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【革新アップデート】Synthesizer V Studio 1.11.0b1 |人間の歌を読み込んで再現も可能に!

使いやすく より幅広い用途へ対応

ハイクオリティなボーカルトラック(歌)を作成できる歌声合成ソフト「Synthesizer V Studio」の最新アップデート(β版)がリリース!

以前から要望の多かった「ARAのサポート」「革命的なボーカルMIDI変換機能」などが搭載され話題となっています。

Synthesizer V Studio 1.11.0b1 新機能 動画解説

ARA2へ対応

ARA(Audio Random Access)2プラグインが追加され、再生位置、ノート、イベント位置などがDAWと連動します。
使い方は非常に簡単です。

オーディオトラックのインスペクターにある「エクステンションなし」と表示されている部分をクリックし、「Synthesizer V Studio ARA Plugin」を選択します。

その後、オーディオイベントをクリックまたはダブルクリックすると、Cubaseの下部ゾーンでSynthesizer V Studioが開き、ノートの入力や編集が可能になります。

ARAを使用する際は、オーディオイベントが配置されている部分でのみノート入力が可能です。そのため、ボーカルを入力する箇所が未定の場合は、楽曲全体の長さのオーディオファイルを用意すると良いでしょう。

なお、オーディオトラックに貼り付けた音声は再生されませんので、例えば完成した楽曲などの長いファイルを使用することも可能です。

ARA版では、ノートグループはCubaseのオーディオイベントと連動しています。
そのため、Synthesizer V Studioのグループを移動する場合は、Cubaseのオーディオイベントを操作します。

イベントのカットや複製もサポートされており、任意の区間で入力した内容を素早くコピーすることが可能です。

もちろん再生バーの位置や、再生・停止などのトランスポートの制御も連動します。
これにより非ARAプラグイン版と比べて作業効率の大幅な向上が期待できます。

このARA機能は現在、Studio One5/6、Cubase12/13、Reaper 6で使用することが可能です。
一方Logic Pro Xではトランスポートの操作のみに機能が制限されています。
また「Intel CPU」か「Apple silicon Macの場合はLogicを「Rosetta 2」で起動する必要がある点に注意が必要です。

革新的な新機能!ボーカルMIDI変換

このアップデートの目玉機能であるボーカルMIDI変換は、レコーディングされたボーカルテイクをSynthesizer V Studioのピアノロール上で再現できる革新的な機能です。

使用手順は、まずオーディオトラックにボーカルテイクを読み込みます。
次に、トラックのインスペクターからSynthesizer V Studio ARA Pluginを選択し、エディタ画面を開きます。

Synthesizer V StudioのArrangement上でハイライト表示されたイベントの上で右クリックし、メニューから「オーディオをノートに変換」を選択します。

表示されたダイアログから、各種オプションを選択します。

「ノート検出感度」は元の歌唱データのニュアンスをどれくらい細かく再現するかの設定です。
トラックによっては値が大きすぎるとビブラートで意図しない音切れが発生することもありますので基準の「80%」から調整することをお勧めします。

実際にどの位の精度で変換されるか、元のサウンドと変換後のサウンドを比較してみましょう。

▶️元のボーカルテイク

▶️Synthesizer V Studio でのサウンド(ボイスライブラリはMaiを使用)

一部ノートの欠けや歌詞の検出ミスはありましたが、ピアノロール上でかなり高精度に再現されていることがわかります。
お聞きいただいた変換後のサウンドは声色やニュアンスは未調整ですので、ここから手を加えていくことでさらに元のテイクに近づけることも可能です。

使用するボーカルテイクは単音のみの演奏ファイルで、できる限りリバーブなどが含まれないドライサウンドが望ましいです。
高い制度で変換を行いたい場合はこの点を参考にしてください。

変換後はピアノロールからノートのエディットや追加を行うこともできます。

ただしARAで動作しているため、元のオーディオイベントの範囲外でのノート入力はできないことに注意が必要です。

その他のアップデート内容

ノートグループのサイズ変更


スタンドアローン版や非ARAのプラグイン版では、ノートグループやオーディオグループのサイズ変更が可能になりました。

スペイン語の実験的サポート

アップデートでは、Synthesizer V Studioの言語能力を拡張するため、スペイン語サポートも導入されました。
Eclipsed Soundsと共同開発されたボイスデータベース「SAROS」がベータ版でリリースされ、スペイン語の対応が可能になりました。
歌声合成データベース「SAROS」


ボーカルMIDI変換機能は驚くほどの精度を持っており、例えばカバー楽曲のボーカルをSynthesizer V Studioで再現したい時や、男性ボーカルのファイルを基に女性ボーカルの仮歌を作成する場面など、様々な用途で活用できます。

現在ベータ版としてリリースされているこれらの機能は、Synthesizer V Studioユーザーであれば利用可能です。新機能を試したい方は、下記のWebページからダウンロードしてみてください!
Synthesizer V Studio 1.11.0b1 アップデート

記事の担当 宮川 智希/Tomoki Miyakawa

宮川 智希

15歳でシンセサイザーの魅力に惹かれDTMを始める。
20歳よりサポートキーボーディストとして大久保伸隆氏(Something Else)を始め多くのステージで活動する傍ら、活動拠点を制作へとシフトする。

その後、音楽制作ユニットL75-3を結成し、同人、商業両面で音楽作家として活動を開始。

2013年より声優原由実氏への楽曲提供を皮切りに、永井朋弥氏(+Plus)楽曲で編曲、映画での劇伴制作、イベント内でのBGM制作と様々な制作の現場に携わる。

同人活動ではVocaloidを用いた楽曲を使用し、“Twilight of Small Planet”がニコニコ動画カテゴリーランキング5位を記録。

その他、docomo Xperia feat. HATSUNE MIKU内オフシャルコンテンツや東京IT新聞などのメディアに掲載される。

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