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ミックスが上手くなるTIPS Neutron+Waves シグネチャーシリーズで速攻ドラムミックス

ミキシングプラグイン解説 公開 2020.04.25 更新 2026.07.17
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本記事は、iZotopeのNeutron 3とWavesのシグネチャーシリーズを組み合わせたドラムミックス技法を解説しています。Neutron 3のMix Assistant機能でAIが自動的に基本的なEQやコンプレッサー処理を施した後、トップエンジニアのシグネチャープラグイン(CLA Drums、JJP Drums、Maserati DRM)を活用することで、プロフェッショナルなドラムサウンドを素早く実現できます。各プラグインの豊富なプリセットと細かいパラメーター調整により、初心者から上級者まで効率的に「使える音」を作り出せるという実践的なミックステクニックを学べます。

基本処理+αで「使える音」をあっという間に

今回のTIPSは、Wavesのシグネチャーシリーズの活用法ということで、中でもドラムに特化したプラグインに焦点を当てていきたいと思います。
トラックの基本的な処理としては、イコライザーやコンプレッサーなどが挙げられますが、それらだけをやっても何となく思い描いたサウンドにならない、ということはないでしょうか?
もちろん基本処理はしっかりとやっておく必要があるのですが、それにプラスして、トップエンジニアの秘密のエッセンスを加えることができるのが、シグネチャーシリーズの特徴です。

Neutron+Wavesシグネチャーシリーズ 動画

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・iZotope Neutron 3 Standard
・Signature Series Bass and Drums

Neutronによる基礎処理

今回は、基本処理としてiZotopeのNeutron 3を使用していきたいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、Mix Assistant機能により、AIがある程度自動的にEQやコンプなどの基本処理を行ってくれるという画期的なミックスツールです。
初心者の方にとっては心強い指針になってくれますし、上級者の方にとっては圧倒的な時短ツールとして非常に有用ですね。

まずは、何も処理を行っていない、素のサンプルをお聞きください。

これにNeutron 3を使用して、どのように変わるか検証してみましょう。

簡単にMix Assistantの使い方をお見せしておきます。
適用したいトラックにNeutron 3をインサートします。そして、中央上のMix Assistantボタンをクリックします。

mix_assistant

Track EnhanceとBalanceを選択する画面となりますが、今回はEQやコンプなどのトラック処理を行いたいので、Track Enhanceを選択します。

track enhance

Instrumentで適用する楽器の種別を選択します。そしてStyleで処理の方向性、Intensityでその強さを選択します。

inst style intensity

再生待機状態となりますので、再生します。Assistantによる分析、処理が開始され、終了すると、下にAcceptボタンが表示されます。結果がOKならクリックして終了です。

result

Mix AssistantのTrack Enhanceを全トラックに行い、若干の微調整を加えてみました。

明瞭感、迫力ともに増していますね。ここまでほぼ自動で出来てしまうのもすごいことです。

  • threebodytech 記事中

CLA Drumsによるキック処理

CLA Drums

さてここから、ドラムにWavesのシグネチャーシリーズを適用して、更にロックらしい色気を出していきましょう。
まずはキックから。ひとまずクリス・ロード・アルジ氏のシグネチャーモデル、CLA Drumsをインサートしています。シグネチャーシリーズは特にプリセットが秀逸ですから、プリセットからマッチするものを探してみましょう。

Rock 1

今回の曲では、Rock1がマッチするように思いました。少々大げさですが、この位大胆な設定もアリという学びにもなります。

各パラメーターについても見てみましょう。

parameter

  • ①MODE:ドラムの中でもどのパーツに適用するのかを選択します。
  • ②INPUT SENS:このランプが黄色に点灯するくらいがプリセットで想定されている音量だと考えてください。もし緑だったら若干上げて、赤だったら下げましょう。極端な音量変化を伴った場合、OUTPUTで調整します。もちろんこれは目安ですから、わざと外して独自の音作りをしてもOKです。
  • ③COLOR:イコライザーやコンプレッサー、リバーブ、ゲートなどでドラムのキャラクターに色付けを行います。

今回はほんの少しTREBLEを抑え、BASSを上げるといい感じになりました。
ミックス全体の中でのサウンドを確認してみましょう。

CLA Drums Rock 1プリセットを微調整したもの

JJP Drumsによるキック処理

JJP Drums

キックでもう一つ試してみましょう。
ジャック・ジョセフ・プイグ氏のシグネチャーモデル、JJP Drumsです。

こちらのプリセットは非常に個性豊かなサウンドが取り揃えられています。

JJP preset

王道のロックやポップだけでなく、エレクトロやダンス系にもマッチしそうです。特にアタックを利かせてがっつりゲートをかけた「TEDDY MOOG 808」あたりは、不思議なくらいに生感が消えています。とにかく前に出したいメタル系などにも良さそうですね。
今回の曲にはKU KICKをチョイスし、パラメーターで微調整を行いたいと思います。

JJP Parameter

  • ①MODE:ドラムの中でもどのパーツに適用するのかを選択します。
  • ②SENS:CLAと同様、インプットの音量を適切に調整します。
  • ③MAIN SECTION:ゲート、コンプ、EQの調整を行います。
  • ④CENTER SECTION:トランジェントやリバーブなどでドラムのキャラクターに色付けを行います。

ソースの影響か、少しブーミーに感じたため、SUBやAttitudeなどを調整しました。
SENSは黄色から赤くらいを狙ってみました。
ミックス全体の中でのサウンドを確認してみましょう。

JJP Drums KU KICK プリセットを微調整したもの

Maserati DRMによるスネア処理

Maserati DRM

続いてスネアに移ります。
今度はトニー・マセラティ氏のシグネチャーモデル、Maserati DRMを使用してみます。
こちらもパーツごとに豊富なプリセットがありますので、スネアのプリセットを試してみましょう。

Maserati preset

正攻法的なアプローチから、ひねりの効いたサウンドまで様々ですね。特にSnare Like 909や80s Snare Drumあたりは、原型を留めないくらい変わっていますが、中々通常のプラグインの組み合わせでは思いつかないアイデアですね。

さて今回のチョイスとしては、オーソドックスなYN Snare Drum 2を使おうと思いますが、少しパラメーターも微調整してみましょう。

Maserati parameter

  • ①TYPE:ドラムの中でもどのパーツに適用するのかを選択します。
  • ②SENSITIVIY:CLA、JJPと同様、インプットの音量を適切に調整します。
  • ③THUMP/SNAP/TREBLE:THUMPで低域、SNAPでトランジェント、TREBLEで高域を調整します。

SNAPとTREBLEを若干上げ、SENSとOUTPUTを調整して仕上げました。
ミックス全体の中でのサウンドを確認してみましょう。

▶︎Maserati DRM YN Snare Drum 2 プリセットを微調整したもの

Eddie Kramer Drum Channelによるスネア処理

EKDC

スネアに対してももう一つ、試してみます。
以前の動画でもご紹介した、エディ・クレイマー氏のシグネチャーモデル、Eddie Kramer Drum Channelです。
こちらはシグネチャーシリーズの中でも最もシンプルで、プリセットはなく、パーツを選択したらまずモデルとなるセッティングが施されます。ここから、各パラメーターを微調整する感じです。

EKDC Parameter

  • ①CONTROLS:ドラムの中でもどのパーツに適用するのかを選択します。
  • ②SENSITIVIY:CLA、JJP、Maseratiと同様、インプットの音量を適切に調整します。
  • ③COMPRESS/GATE/EQ:その名の通りコンプやEQなどで音質を調整します。
  • ④FX:エフェクトの効き具合を調整します。

ややエフェクトの効きをおさえつつも、しっかりコンプを利かせてパンチを出してみました。
ミックス全体の中でのサウンドを確認してみましょう。

Edie Kramer Drum Channel SNRを微調整したもの

ドラム全体処理後との比較

キックにはJJP Drum、スネアにはMaserati DRM、ハイハットにはEddie Cramer Drum Channel、タムとルームにはCLA Drums、オーバヘッドにはMaserati DRMを適用し、プリセットから微調整して仕上げました。
これらシグネチャーシリーズのプラグインをバイパスした状態と、改めて比べてみましょう。

いかがでしょうか?
Neutronの基本処理に対して、Waves シグネチャーシリーズでもう一歩踏み込んだ色付けが出来ましたね。見事に補完し合う関係だと思います。
何度も言っていますが、このコンビネーションの最大のメリットはスピードです。動画では説明しながらなのでゆっくりに見えますが、実際に黙って作業するとあっという間に出来てしまいます。
ああでもないこうでもないと迷路に迷い込むことがほとんどありません。必要なのは、こういう音が欲しい、という明確なイメージだけです。それさえあれば、プリセット選びも、微調整もスムーズに進むでしょう。
強いて言うなら、これらを使う前にミックスの基礎知識は持っておいたほうがいいかもしれません。パラメーターの意味がわかると、何が起きているか、どこを調整すべきか、よりスピーディーに判断できると思います。

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・iZotope Neutron 3 Standard
・Signature Series Bass and Drums

よくある質問

Q1. Neutron 3のMix Assistant機能は初心者でも使えますか?

はい、Mix Assistantはワンクリックで自動的にEQやコンプレッサーなどの基本処理を実行するため、初心者にとって非常に使いやすい機能です。トラックを選択して再生するだけで、AIが最適な設定を提案してくれます。

Q2. Wavesシグネチャーシリーズのプリセットはどの程度カスタマイズできますか?

プリセットは出発点として使用でき、各プラグインのパラメーター(COLOR、THUMP、SNAP、TREBLEなど)を自由に微調整できます。プリセットのまま使用してもよく、独自の音作りのために大胆に設定を変更することも可能です。

Q3. ドラムの各パーツ(キック、スネア)ごとに異なるプラグインを使う必要がありますか?

必須ではありませんが、CLA Drums、JJP Drums、Maserati DRMなど各プラグインはドラムの特定パーツに特化しており、MODEやTYPEでパーツを選択できるため、それぞれの特性を活かすことで更に高品質なミックスが実現できます。

記事の担当 大鶴 暢彦/Nobuhiko Otsuru

Sleepfreaks DTM講師 大鶴 暢彦
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