映画/ドラマのサウンドトラック制作を中心に、数多くの音楽書を執筆。
オーケストレーションや、管弦楽器のアンサンブル作品も多い。初心者にやさしい「リズム早見表」がSNSで話題に。
北海道作曲家協会 理事/日本作曲家協議会 会員/大阪音楽大学ミュージッククリエーション専攻 特任准教授。
近年では、テレビ東京系列ドラマ「捨ててよ、安達さん。」「シジュウカラ」の音楽を担当するなど多方面で活躍中。
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