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【DTM × AI】音楽生成AIとの付き合い方 |Soundrawなど優秀なAIサービスを使って楽曲制作を実演

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DTMerはAIサービスをどう活用できるのか?

AI Music

弊社コンテンツでも取り上げることが多くなってきたAIサービス。
これまで音源・エフェクト・マスタリングなど様々なものをご紹介してきました。

そして、今回は楽曲自体を生成できる音楽生成AIサービスに入ります。
DTMと親和性が高いと感じたAIサービス4つを比較・使用しながらオリジナルBGMを作成。
各サービスの特徴や、音楽制作における活用方法を掘り下げていきます。

【動画】 音楽生成AIを活用して楽曲制作



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音楽生成AIサービスとは?

音楽生成

「音楽生成AIサービス」とは、AIによって楽曲の音声データを自動で作り出すサービスです。
メロディ/コード進行/リズムパターンはもちろん。多様な音楽ジャンルに対応しています。

最近、この分野で注目されるサービスにsuno.aiがあります。
ハイクオリティなボーカルトラックから歌詞までも生成可能ですが、音楽制作者の利用範囲は限られてしまっています。

そのため当コンテンツでは音楽制作に役立つ機能を備えているという視点からサービスを厳選しました。

使用するAIサービス

ここでは、以下の4つの音楽生成AIサービスを比較します。
価格は標準プラン月額を表示しています。

サービス名CassetteAISplash ProSoundrawSoundful
価格$3.99$49$16.99$10
生成可能な最大の長さ300秒420秒300秒指定不可
BPM/キー指定不可選択方式
ステムダウンロード上位プランで可能($35.99)
  • サウンドクオリティ以外にも最大生成可能時間・キー/BPM指定など、様々な差異があります
  • Soundrawで一括書き出し機能を利用する場合は上位のArtistプランに契約する必要があります。
  • SOZOM

生成された各サービスのサウンド

まずは楽曲を生成して各サービスのサウンドを確認していきます。
生成時に指定した条件は「BPM90前後」「BGM向きのゆったりした楽曲」です。

CassetteAIのサウンド

雰囲気は好みでしたが、生成AIらしい少し不安定な質感とニュアンスが感じられます。

Splash Proのサウンド

楽曲にははっきりとした起伏を感じますが、サウンドは生成AIらしい荒さを感じます。

Soundrawのサウンド

全体的にトラック構成で無駄は感じません。緻密さは少ないもののサウンドはクリアです。

Soundfulのサウンド

厚みのあるアレンジで、サウンドもクリアな分類です。

主にサウンドの傾向をとなりましたが、結果的に「Soundraw」と「Soundful」は、十分に実用レベルです。

Suno.aiのサウンドも確認

試しに楽曲全体の生成が行えるSuno.aiのサウンドも聴いてみましょう。

ボーカルが含まれるため、BGM用途やボーカルを入れたい場合には向きませんが、しっかりと起承転結を感じるレベルの高さを感じました。
しかし、サウンドのクリアさはもう一歩という印象でした。

各サービス固有の特徴

ここからは各サービスに備わっている独自の機能や、楽曲制作に役立つオプションを紹介します。

ステムやMIDIエクスポートに対応した「CassetteAI」

CassetteAIは安価でありながら、マルチトラックを個別に扱える機能が充実しています。

楽曲に含まれる楽器タイプを個別にプレビューでき、事前にステムファイルの内容を確認できる点は、特定のトラックのみを活用したい場合に便利です。

エクスポート時はトラックごとのステムファイルをダウンロードすることができます。
ただし、他のパートのサウンドが混入していることがあるため、よりクリアなステムが必要な場合は、一定の調整が必要になります。

さらに、MIDI出力のオプションも提供されています。
演奏内容をパートごとにMIDIデータとして変換し、DAWへのインポートが可能になります。
ただし、MIDIの精度としては改善の余地が感じられ、手動での調整が必要になります。

リファレンスとなる楽曲を読み込ませ、生成内容をより具体的に指定できます。
60秒以内という制限があり、生成結果もそこまで類似したものにはならないことが多々ありました。
アイディアは素晴らしいですが改善の余地は大いにあります。

安価でありながら多くの機能を提供していますが、実用性に関しては他のサービスと比較していくつかの不足な点があると感じられるというのが正直な意見です。

作詞、ボーカル生成も可能な「Splash Pro」

Splash Proには楽曲の内容を細かく指定するオプションはありませんが、歌詞とボーカルまたはラップの生成に対応しています。

歌詞は英語のみに限定されるものの、ラップやボーカルを様々なシンガーに歌わせることができる点は非常に面白く、歌メロディのアイディアを得るといった使い方もできそうです。
もちろんボーカルを含めてステムファイルのダウンロードが可能です。好きな歌詞でボーカルでアカペラが欲しい場合には最適なサービスです。

▶︎歌詞とボーカル生成後のサウンド

また生成した楽曲にアニメーションを加えたLyric Videoが生成できる機能もあり非常にユニークです。
価格は高めですが、様々な機能が備わっている唯一無二のサービスです。

柔軟な楽曲構成と高いサウンドクオリティ「Soundraw」

楽曲生成後の編集機能が豊富という点が最も魅力的でDTMと相性が良いです。

各トラックの盛り上がり具合やフィルを個別に調整できます。
AI生成ツールでありながら、音楽制作者の細かいニーズに対応しており、デモ制作であれば楽曲構成もウェブ上で完結できてしまう点も良いですね。

また「Instrument」からは楽曲中で使用する音色が指定ができ、簡易的なデモ制作から楽曲のアイディア出しまで活用できるサービスです。

上位版の「Artist Pro」プラン($35.99)契約時のみ、ステムファイルのダウンロードが可能です。

もし、ステムファイルをダウンロードしたい場合は、上位プランにアップグレードを行う形となります。
ただ、少し手間はかかりますがCreatorプランでも個別ファイルのダウンロードが可能です。

その場合、編集画面上で不要なトラックをミュートし、ダウンロードしたいトラックのみが演奏される状態にする形でダウンロードを行います。
演奏の強さやフィルにバリエーションを作ることができるので、一般的なワンループのオーディオループよりも活用の幅が広いサンプルを作成できます。

▶︎ドラムのみを抽出した例

Soundrawは音色変更やパターンバリエーションの豊富さなど。
音楽制作者にとって嬉しい機能が用意されたサービスといえます。

パラデータをダウンロードできる「Soundful」

ムードやジャンル/サブジャンルを選択し生成する楽曲を指定できます。

また、特定のアーティストとコラボレーションしたパックが有料で提供されており、好みのスタイルに沿った楽曲を生成できる点も特徴です。

書き出しも充実しています。
楽曲に含まれる全トラックを個別にダウンロードできるだけではなく、MIDIファイルにも対応しています。

音楽制作者は各トラックを自分のDAWで細かく編集し、楽曲に取り入れることができます。
オーディオ素材の生成を求めるユーザーにとって、かなり心強い選択肢となります。



いかがでしたでしょうか。

音楽生成AIの目覚ましい進化と可能性を感じていただけたと思います。
この分野は数ヶ月、いや、数週間単位で進化していきますので、今後も目が離せません。

今後の進化に期待したい点は下記です。

  • 電子音楽ジャンルへの対応が目立っている
  • コード進行やメロディといった作曲の細かな部分に対して指定ができない

しかし、アイディア出しや素材の収集、楽曲構成の学習などに対しての恩恵は非常に大きいと感じます。

トラックの一部をAIに生成させたり、楽曲展開のインスピレーションを得るなど。
現在の音楽制作と上手く組み合わせていくことが現段階で最も効果的なAIサービスとの付き合い方となりそうです。

皆様も気になったサービスを一度お試しいただき、楽曲制作に取り入れてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。

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