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無料の3Dキャラ作成ソフト「VRoid Studio」開発者インタビュー【Sleepfreaksの今コレ!#5】

Author: sleepfreaks

VRoid Studio開発者 清水さんへインタビュー

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先日、ついにpixivから「VRoid Studio」というソフトがリリースされました。
これは普通のイラストを描く感覚で簡単に3Dのキャラクターを生成することが出来、簡単にVTuberなどのキャラクターを作れてしまうという革新的ツールです。
今日様々なVTuberがオリジナル曲を発表し、音楽産業との結びつきも次第に強くなってきました。
というわけで、Sleepfreaksの今コレ!第5回目となる今回はピクシブ社にお邪魔し、VRoid Studio開発者の清水さんに開発秘話や今後の展開などを伺って参りました。

ーーお忙しい中取材させていただきありがとうございます。清水さんはVRoidを開発するにあたり、どういったことを担当されていらっしゃるのでしょうか?

製品の構想、企画から開発まで全てに携わっています。

ーー構想自体はいつ頃からあったのでしょうか?

具体的に構想を始めたのは昨年の10月くらいからです。
GoogleやApple、Facebook、Microsoftが本格的にVR・ARの分野に力を入れていて、業界自体がそういった流れになっていることに対して強く問題意識を持ち始めました。スマートフォンの進化も鈍化しつつありますからね。
そして昨年12月くらいにVTuberが大きく盛り上がり始め、本格的に3Dの空間を使ったコンテンツが活発になっていきました。
それまでは企業が手がけていたコンテンツを個人レベルで発信することができるようになり、「これはゆっくりしていられないな」と焦り始め、2月以降からは急ピッチで開発を進めました。

ーー短期間でこれほどまでのソフトを作り上げたんですね。

もちろんベータ版でのリリースなので始めから完璧なものができるとは思っていませんが、それでも「ちゃんと使える」製品を提供していきたいなと思っています。少なくとも「夏休みはこれで遊べますよ」というものにできればなと。

製品開発のきっかけ

ーー清水さんはそもそもどういった理由でこの製品を開発しようと考えたのでしょうか?

pixivFACTORYというサービスを作る際、いろんな絵描きさんに「もしあなたが魔法を使えるなら、どんなことを実現したいですか?」という質問をしたんです。そしたら結構な人数の方が「自分のキャラクターが立体化して動き出したりフィギュアになったら嬉しいです」と答えたんです。
先ほどお話ししたように業界自体も3Dコンテンツへの動きがあったので、ピクシブとして提供できるものは何だろうと考えVRoid Studioが生まれました。

本当は二次元の絵を描いたら3Dに自動で変換されるというのが理想ではあるんですけど、求められる品質に応えられるものを提供するには、さすがに今の技術では時間がかかりすぎます。時代に乗り遅れないためにも、今ある技術を使って自分たちが提供できるものを作りました。

ーーVRoidを見たとき、とても革新的で未来への可能性を感じました。

発表してからの反応は想定以上で、とても嬉しく思います。
僕らは初期からずっと携わっているので見るのも慣れていますが、それでもそこそこ面白いものを開発しているなぁという思いはあります。

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(様々なパラメーター・設定が用意されています)

ーーこのソフトがリリースされることで、VOCALOIDのときのようなムーブメントが起こりそうです。

「VRoid」という名前をつけるぐらいなので(笑)、僕らもやっぱりVOCALOIDは意識していたりもします。
実際相性はかなりいいと思っていて、”作曲した人が自らキャラをデザインして歌わせる”っていうのがもしかしたら今後の流れになってくるかもしれないですし、そうなってくれれば嬉しいなと思います。

ーーVTuberへの楽曲提供なども増えていきそうですね。

そうですね。イラストも文章も音楽も、どうしても一人で作っている方が多い傾向ではあるので、いろんなクリエイターがコラボレーションできる場も作っていければと思っています。
VRoid Studio自体も基本的には無料で提供していくつもりですし、3Dキャラクターのコンテストなども開催できればいいですね。

ーー現状、VRoid Studioではどういったことが可能なのでしょうか?

顔や体形などをパラメータ操作でカスタマイズしたり、髪をガイドに合わせて描写することが出来、さらに後からガイドの形を変えることで自在にキャラメイクすることができるようになっています。
普通の3Dモデリングよりもトライアンドエラーがしやすいのが特徴ですね。

衣装に関してはこちら側が用意したものを使っていただく形になります。ただもちろん今後この辺りも充実させていく予定です。

ベータ版リリース後はどんどん機能も追加していく予定で、ユーザーさんの声も反映しつつ一緒に作り上げていければいいなと思います。

ーーありがとうございます。では最後に今後の展開などがあれば教えてください。

僕らが目指しているのは、絵が描けない人でも気軽に使えるようなツールにするということです。
二次元のイラストを描くにはかなり高度な技術が必要です。現状は絵描きさんしかなかなか扱うことの出来ないツールですが、今後は作曲家の方などイラストを描いたことがない人でも気軽に使うことができるツールにしていければと思っています。

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最後に

いかがでしょうか?
VRoidで制作されたキャラクターに楽曲提供、なんて将来も近い将来訪れそうですね。
SleepfreaksではVRoid Studioの機能解説も行なっていく予定です。
お楽しみに!

取材・執筆:momo (田之上護/Tanoue Mamoru)

Sleepfreaks_momo_profile
profile:1995年生まれ。Digital Performer・Ableton liveユーザー。音楽学校を卒業後作曲家として福岡から上京。
2017年8月ツキクラ「STARDUST」に作・編曲で参加し作家デビュー。
「心に刺さる歌」をモットーに、作詞作曲・編曲からレコーディングまで全てをこなすマルチプレーヤー。
アートユニット「Shiro」の作編曲担当としても活動中。

ホームページ:Music Designer momo
TwitterID :@momo_tanoue