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Ableton Push 2 の使い方 ステップ・シーケンサーでのドラムの打ち込み

PADの特性を活かしたビートメイキングを行うステップレコーディング

前回はPush2を使用して、Padでドラムをトラックへ打ち込む解説を行いました。

ここではステップシーケンサーを使ったドラムの打ち込み方法を解説していきます。
ステップ・シーケンサーでは、ループさせているドラムビートを止めることなく様々なビートを試行錯誤できるためビートメイキングのアイデアを出す際にとても便利です。

ステップレコーディングの概要と方法

まず始めにドラムキットをロードします。
今回の解説では”Kit-Core 808″をロードして解説していきます。

ここでドラムキットをロードした際、PADは3つのセクションに分けられます。

Pad3

  • 左下 : ドラムキットをロードすると点灯するドラムサウンドがアサインされたセクション
  • 上 : 32のPadがステップ・シーケンサーを表示するセクション
  • 右下 : パッドがシーケンスの長さ(ドラムループの長さ)を表示するセクション

それでは早速ステップ・シーケンサーを使ってビートを打ち込んでいきます。

drum-kit

点灯している左下、16のPadを押すとシーケンサーが有効になります。
選択したサウンドがステップレコーディングの対象となるという仕様です。

まず始めにキックを打ち込みましょう。
キックのPadを押して選択します。

そして、クリップの再生を行います。

Step-flow

サウンドを選択後、ビートの進行と共に移動している32のPadを押すと、その箇所にキックのサウンドが打ち込まれます。
入力したサウンドを削除する場合、もう1度Padを押して消灯させます。
右下のPadには現在のクリップの長さが小節単位で表示されます。

live-view

Liveの画面を確認すると、新しいクリップへ上記で打ち込んだ内容が記録されています。

ステップレコーディングのPad音価を変更するには??

16beat

デフォルトの設定ではステップ・シーケンサーの単位は16分音符に設定されています。
1つのPadが16分音符の音価ということになり、通常はこの形が一番打ち込みやすいと思います。
しかし、制作中にこの音価を変更したいという場面も出てきます。

この変更方法も簡単で、Pad右側に設置されているグリッドボタンからステップの音価を指定するだけです。
4分音符/8分音符/32分音符などの入力に変更することができます。

特定サウンドのノートを全て削除する

キックやクラップといった特定サウンドの入力を全て削除したい場合は、

Delete

「Delete」ボタンを押したまま、希望のサウンドが割り当てられたPadを押します。
これで選択したサウンドノートが全て削除されます。

続いてキックのサウンドを4つ打ちで入力します。

4beat

Pad1つの音価は16分音符に設定してあるため、このような形で打ち込むと4つ打ちになります。

kick

Live上でもキックが4つ打ちで入力されています。
同じ要領でクラップのサウンドを入力していきましょう。

clap

まずはクラップをステップレコーディングの対象としたいので、左下のPadからクラップサウンドを選択します。

clap2

今回はこのように打ち込んで典型的なハウスビートを作成しました。

Live sn

2拍目と4拍目にクラップのサウンドが反映されています。

パフォーマンスに便利なサウンドセレクト

最後にハイハットのサウンドを打ち込みます。

ハイハットサウンドを打ち込みの対象とするためには、ハットサウンドが割り当てられたPadを選択する必要があります。
この時、サウンドを鳴らさない方法をお伝えします。
ライブパフォーマンス時などに効果的です。

Select

このように「Select」ボタンを押したたまま、Padサウンドを選択することで、サウンドを鳴らさずに選択を行えます。

Hat

ハイハットはこのようなパターンを打ち込みました。

Hat

これでパターンの完成です。
ここまで打ち込んだサウンドを聴いてみましょう。

基本的なドラムループができました。

クリップの複製

copy

基本的なドラムループが完成した後は、これをコピーしてみましょう。
「Duplicate」ボタンで簡単に複製を作成することができます。

live-copy

Live上からもクリップの複製が確認できます。

クリップを微調整する

Adjust

ノートごとに細かいニュアンスの調整を行いたい場合、そのPadを長押しすることで微調整のパラメーターが表示されます。
複数のPadを同時に長押しして、値を一斉に変更することも可能です。

  • Nudge(正確なグリッドからのビートのずらし具合)
  • Length(サウンドの長さ)
  • Velocity(サウンドの入力信号の大きさ)

をそれぞれ調整することができます。

Swing

ビートにスウィングを追加するには、「Quantize」ボタンを押しながら「Swing Amout」を調整します。
「Quantize」ボタンをもう1度押すことで、指定したスウィングが適用されます。