ギタリスト 鈴木健治のギターアンプの音作り② ディストーションサウンドの作成
エレキギターの王道 ディストーションサウンド
こんにちは。ギタリスト、ギターサウンドデザイナーの鈴木健治です。
前回から始まりました、ギターアンプの音作り。
今回はエレキギターの代表格とも言えるディストーションサウンドについて解説していきます。
実際のギターアンプを触ったことがない方や、アンプシミュレーターでの音作りが上手くいかない、、
そのような方にご活用いただける内容を目指していきます。
是非、エレキギターのサウンド作りにチャレンジしてみてください。
ディストーションサウンドの解説動画
- 1ギタリスト 鈴木健治のギターアンプの音作り① アンプシミュレーターとは?
- 2ギタリスト 鈴木健治のギターアンプの音作り② ディストーションサウンドの作成
- 3ギタリスト 鈴木健治のギターアンプの音作り③ ギターソロサウンドの作り方
エレキギターの歪みサウンド作成について
今回適用した音は、動画のような強めのディストーションサウンドになります。
前回と同様に、ギターのドライ音(素のクリーンサウンド)に対してAmplitube4を適用しています。
まずはパワーコード中心のリフから確認していきましょう。
ここではMesa/Boogie Dual Rectifierを使用しました。
このアンプは独立したチャンネルが3つあり、歪みだけでなくクリーントーンまでカバー可能です。
一般的にはメタル系などに合いそうな深い歪を得意とするアンプと言えるでしょう。
基本のセッティングとしては、ゲインを上げ目にして歪を加えて、BASS、MIDDLE、TREBLE、PRESENCE、それぞれ実際に音を出しながら調整していきます。
概ね5位を中心に上げ下げしてあまり極端なセッティングにはしない方が良い場合が多いです。
レコーディングしたトラックを聴きながらサウンドを作る
ギターを弾きながら音作りをする以外にも、レコーディングしたテイクを再生しながらアンプを調整する方法もお勧めです。
こうすることで、客観的な耳でサウンドを判断することができます。
この際、ツマミをいじる時のコツがあります。
- BASS=低域
- MIDDLE=中域
- TREBLE=高域
- PRESENCE=超高域
ですが、選択したアンプによってサウンドの変化が異なります。
サウンドがオケの中でどのように変わっていくのか?という点を注意深く観察することで、アンプの特徴をより深く理解でき、目的の音色に近づけやすくなります。
ダブリングを使用して厚みを出す
ディストーションのバッキングサウンドでは、同じフレーズをもう一度録音して、それぞれのトラックを左右に振り分けるダブリングという手法が頻繁に使用されます。
このダブリングによって非常に簡単にギターサウンドに厚みを与える(サウンドの壁を作る)ことができます。
キャビネットタイプを変更してサウンドを調整する
上記ではパワーコード中心に厚みのあるサウンドを作成しました。
これにウワモノのフレーズでを加えてみます。
これら2種類のギターフレーズで、低域から高域までカバーする形です。
このサウンドは純正のBrit Silverというアンプを使用しました。
アンプシミュレーターでの音作りの1つとして、スピーカーキャビネットを変更するというテクニックがあります。
これをリアルのアンプで行うのはかなりの労力がかかりますが、プラグインやシミュレーターの場合は、お手軽に試すことができます。
これは大きな利点と言えるでしょう。
サウンドの印象がかなり変わりますので、楽曲や目的に合わせて組み合わせを試してみてください。
いかがでしたでしょうか?
今回の動画では2種類のディストーションサウンドをを作ってみました。
ダブリング、パンのテクニックも、重厚なサウンドには欠かすことができないテクニックですので、ご自身の楽曲制作に取り入れてみてください。
次回はギターの花形となるリード系のサウンドの作成を解説していきます。
お楽しみに!