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万能な歪み系プラグイン「Distroyer」の使い方② 各パラメーターを活用したサウンドメイキング|Cubase 10

フィルターパラメーターを中心としたサウンドメイキング

Distroyer OUTPUT-1

Cubase 10(Pro/Artist)に付属する歪みプラグイン「Distroyer」
前回の基本編に続いて、その他パラメーターを活用したサウンドメイキングを確認していきましょう。
便利なフィルターパラメーターを使用することで、Distroyerをマスタリング作業にも活用することができます。

Distroyer 応用編 動画

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製品ページ : https://bit.ly/2UiQvP5

各パラメーターを活かして歪み特性をコントロール

Distroyerに備わっているパラメーターを使用することで、トラックや用途に合わせた柔軟な歪みコントロールが行えます。

OFFSET

OFFSET

前回解説を行った「BOOST」「DRIVE」で歪みの感じを決定した後、この「OFFSET」から歪みの質感を微調整することができます。
カーブポイントを上下ドラッグすることで、歪みサウンドが変化していきます。
トラックを視聴しながら、質感を整えてみてください。

SPATIAL

SPATIAL

この「SPATIAL」は左右の歪み特性を変化させて、サウンドに広がりを与えるパラメーターです。
ノブを上げていくにつれ、広がりが強くなっていくという特性があります。
非常にナチュラルな効き方をしますので、シンセPADやコーラスなど広がりを与えたいトラックへ積極的に使用してみてください。

High Shelving Filter

High Shelving Filter

イコライザーの「Hi-Shelf」と同等の働きを持つパラメーターで、DRY/WETのサウンド共に適用されます。
適用イメージは下記のような形です。

StudioEQ

指定した周波数から上の帯域をブースト/カットすることができます。
Distroyerには2つのパラメーターが備わっています。

  • SHELF FREQ : 周波数を指定します。指定した周波数から上の帯域に影響を与え、下記「SHELF GAIN」でサウンドの変化量を調整します。
  • SHELF GAIN : 中央の(0dB)を基準とし、右に回すとブースト、左に回すとカットとなります。

サウンドの抜けが欲しいという場合はブースト(右)。
逆に高域が耳に痛いという場合は、カット(左)に設定してみると良いでしょう。

また、「SHELF FREQ」を中域(1000Hz〜2,000Hz)に設定し、「SHELF GAIN」を上下させることで音色が顕著に変化するため、サウンドへキャラクターを与えたいという際にも活用できます。

TONE

TONE

イコライザーの「Hi-Cut」と同等の働きを持つパラメーターで、DRY/WETのサウンド共に適用されます。
適用イメージは下記のような形です。

Hi-Cut

ノブを左に回すほど、高域がカットされています。
ギラツキ感を抑えて、丸く聴きやすいサウンドに調整したり、オケと馴染ませるという際に有効です。

OVERSAMPLING

OVERSAMPLING -1

「OVERSAMPLING」を有効(点灯)にすることで、プラグイン内の処理を高いサンプリングレートで行います。
キメが細かく、高音質なサウンドが特徴となりますが、CPUの負荷が通常よりも高くなります。
逆に荒いザラつきのある質感が欲しいという場合は、当機能をオフにしておくことをお勧めいたします。

LO/HI FILTER

LO_HI FILTER

指定した周波数帯域に対して、歪みの適用を制限することができます。

ブルーで示された帯域に歪みが付加される形で、画像は「85.6Hz〜13.90kHz」の帯域に対して歪みが適用されることを表しています。

例えば、マスタリング時に適用帯域を制限することで、低域の濁りや、耳障りなサウンドを防ぐことができます。
また、当機能の影響を受けるのはWET(歪み)のみとなり、DRYのサウンドは変化しません。

前項で解説した「MIX」ノブと併せることで、より細かくサウンドを作り込むことができます。


いかがでしたでしょうか?
積極的にサウンドを変化させる、隠し味として薄く適用する、トラックサウンドを太くして音圧を高める、マスタリング時の質感調整など。
使い所が非常に多いプラグインとなっています。
Cubase 10を導入された際には是非使用してみてください。

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