グリッチでリズムをトリッキーに変化させる Ableton Live Tips
ラックとエフェクトの組合せでグリッチビートを作る
今回はLiveの基本機能を使ってグリッチビートを作るテクニックについて解説します。
MIDI Effect RackのArpeggiatorを使って、ベロシティでグリッチサウンドをコントロールし、
Beat Repeatで全体にグリッチをかける、という仕組みです。
複雑そうに見えますが、一度覚えてしまうととても使いやすいので、是非トライしてみて下さい。
「Ableton Live Tips」ベロシティで簡単音色切り替え
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Drum RackとArpeggiatorの設定
まずはグリッチをかけるDrum Rackの設定です。
キック、スネア、ハイハット等を配置したら、右下の「Vol < Vel」は0.0%とし、 ベロシティによって音量が変化しないようにしておきます。 次にArpeggiatorの配置と設定です。
MIDI Effect RackをDrum Rackの前にドラッグ&ドロップし、
チェーンリストを開いて、その中にArpeggiatorをドラッグ&ドロップします。
Arpeggiatorは、「Sync」をクリックして「Free」とし、「Gate」は18%程度と短めにしておきます。
チェーンリストにもう一つチェーンを作成し、上を「Wet」下を「Dry」としておきます。
「Vel」を選択し、グリッチを発生させる範囲(Wet)と、させない範囲(Dry)を設定します。
右クリックで「レンジを均等に分割」とするとちょうど半分にすることができます。
(↑クリックで拡大)
次のマッピングの手順は少々複雑なので、動画も参考にしながらやってみて下さい。
- ①Effect Rackの左上のマクロアイコンを押します
- ②同じく上にある「Map」をクリック
- ③アサイン対象のArpeggiatorの「Rate」をクリック
- ④アサイン先のツマミ(今回は「Macro1」)をクリック
(マッピングが完了したら「Map」をもう一度押して消灯させておきます)
Beat Repeatの設定
続いてエフェクトをかけるためのBeat Repeatを適用します。
Audio Effectsの中から、「Beat Repeat」をドラッグ&ドロップします。
位置はDram Rackの後ろです。
「Interval」を1/4、「Grid」を1/64、「Gate」を1Barとし、「Ins」を選択して点灯させます。
MIDI Effect RackからBeat Repeatまでを選択し、右クリックでグループ化します。
(↑クリックで拡大)
左端に出来たInstrument Rackに対してマクロのマッピングを行います。
こちらもやや複雑なので、動画を見ていただいた方がよいでしょう。
- ①MIDI Effect Rackのマクロを「Macro1」にアサイン
- ②Beat Repeatのオンオフボタンを「Macro2」にアサイン
- ③MIDI Effect Rackのオンオフボタンを「Macro3」にアサイン
エディターでの打込みとプレイ
ここまでの設定が終わったら、打込んでプレイするのみです。
エディターで、グリッチエフェクトをかけたいノートのベロシティを弱く、
かけたくないノートのベロシティは強く設定しておきます。
また、ノートの長さがグリッチの長さになりますので、お好みの長さにしておきます。
後はプレイしながら、先ほどマッピングしたマクロのツマミを操作し、
グリッチの掛かり方を変化させていきましょう。
ここまでの苦労が報われる瞬間ですね。気持ちいいサウンドが聴けることと思います。
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