ヒット曲の中でよく使用されるコード「ⅲ7」をどう考える?借用コードとテンションノート活用のヒント
ノンダイアトニックコード上で使用できるノートの考え方
「FM7 → E7 → Am → C7」はヒット曲に共通する、みんなが大好きなコード進行のひとつです。
E7の構成音にG#があるように、このコードはCメジャーの音階からは外れた、借用コードのひとつ。
(理論的には、Aマイナーのキーのドミナント、つまり「セカンダリー・ドミナント」と説明されます)
ですから、メロディもG#を使うと、コードとぴったり合ったストレートでピュアなフレーズに聴こえます。
ところが一方で、このG#を半音下のGナチュラルでも、なかなかにグッとくるサウンドになります。
これは、例えば、コードE7上の#9thという刺激的な「テンションノート」に相当します。
またはE7のコードスケールからみると、スケールの3番目が半音下がった「ブルーノート」に相当します。
どちらも、スケールの下に向かって解決するように進むと心地よく収まります。
一見、コードとメロディの半音のぶつかりは間違ったように捉えられがちですが、このようなパターンは、むしろクールで刺激的なサウンドとして受け入れられます。
記事の担当 侘美 秀俊/Hidetoshi Takumi

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