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「Avenger 2」これ1つで楽曲が完結!究極のプリセットを備えたソフトシンセ|新機能を徹底解説

徹底的に洗練されたサウンドが現代の音楽ジャンルに完全対応!

EDM系ジャンルのクリエーターに大人気のソフトシンセ「Avenger」がバージョン2にアップデート!
サウンドだけではなく楽曲制作に活用できる革新的な機能が多数搭載されました。
今回は注目の新機能をデモトラックを交えながらご紹介いたします。

Avengerの基本的な使い方は下記の記事で解説しています。

Avenger 2 新機能の解説動画

 

デモトラックの再生

まず始めにAvenger 2を使用して制作したデモトラックをお聴きください。

シンセ、ドラム、ボーカルなど全トラックをAvenger 2で作成しています。
サウンドはプリセットを基本としており、ポテンシャルの高さを感じていただけるはずです。

最先端の「Factory2」ライブラリ

従来の「Factory」ライブラリに加え、250以上の新サウンドを含む「Factory2」ライブラリが新たに追加されました。
最新のEDMトレンドを反映した即戦力サウンドが特徴で、シンセサウンド作りに自信がない方でも、高品質なサウンドをすぐに楽曲に取り入れることができます。

併せて新たなプレビュー機能で素早くサウンドを確認しながら直感的なプリセットを選択が可能になっている点も注目です!

ドラム機能の進化

従来のドラム機能に加え、ループサンプルも使用可能になりました。
約1,500のドラムループが内蔵されており、DAW上の楽曲テンポに完全同期します。
ビートメイクが圧倒的に効率的になっています。

使用方法も簡単です。
ウィンドウ下部のドラムサンプルブラウザから、目的の項目をドラッグして特定のレーンに読み込むだけです。
これでMIDIノートが演奏ができます。

これらのループはDAWのテンポに自動的に同期するため、既存のドラムパターンと組み合わせて効果的に使用できます。
トップス・バックグラウンドフレーズはループを使用して、キック・スネアなどのメインビートはワンショットを使用して自由度を高めるなど。
より柔軟にビートメイクが行えますね。

デモトラック内のドラムパターン

当楽曲のドラムトラックもこの「ドラム機能」を使用しています。

シーケンスを表す「SQ」カテゴリのプリセットは、ノートを1つ入力するだけで本格的なビートが演奏できます。

プリセットで演奏されるリズムトラックはドラム機能が使用されています。
ドラム以外のパートをミュートしてみてください。高品質なドラムパートのみを追加できます。

さらにドラム機能の各サウンドに対して内蔵エフェクトが適用できます。
サウンドの作り込みをより細かく行うことができますね。

アルペジエーターの新機能

Ver1から多機能なアルペジオ機能が備わっていましたが、更に複雑で効果的なフレーズを作成できるように進化しています。

Ratchet

Ratchet機能はアルペジエータで設定したパターンに対して、部分的にノートスピードを変えることができます。
単一ノートの繰り返しはリズミカルでキャッチーなフレーズを生み出します。

アルペジエータ編集表示の下部からプリセットを呼び出すことができ、項目を選択するだけで対象のノートに効果が付与されます。

今回は近年のEDMサウンドではよく耳にする、ラチェットを使ったノート連打の表現で使用してみました。

▶︎Ratchetを使用したベースフレーズ

アルペジオランダマイザー

新たにアルペジオランダマイザーも追加されています。

「サイコロ」ボタンを選択するとウィンドウ左下の表示が切り替わります。
これにより、選択したピッチやリズムがランダムに変化して新たなフレーズが生成されます。

鍵盤の箇所からは、ランダマイズ適用後のピッチを絞り込むことができます。
楽曲中のスケールや、使用したいピッチのみを点灯させておくと良いでしょう。

ピッチ以外の要素もリストから選択ができるため、完全にランダムではなく、狙った変化を生むことができます。

▶︎ランダマイザーでピッチのみを変更した例

非常に実用的ですね!

スペクトラルグラニュラーモジュール

他社製品ではあまり見られない新オシレーター「スペクトラグラニュラーモジュール」が追加されています。

サウンドのスペクトルを細かく分析し、グラニュラー処理することで、独特のテクスチャ効果を作り出すことができます。

1からサウンドを作成する場合は、オシレータ選択画面内の「Spectral」からサンプルを選択します。
これによりSpectralの調整項目が表示されます。

  • 「Threshould」 : 発音されるスペクトラルの設定ができ、値が高くなるほど特定のスペクトラムのみを発音
  • 「Spectral Expander」 : Threshouldを超えて発音されるスペクトラルをより強調
  • 「Mode」 : 「+」設定では抽出したスペクトラルのみを発音させ、「-」では元のサウンドを維持維持しながら抽出したスペクトラルを強調させる効果
  • 「ATL」「RLS」はそれぞれアタックとリリースを表し、抽出したスペクトラルの発音ニュアンスを変化

▶︎「-」モードで「Spectral Expander」を動かしたサウンド

このように特定のスペクトラルが強調された他エンジンにはない独特なサウンドが得られます。

新たに追加されたエフェクト

Q4NTUM FX


Quantum FXは、3系統の独立したディレイにそれぞれ3つのエフェクトを重ねられるという、非常に複雑ですがパワフルなマルチエフェクトです。


各エフェクトスロットには多彩なエフェクトが備わっており、ディレイに対し様々な効果を加えることができます。


また最大の特徴として、各エフェクトスロットにはそれぞれエンベロープやステップシーケンサーが搭載されており、個別に動きを加えることが可能です。

使用例としてシンプルなパッドサウンドに、Q4NTUM FXを適用したサウンドを聴いてお聴きください。

▶︎プリセット「Modulation Seq」を使用した例

リズミカルなニュアンスが加わり、シンプルなパッドのサウンドに新たな役割を持たせることができます。

非常に多機能なことから音作りの難易度が高く感じられますが、100種類以上用意されているプリセットを選択するだけでも十分楽曲制作に活用することができます。


いかがでしたでしょうか?
シンセサウンド、リズムトラック制作からフレーズ作成まで、多くの場面で活用できる大きな進化を遂げていることを感じていただけたと思います。

サウンドデザインを追い込む機能も豊富に備わっているため、シンセ上級者も満足がいく仕上がりになっていますが、すぐに使える高品質なプリセットも多数用意されているため、ビギナーの方も安心して使用できます。
この守備範囲の広さもAvenger 2の魅力と言えるでしょう。

新たなシンセサイザーをお探しの方は是非チェックしてみてください。

 

記事の担当 松下 真也/Shinya Matsushita

18歳から独学で作曲/DTMを学び始め、洋楽やK-POPなどのダンスミュージックに強く影響を受ける。
これをきっかけとして、音楽文化の急成長が見込める韓国へ留学。

韓国から帰国後、2年の独学期間を経て日本の音楽事務所に所属。音楽プロデューサーを担当し、多数の経験と実績を積む。

2021年に大手音楽事務所へ移籍。Dance Pop/Trap/UK Drillなどグローバルトレンドを網羅したサウンドを武器として多数のアーティストへ楽曲提供を果たす。

その後に独立を果たし、株式会社Bill's Houseを設立。
ボーカルレコーディングスタジオを経営しながら、ビートメイク/レコーディング/ミックスなど音楽活動を精力的に行なっている。

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