楽器店員がオススメするDTMのためのダイナミック/コンデンサーマイク5選
DTM制作において、ノートパソコンやスマートフォンの内蔵マイクではノイズが乗りやすく、プロフェッショナルな音質のボーカルレコーディングを実現するにはダイナミックマイクやコンデンサーマイクの導入が必須です。ダイナミックマイクは堅牢で価格が安く、コンデンサーマイクは繊細な音を拾える反面、湿気や振動に弱くファンタム電源が必要になります。本記事では初心者から上級者まで対応可能な5つのマイクを紹介し、SHURE SM58、TELEFUNKEN M80などの定番機種から、Audio-Technica AT2020といったコストパフォーマンスに優れた機種まで、自分の制作スタイルに合わせたマイク選びの知識を提供します。
録音専用のマイクを導入するメリット

最近は、ノートパソコンやスマートフォンのマイクを使用して仮歌や楽曲を制作する方も増えています。
気軽に使用する事ができてとても便利ではあるのですが、どうしてもノイズが乗ってしまい楽曲全体のイメージを損なってしまうというケースが多く見受けられます。
これを防ぎつつハイクオリティなサウンドでレコーディングを行う場合にはダイナミックマイクやコンデンサーマイクが必要になってきます。
今回はボーカルレコーディングに向いているマイク5選をご紹介していきます。
マイクのご紹介に入る前にマイクを選択する上で重要項目となるダイナミック/コンデンサーの違いを確認しておきましょう。
ダイナミックマイクの特徴

ダイナミックマイクの特徴として、まず丈夫である事が挙げられます。
これはマイクの特性上、手にとって使われることを想定されている為に堅牢なタイプが多いです。
しかし、ダイナミックマイクは全体的に感度が低い傾向があります。
つまり、ダイナミックマイクを使用する際は口をマイクに出来るだけ近づけて歌う必要があります。
コンデンサーマイクと比べて比較的価格が抑えられている為、購入のハードルは低くなります。
コンデンサーマイクの特徴

コンデンサーマイクの特徴として、繊細な音を拾える点が挙げられます。
その特徴からプロの現場ではコンデンサーマイクをメインとして扱う事が多いです。
しかし、コンデンサーマイクは振動や湿気に弱く、使用後は乾燥した場所で保管しないと錆びてしまいノイズが発生する原因となってしまいます。

また、使用する為にはファンタム電源という電源が必要になり、オーディオインターフェイスで使用する際にはこれをONにしないとマイクが正常に機能しない為注意が必要です。
最近の多くのオーディオインターフェイスのは「48V」と記載されたファンタム電源が搭載されているのですが、価格帯によっては搭載されていないモデルもありますので、購入前にお手元にあるオーディオインターフェイスをご確認の上でご検討ください。
オーディオインターフェイス選びの注意点として動画を作成していますので、ご活用いただけますと幸いです。
オーディオインターフェイス選びに関して
YouTube動画への質問と回答の抜粋
PC側がUSB3.0しかないのですが、UR12は使えるのですか? サウンドハウスのレビューにUSB2.0のみだから注意をあるのですが、どうなのでしょう?
UR12は手元になく、検証ができませんでしたが同じタイプの「UR22」はパソコンがUSB3の場合も問題なく使用できました。 少し価格が上がってしまいますが、USB3.0に完全対応したUR22-Cという製品もリリースされていますので、ご予算に問題がないようでしたら是非導入をご検討ください。 https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/268678/
知識がないのですが、Roland vt-3とTASCAM us-42は一緒に使えますか? 説明書も専門用語が多く理解できていません。 配信する予定なんですが・・・・
パソコンは同時に複数のインターフェイスを認識可能です。 配信ソフトで複数のインターフェイス(入力/ 出力を個別に)を選択できるかがポイントとなります。
初見です(*ˊ˘ˋ*)♪ DTMってなんですか?
「DeskTopMusic (デスクトップミュージック)」の頭文字で、パソコン上で音楽制作を行うことを指します。 記事もご用意していますので、ぜひ、一度お読みください。 https://sleepfreaks-dtm.com/start-dtm/about-dtm/
オーディオインターフェイスと、つなぐヘッドホンは適当に買ったのでも使えますか?
多くのオーディオインターフェイスでは、ヘッドフォンを繋ぐ箇所が少し太めのもの【ステレオフォーンプラグ】になっています。 イヤフォンで良く目にする細いもの【ステレオピンプラグ】ですと、このサイズに変換する必要があります。 製品を購入される前に、一度ご確認ください。
ベリンガーの UMC22 を購入検討しています! マイクはダイナミックマイクのCM5Sです。 UMC22はループバック非搭載だと思うのですが、YouTubeでの配信や実況はできないでしょうか?困ってます!!
大変申し訳ありません。特定の機材に関しては、メーカーに直接お問い合わせされる方が良いかと思います。 実況などをされたいということでしたら、 既に実況や配信をされている方が推奨されている機器で(ネットやYouTubeなどでも載っています)、 ご自身が購入できそうな価格帯のものを買うことをオススメします。
dtm歴がまだ浅いので必死に動画を見ていつも参考にしています。 本当に初心者丸出しの質問で大変恐縮なのですが、音質に関しての質問なのですが、スタジオを利用した場合と宅録のみで完結させた場合、音質の差は大きなものになってしまうのでしょうか。またスタジオを用いる場合具体的にどんな事をするのか、例えば自宅で作った曲をスタジオで録音し直すというようなことでしょうか。宅録とスタジオの併用について具体的な工程(どの部分を自宅でやり、ここからはスタジオでなど)についての情報がググっているのですが、どうしても見つけられなかったので恐縮なのですが質問いたしました。長文失礼しました。本当に自分にとっての教科書なのでこれからも楽しみにしております。失礼いたします
どのような楽器を録るかにもよりますが、一般的に言うと、商用のスタジオは個人宅よりも設備や機材が良く、音も良いです。その分時間で費用が発生しますので、しっかり準備してレコーディングに臨むのがよいでしょう。 宅録の良さは手軽さと、すぐにエディットやミックスに移行できる効率の良さと言えます。プリプロやデモを作る分には、宅録環境で十分と言えます。もちろん、個人宅の機材や設備をグレードアップして、全て宅録で完結させている方も多くいらっしゃいます。生バンド主体なのか、打ち込み主体の曲なのか、でも変わってきます。 まずはご自身で、プリプロは宅録→本番をスタジオで録る、等の経験をしつつ、どのくらいの差が出るか、スタジオ代と宅録環境向上のどちらに費用をかけていきたいか、等を検証してみられてはいかがでしょうか?
予算10万までくらいでcubase pro 8と、komplete10かオーディオインターフェースを買おうと思うのですが後者の2つだとどちらを優先して買うべきでしょうか... ちなにみインターフェースの使用用途としてはヘッドフォンをつないで聴くくらいで、今のところinputとしての予定はないです。
理想としてはどちらもあった方がいいですが、まずはKomplete収録音源での打ち込みを早く習得したいということであれば、Kompleteの購入をお勧めします。 価格帯にもよりますが、ヘッドフォンモニターであっても一般的にオーディオI/Fの方が音質はいいですので、エフェクトやミックスなど細かい仕上げ段階に入る時には、入手されておいた方がよいでしょう。

また、コンデンサーマイクを使用する際にはキャノンケーブルと呼ばれるケーブルでないとファンタム電源をマイクに送電する事が出来ませんのでご注意ください。
扱いも難しく、ダイナミックマイクと比べて比較的高価なコンデンサーマイクですが、サウンドは格別であり、普段聴いている市販楽曲の様なボーカルサウンドを実現することができます。
それではマイク5選をご紹介へ入っていきます。
SHURE SM58
最初にご紹介していくのはSHUREのダイナミックマイク「SM58」です。

このマイクは通称「ゴッパー」と呼ばれ、スタジオやライブハウスに必ずと言っていいほど常備されている定番マイクです。
イベントなどに便利なスイッチ式のタイプも販売されています。

プロからアマチュアまで多くの方に愛用されており、
その理由としてハウリングしにくいという点とハンドリングノイズが少ないといった特徴が挙げられます。
主にライブハウスでのメリットになるのですが、ハウリングしにくいという事はライブ自体のクオリティを高めるための必須項目となります。
また、ボーカリストもノイズやハウリングを気にしなくて良いというのは、単純にパフォーマンスの向上に繋がります。
そしてレコーディング現場では、中低音が強調される為、ボーカルレコーディングの後に音質を調整しやすいという点でも評価されています。
音楽に携わっていく中で触れる機会が多いマイクなので、わざわざ用意しておく必要がないと思う方もいるかもしれません。
ですが、このマイクサウンドと調整に慣れておくことで、多くの現場で安定したパフォーマンスを発揮できるようになります。
下のリンクがスイッチ式です。
TELEFUNKEN M80
次にご紹介していくのはTELEFUNKENのダイナミックマイク「M80」です。

様々なカラーバリエーションが用意されており、この中から気に入ったものを選択する楽しさもありますね。

持ち手の部分に木を使用したタイプまであります。

ケースもテニスボールを連想させる筒型になっている点もユニークです。

とてもポップな印象のM80ですが、音質はコンデンサーマイクかと思ってしまうほど綺麗にサウンドを拾ってくれます。
構造の特徴としては、マイク内に超薄型のダイヤフラムといったパーツを搭載していることが挙げられます。
この超薄型のタイヤフラムパーツを採用することにより、より繊細にかつ高音質なサウンドを実現しています。
中低域が出るのはもちろんのこと、高域まで綺麗に音を拾ってくれるという点でもとても魅力的な製品です。
レコーディング時もコンデンサーマイクの様な感覚で使用できる優秀なダイナミックマイクです。
バラードで抑揚のあるサウンドやニュアンスをしっかりと拾いたい場合や、コンデンサーマイクも欲しいけどライブでも使える製品が欲しいといった方にオススメのマイクです。
Audio-Technica AT2020
次にご紹介していくのはAudio-Technicaの「AT2020」というコンデンサーマイクです。

このコンデンサーマイクは入門用という機種でありながら、綺麗にボーカルをレコーディングする事に長けているマイクです。
特徴としてはコストパフォーマンスに優れたマイクです。
この価格の中では比較的ノイズも少なく、サウンドに癖も少ないため素直なサウンドをレコーディングする事が出来ます。
そのため、レコーディング後の音質調整も行いやすいです。
コンデンサーマイクを導入してみたい方や、価格を抑えながらも高音質なレコーディングを行いたい方にオススメのマイクです。
Blue Bluebird SL
次にご紹介するのはBlueのコンデンサーマイク「Bluebird SL」です。

このコンデンサーマイクはデザインの良さから男女問わずに人気のマイクです。
特徴は中低域がしっかりと出る勢いのあるサウンドです。
レコーディングの際、言葉一つ一つをしっかりと拾うことができるため、ラップやアップテンポの曲に適しています。
また、製品にはハイパスフィルターや、減衰パッドスイッチ等も搭載されている為、ボーカルだけでなく楽器レコーディングにも安心して使用する事が出来る仕様となっています。
付属品もショックマウントホルダーが付属し、マイクを保管する木製ケースも付属しています。

デザインが良いコンデンサーマイクが欲しいという方や、一つ一つの発音を綺麗に録りたい方は是非チェックしてみてください。
ASTON ORIGIN
最後にご紹介するのはASTON社のコンデンサーマイク「ORIGIN」です。

ローランド社が代理店となってから日本の楽器店で見かける事が多くなった製品です。
特徴としてはポップガードやショックマウントが必要ないという点です。
マイク自体にポップガードが内蔵されており、「さ行」や「た行」をレコーディングする際のノイズ(歯擦音)や、ブレスが入りにくい仕組みとなっています。
また、ショックマウントの仕組みも内蔵されており、振動によるノイズにも強い設計になっています。

本体下部には直接スタンドアダプタも内蔵されており、マイク本体をマイクスタンドに直接装着する事が可能です。

様々な機能を搭載したコンデンサーマイクですが、もちろんサウンドは高音質です。
特徴としては中低音がしっかりと出るためボーカル録りに適しています。
フィルタースイッチや減衰パッドスイッチも搭載している為、楽器録りにも使用する事が出来ます。
コンデンサーマイクを使用していく中で、ポップガードやショックマウントなどの機器は必須です。
これらを本体に搭載している当製品はどんな方にもオススメ出来ますし、丈夫なコンデンサーマイクが欲しいという方にもオススメしたく思います。
ポップガードの必要性
ボーカルレコーディングでは、ダイナミック/コンデンサーを問わずポップガードを導入する事をオススメいたします。
サウンドクオリティの天敵となるのが、ブレスや「さ行」「た行」を発した際のノイズです。
せっかくレコーディングしたベストテイクにノイズが乗ってしまったら楽曲全体の雰囲気を損ねてしまいますし、何より悲しいですよね。
是非、未然に防いでいただきたいです。
ポップガードには布製や金属製のタイプがあります。
布製のポップガード

布製のタイプは比較的安く導入出来ますが、使用後にちゃんとケアをしてあげないと臭いが残ってしまったりして長く使う事が難しくなってしまいます。
また、布製のポップガードを通してレコーディングすると高域が少しこもり気味になります。
金属製のポップガード

金属製のポップガードは使用後のケアも簡単で、高域がこもるような事もありません。
初期費用はかかってしまいますが、長く使用することを考慮すると金属製のポップガードを導入される事をオススメします。
いかがでしたでしょうか?
今回はボーカルレコーディングをメインとして、ダイナミックマイク/コンデンサーマイクをご紹介してきました。
最近はダイナミック型のデザインで構造がコンデンサーマイクというようなタイプもリリースされており、メーカーのアイディアを詰め込んだ魅力的なマイクが沢山あります。
もし、可能でしたらご購入時に楽器店で実際に製品を試してみて、ご自身の目的に合うマイマイクを探してみてください。
良いマイクを購入してDTMライフをより楽しみましょう♩
また、ボーカルレコーディングのテクニックは別の記事で解説していますので、マイクをご購入された際は是非ご活用ください。
それでは次の5選でお会いしましょう。
お楽しみに〜!
記事の担当
be-bee(伊藤瞬/Ito Shun)
1987年生まれ。Logic Pro x・Ableton liveユーザー。
アメリカ留学から帰国後、音楽学校を卒業。作曲家デビューをする。
EDMやPOPSを中心に作編曲しながら、エンジニア業もこなす。
Twitter ID : @bebee330
Instagram ID : https://www.instagram.com/bu_e_bu/
YouTubeチャンネル : https://www.youtube.com/user/murmur330
よくある質問
Q1. DTM初心者はダイナミックマイクとコンデンサーマイク、どちらから始めるべきですか?
初心者には、扱いが簡単で価格が安いダイナミックマイクから始めることをお勧めします。SHURE SM58は業界標準で信頼性が高く、プロ現場でも使用されているため、このマイクに慣れることで様々な環境での安定したパフォーマンスが可能になります。
Q2. コンデンサーマイクを使用する際に必ず用意しなければならないものは何ですか?
ファンタム電源対応のオーディオインターフェイス(48V)とキャノンケーブルが必須です。事前にお手元のオーディオインターフェイスがファンタム電源に対応しているか確認してください。
Q3. ダイナミックマイクでもコンデンサーマイク並みの高音質録音は可能ですか?
TELEFUNKEN M80のように超薄型ダイヤフラムを搭載したダイナミックマイクなら、コンデンサーマイク並みの繊細で高音質なサウンドが実現可能です。ライブとレコーディング両対応したい場合に最適な選択肢です。
Q4. AT2020はどのような制作者に向いていますか?
コンデンサーマイク入門者や、価格を抑えながら高音質なレコーディングを求める方に最適です。ノイズが少なく癖のないサウンドで、初心者でも音質調整しやすいマイクです。









