目指せ歌い手デビュー!「歌ってみた」の始め方 ① 機材購入編
絶対に挫折しない「歌ってみた」入門
今回から「歌ってみた」の始め方シリーズということで、DTMという言葉すら知らない人が、ゼロから歌い手デビューするためのコンテンツをお届けしていきたいと思います。
動画では、俳優・声優の横山友香さんをお迎えし、彼女に実際に歌い手デビューを目指していただくことに。
全6回(予定)のシリーズを通して、着実にデビューへと向かっていきます。
1回目のテーマは、最初の一歩となる機材購入です。
ここで既に難しさを感じて、始められない方も結構いらっしゃるのではないでしょうか…?
多くの歌好きの人たちが自由に表現できるよう、立ちはだかる壁を取り払っていきたいと思います!
なお当記事は、動画を捕捉する情報を掲載していますので、ぜひ下記動画をご覧になってからお読みください。
歌ってみたの始め方 ① 動画
- 1歌い手活動を始めるために必要なもの
- 2パソコン選び
- 3レコーディング機材選び
- 4セットで購入するという手も
- 5主要なレコーディングソフト(DAW)
- 6無料DAW Studio One Primeのダウンロードとインストール
歌い手活動を始めるために必要なもの
「歌ってみた」動画を投稿し、歌い手活動を開始するには、自分の歌を自分で録音できることが望ましいです。これを一般的に「セルフレコーディング」と言います。
もちろん人の手を借りたり、お金を払ってスタジオで録音することも可能ですが、自分でできれば圧倒的に自由に活動できます。
セルフレコーディングするためには、もちろんそのための機材が必要です。
ざっくりと挙げるなら、以下のものが中心になります。
- 録音するためのマイク
- カラオケや自分の声を聴くためのヘッドフォン
- ソフトを使用し録音データを記録するためのパソコン
- パソコン上で録音やミックスを行うためのソフト(DAW)
- マイクとパソコンを繋ぐオーディオインターフェース
ここから、それぞれの選び方やおすすめ製品を挙げていきます。
パソコン選び
この中で一番高いのは、パソコンです。
ただ、既に持っているならばそれで始めてみることもできます。あまりに古すぎるもの(10年以上前のものなど)でなければ、大丈夫です。
記事執筆時点でこのくらいのスペックが欲しい、という基準は以下の通り。
- CPUはIntel Core i5以上
- メモリは8GB以上
- 128GB以上のストレージ
- Windowsは10以上、macOSは10.13(macOS Monterey対応)以降が動くもの
- 1366×768解像度以上のディスプレイ
パソコンをこれから新しく買うなら、MacかWindowsかという選択があります。
どちらでもいいですが、価格と性能のバランスではWindowsの方がコスパが高いです。
一方でAppleのMacはお洒落で安定性が高いイメージがあります。多くのアーティストが使っているのを見かけますね。
なお、パソコン初心者にはノートパソコンがおすすめです。画面もキーボードも一体になっていますし、持ち運びも便利だからです。
Macを選ぶなら、一番安いMacbook Airで十分でしょう。
Windowsはたくさんのメーカーから出ているので迷うと思いますが、DTM用といった表記があるものなら安心です。
たとえば、ドスパラというショップではこのような製品があります
このシリーズも動画撮影後より値上がりしてしまいましたが…動作確認などがしっかりしているのが特徴です。
色々な価格帯のものを比較したいなら、「DTM ノートパソコン」といったワードで検索してみるといいでしょう。
レコーディング機材選び
ここから先の機材(ソフト以外)については、後述するセット品もありますので、選ぶのが面倒な方はそちらを購入してください。
マイク
セルフレコーディングで必須となるのがマイクです。
マイクには以下の2種類ありますが、基本的にはコンデンサーマイクをおすすめします。
- ダイナミックマイク:手に持って歌うタイプ。丈夫で壊れにくい。ライブ向き。
- コンデンサーマイク:マイクスタンドに設置するタイプ。ダイナミックに比べ音質は良いが、丁寧な扱いが必要。
SHURE SM58-LCE
最も定番のダイナミックマイクです。
丈夫なマイクをガンガン使いたいという方はこちらを買っておけば間違いありません。
SENNHEISER e945
ワンランク上を目指すなら候補にしたいダイナミックマイクです。
ライブにもレコーディングにもオールマイティに使用できます。
audio-technica AT2020
非常にコスパの高いコンデンサーマイクで、入門用として大人気です。
ちなみにaudio-technica(オーディオテクニカ)は、日本が誇る世界的なメーカーです。
RODE NT1-A
リーズナブルなコンデンサーマイクのパイオニア的なマイクです。
プロからの信頼も厚い音質で、かつ後述するマイクホルダーやポップガード、ケーブルなどが付属するのも嬉しいですね。
ヘッドフォン
ヘッドフォンは手持ちのイヤフォンでも可能ですが、オーディオインターフェースに繋ぐためには変換プラグが必要です。
なお、無線(Bluetooth)のタイプはレコーディングには使用できません。
できれば、スタジオタイプのモニターヘッドフォンを購入した方がいいでしょう。
動画の中でもお話ししていますが、ヘッドフォンは「密閉型」と書かれているものを購入してください。音漏れが少なくレコーディングに適しています。
SONY MDR-CD900ST
業界標準と言っていいほど普及している定番ヘッドフォンです。
声やオケが良く聴こえるのでレコーディングには最適ですが、ミックス(歌とオケを綺麗に混ぜる作業)には少し不向きな傾向があります。
audio-technica ATH-M50x
こちらも非常に人気が高いヘッドフォン。
MDR-900STよりは少し価格が高めですが、ミックスにもオールマイティに使えます。
AKG K271 MK2
オーストリアの名門メーカーAKG(アーカーゲー)によるリーズナブルなヘッドフォン。
軽い付け心地と色付けの少ないサウンドが特徴で、長時間のレコーディングやミックスの際も快適です。
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースにも色々な種類がありますが、歌ってみた用であればマイクを1〜2本繋げられるもので十分です。
Steinberg UR12
日本で最も人気があるDTM系メーカー「Steinberg」の製品です。
マイクが1つしか繋げませんが、個人で歌い手活動をされる予定なら十分です。
Steinberg UR22C
マイクを2つ繋ぐ必要があるならこちらがオススメ。少し価格は上がります。
Focusrite Scarlett 2i2
Steinbergとよく比較されるのがこちらのFocusrite製品。
こちらは2口のタイプですが、1口のタイプは後述するセット品としてご紹介します。
その他のこまごまとしたもの
上記の3つを選ぶのも中々迷うところですが、合わせてアクセサリー的なこまごまとしたものも必要となってきます。
上記のリンクでは一例として最も安いものを挙げていますが、もしお好みがあれば色々調べてみてください。
セットで購入するという手も
ここまで様々な機材や、それぞれのおすすめ候補を挙げてきましたが、正直どれが良いのかわからないし、一つ一つ買うのがめんどくさいという方も多いでしょう。
そういう方には、このように初めからセットで販売されているものもあります。
オーディオインターフェース、マイク、ヘッドフォン、ケーブル、ポップガード、マイクスタンドがワンセットになっているので、パソコンとソフト以外は全てこれで揃ってしまいます。
これに含まれるオーディオインターフェースは、上でも紹介したFocusriteの1口バージョンということで、品質も信頼できます。
その上、32,000円弱(2022年7月現在)なので、非常にリーズナブルです。
今回の企画では、以後こちらを使用していきますので、同じように進めたいという方はこちらを購入するのがいいでしょう。
USB接続についての注意
今回ご紹介したオーディオインターフェースは、パソコンとの接続にUSBという規格のケーブルを使用しますが、USBにもいくつか種類があり、付属のケーブルではパソコンと接続できない場合があります。
現在は、やや大きめのUSB Type-Aと、小さめのUSB Type-Cが主流ですが、特に最近のApple製ノートパソコンにはUSB Type-Cしの差し込み口しか搭載されていません(オーディオインターフェース付属のケーブルの多くはTyep-Aです)。
その場合、以下のような変換用の「ハブ」というものが必要となります。パソコンの仕様を確認し、必要であれば併せて購入しておくといいでしょう。
主要なレコーディングソフト(DAW)
ここでは、歌をレコーディングしてカラオケとミックスするためのソフト(DAW)について主要なものをご紹介します。
先にお伝えしておきますが、今回の企画では無料版で入手できる「Studio One Prime」を使用します。
特に選ぶつもりはないという方は、読み飛ばしていただいて結構です。
※2022年9月30日〜 Studio One 6のリリースに伴い、無料版のPRIMEの提供が休止されています。公式サイトにて近日中の再開が予告されています。
Steinberg Cubase
国内普及率No.1のDAWソフト。将来的に打ち込み等行うことを考えているならおすすめです。
「歌ってみた」で使用するならArtistグレード以上を購入しましょう。ピッチ補正の機能も搭載されています。
Avid Pro Tools
レコーディングでの強さはピカ1ですが、マニュアルやサポートが初心者には少しとっつきにくいです。
大きなスタジオとデータのやり取りを行うようになると、あった方が便利なDAWです。
PreSonus Studio One
今回使用する無料版を含むDAWです。
レコーディング機能が無料版の中では最も優れています。ただミキシングが弱いため、この企画の中でも途中でArtistへとグレードアップします。それでも、「歌ってみた」活動にとってはコスパの高いDAWです。
Apple Logic Pro
Apple製ということで、Mac専用のDAWです(Windowsでは使用できません)。
特にグレード設定はなく、全機能がついて2万円台なので、打ち込み機能も含めたコスパとしては最もリーズナブルと言われています。
Ableton Live
人気DAWの中でも異彩を放つ存在で、独特のUIやワークフローが多くのアーティストに支持されています。
特にダンスミュージック系に強いという傾向があり、将来そういうジャンルの曲を打ち込んでみたいなら良い選択と言えるでしょう。
無料DAW Studio One Primeのダウンロードとインストール
この企画で使用する、無料版DAW「Studio One Prime」の詳しいインストール方法については、以下の記事に記載してあります。
動画と併せてこちらの記事を読んでいただければ、どなたでも簡単にインストールできるはずです。
記事内にあるリンクについて、こちらにも記載しておきます。
- My Presonus:ここでアカウントを作成します。
- PreSonus Shop;アカウント作成後に0円で製品を購入します。
以上、「歌ってみたの始め方」企画第1段として、機材購入についてお届けしました。
次回は機材の接続とソフトのセットアップへと進みます。ぜひお楽しみに!!
「歌ってみた」の始め方 ① 機材購入編
今回から「歌ってみた」の始め方を全6回(予定)のシリーズを通して、【DTM】という言葉すら知らない人が、ゼロから歌い手デビューするためのコンテンツをお届けしていきたいと思います。詳細:https://t.co/Wfeeo17jl8#DTM #歌ってみた pic.twitter.com/5svPX97YKv
— SLEEP FREAKS (@SLEEPFREAKS_DTM) July 10, 2022