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EDMレシピ #1 幻想的なボーカルリバーブFX

当カテゴリーのはじめに

これから当カテゴリーを担当いたします。Sleepfreaks講師の町田 航平です。

EDMをはじめとするエレクトロミュージックはエフェクト/オーディオ加工/サウンドギミック/レイヤーなど様々な手法が取り入れられており、この辺りが生楽器を中心に構成されたジャンルと大きく異なる点と言えます。

これらの手法を多く知り、実践していけるか?が制作スキルに直結します。
ここでは様々なサウンド制作手法をレシピに例えて1つずつ皆様へお届けしていきます。

ミュージシャンが演奏技術の向上を目指して楽器を練習するように、たくさんの手法を身につけて楽曲制作へ取り入れていただければ幸いです。

それでは第一回目のレシピへ行きましょう。

ボーカルをFXに簡単に変えられるテクニック

第一回の今回はボーカルをFXに簡単に変えられるテクニックをご紹介します。
このテクニックはEDMの制作では定番のテクニックになりますのでぜひ身につけておきましょう。

また動画内で使用するリバーブは【Valhalla Room】を使用します。
ですが今回のテクニックはどんなリバーブでも応用出来るものなのでぜひ様々なリバーブでもお試しください!

ボーカルをFXに簡単に変えられるテクニック

  1. 1STEP1 – ボーカルにリバーブを入れる
  2. 2STEP2 – リバーブの入ったボーカルの音を録音/書き出しをする
  3. 3STEP3 – オーディオをリバース(反転)させる
  4. 4STEP4 – 反転させた音を編集する
  5. 5STEP5 – おまけテクニック

まず最初に今回ご紹介する内容を取り入れるとどんなサウンドになるのか、確認してみましょう。

▶︎元のボーカルサウンド

▶︎テクニックを使用したサウンド

ただのボーカルのサウンドが、曲の盛り上がりに使うFXやサビのテクスチャサウンドなどに使えるFXの音に変わりました。
ここからはステップごとにボーカルの音をガラッと変えるテクニックをご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ボーカルにリバーブを入れる

まずは今回用意したボーカルの音を確認してみましょう。
▶︎ボーカルアカペラ

まずはこのボーカルのアカペラにリバーブを入れていきます。
今回は【Valhalla Room】を使用します。
*違うリバーブでも応用できます。

▶︎Valhalla Room

リバーブを入れた後はプリセットを選んでいきます。
プリセットを選ぶポイントとしては【Halls】 【Cathedrals】【Big Space】といった広めの空間を演出しているものを選んでいきます。
今回動画では【Bright Space Cathedral】というプリセットを選びました。

▶︎リバーブのプリセット設定
Reverbプリセット

プリセットによってはMixの部分が100%になっていない場合があるので、その場合は必ずMixを100%に設定してください。

▶︎リバーブのMix設定

リバーブの入ったボーカルの音を録音/書き出しをする

次にリバーブが含まれたサウンドをオーディオ編集していきます。
オーディオ編集をするためにまず、トラックの録音と書き出しを行う必要があります。
Ableton Liveでの書き出しの手順はこちらです。

  • 1_該当のトラックを選択します
  • 2_右クリックでメニューから「トラックをフリーズ」を選択します
  • 3_もう一度右クリックをしてメニューから「トラックをフラット化」を選択します

これでエフェクトがかかった状態の音がオーディオとして書き出されます。

オーディオをリバース(反転)させる

次に書き出したオーディオを反転させます。
Ableton LiveではキーボードのRボタンを押すことで音をリバースさせることが出来ます。

▶︎リバース前
リバース前

▶︎リバース後
リバース後

反転させた音を編集する

次にリバースした音の先頭の部分をカットしていきます。
▶︎曲の先頭カット前
音の先頭をカット前

▶︎曲の先頭カット後
音カット後

そしてカットした音を原音の前におきます。
▶︎原音の前に移動
原音の前に移動

このままだと少し音が急に途切れてしまっています。
この音の急な途切れを無くすために、リバースした音にもう一度リバーブを入れていきます。
選ぶプリセットは先ほどよりもリバーブの伸びが短いものを選択していきます。
今回動画では【Golden Plate】というプリセットを選びました。

▶︎リバーブのプリセット設定
プリセット2

リバーブのMixは30%に設定をします。

▶︎リバーブのMix設定

これで再生するとこのような音が出来ます。
▶︎ボーカルのアカペラ完成形サウンド

▶︎ボーカルが入った完成形の曲全体

おまけテクニック

作成したFXサウンドは、さらにここからアレンジを加えることも出来ます。
今回はおまけテクニックとして2つアレンジパターンをご紹介します。

  • リバースした音にディレイを入れる
  • リバースした音を切り取りループさせる
リバースした音にディレイを入れる

リバースした音にディレイを入れることで音の伸び感が増し、よりダイナミックな音に仕上げることが出来ます。
今回の動画ではSoundtoys社のEchoBoyに付属している【EchoBoy Jr.】を使用します。

▶︎Echoboy Jr.

▶︎Echoboy Jr.使用前

▶︎Echoboy Jr.使用後

リバースした音を切り取りループさせる

リバースした音はFXサウンドとして他の箇所でも活用することが出来ます。
今回の動画では切り取った音をサビの部分でループさせ、サビのテクスチャサウンドとして活用しました。
素材貼り付け

ループさせた音に対してサイドチェインのエフェクトを加えるとよりEDMのサビのサウンドに馴染みます。
今回の動画ではNicky Romeroの【Kickstart】を使用しています。

▶︎Kickstart

▶︎Kickstart使用前

▶︎Kickstart使用後


今回のテクニックはEDMでは定番のテクニックになりますので、ぜひ身に付けてご自身の曲に使ってみてください。
また、ボーカルだけでなく様々なパートで応用できるのでシンセやドラムなど色んなパートで試してみてください。
それではまた次回のレシピでお会いしましょう。

記事の担当 町田 航平/kouhei Machida

18歳から音楽制作を始める。 その後、19歳の頃にイギリスにあるPoint Blank Schoolにて音楽制作を学ぶ。

翌年、DJとしてスペインのイビサ島へ渡り、「Hotel Ocean Driveや Club Itaca」を始めとするホテル/クラブでのプレイを経験。 同時にハウスミュージックの制作を始める。

2019年、ドイツ/ロシア/イギリス/ポルトガル/東京の複数レーベルから楽曲リリースを果たす。

2020年にはイギリスのレーベル「Back It Up Records」よりリリースした楽曲「Werk」がBeatport Tech Houseチャートでランクインし、現在もダンスミュージックアーティスト/DJの若手アーティストとして精力的に活動を行なっている。

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