DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)製品の特徴 2017年 後半Ver

Author: sleepfreaks

作曲を行うためのDAWソフト

DTMを行う上で必要不可欠なのが作曲を行うためのソフト「DAW」です。

このDAWは「Digital Audio Workstation」の頭文字をとったもので「ダウ」や「ディーエーダブリュー」と呼ばれます。

StudioOne

DTMとDAWという2つの言葉は見た目や響きが似ていますが、

  • DTM(デスクトップミュージック)
    パソコンを使って音楽制作を行うこと
  • DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)
    パソコンにインストールしてDTMを行うための作曲ソフト

となります。

このDAWソフトは多くのメーカーから様々な製品が販売されています。

どのようにしてDAWソフトを選べば良いの?

レッスンの中でもお勧めのDAWソフトは?というご質問をいただきます。
これだけのDAWソフトがあると何を購入すれば良いのか迷ってしまいますよね。

DAW

まず把握いただきたい点は、DAWによって特定の音楽ジャンルが制作できなくなるということはありません。
各製品の特性を活かして、より便利に使えるというポジティブな考えで選択してください。
好きなアーティストが使用しているDAWソフトを選択するというのも十分な理由となります。

DTM上級者の中には複数のDAWソフトを使い分けるという方も多いですが、これからDTMを始めたいという場合は、1つのDAWソフトをしっかりと使い込むということが大切です。
そうしなくては、各ソフトごとの特徴を掴むことが難しくなり、ご自身に適したDAWソフトを判断することが困難になってしまいます。

DTM初心者にお勧めしたい完全無料のDAWソフト

これからDTMを始めるにあたって、初期費用をなるべく抑えたいという方も多いと思います。
そこでオススメしたいのが完全フリーで使用できるDAWソフトです。

Studio One Prime

StudioOne

Mac/Windowsに対応した無料DAWソフトで楽器音源も付属します。
MIDI打ち込み、歌や楽器の録音、ミキシングなど基本作業も快適に行うことができるため、DTM初心者の方には十分すぎる内容です。

DTMスキルの向上と共に、もっと高度な機能や豊富な音源を使用したいと思った際は、有料版のStudio One Professionalへアップグレードすることで、学習した操作や知識を活かしたまま次のステージへ移行できます。

GarageBand

GarageBand

Mac環境で使用できる無料DAWソフトです。
上記のStudio One Primeと同様にMIDI打ち込み、歌や楽器の録音、ミキシングなど基本作業をしっかりと行うことができ、音源やループ素材も豊富に用意されています。

更に多くの編集機能や音源を使用したい場合は、上位版となるLogic Proを有料で購入することができます。

人気のDAWソフト

ここからは有料ソフトとなります。
各ソフトごとに様々な機能や特徴を持っており、より高度な編集や音楽制作を行うことができます。
ご自身のジャンルや音楽性に合ったDAWソフトの参考にしていただければ幸いです。

Pro Tools

ProTools

製品URL : https://www.avid.com/ja/pro-tools

業界標準のDAWソフト

多くのレコーディングスタジオ/サウンド編集の標準DAWがPro Toolsとなっているため、スタジオでのレコーディングや楽曲ファイルのやり取りをお考えの方にオススメです。

また、エンジニアやサウンド編集のお仕事ではPro Toolsを使用できることが必須となっていることが多いため、これらの職業を目指されている方はおさえておいて損はありません。

オーディオ編集/ミキシングが行いやすい

生楽器の録音やオーディオ波形のエディットが逸品で、ミキシング機能も使いやすく優れています。
他のDAWと比較して弱いとされていたMIDI打ち込みの機能も強化され、快適な音楽制作を行えるようになっています。

プラグイン規格が特殊

ProToolsはAAXというプラグイン規格が用いられており、サードパーティソフトの一部、または多くのフリーソフトの使用ができません。
これらを使用して制作を行いたいという場合は、注意が必要です。
また、ソフトを起動するためにはUSBキー(iLok)が必要となるため、キーの持ち運びやUSBポートの確保も考慮する必要があります。

Logic Pro

製品URL : https://www.apple.com/jp/logic-pro/

コストパフォーマンスが高い

Logicの価格はDAWソフトの中で最も安く、2万円台で購入が可能です。
安いからと言って性能が悪いのか?というと全くそんなことはありません。
細部まで作りこまれた機能やデザインで多くのプロも使用しています。

無料DAWソフト GarageBandの上位版という位置付けで、ソフトの使用感も統一されており、GarageBandで作成したプロジェクトもそのまま開くことができます。

豊富な音源やエフェクト

生楽器やシンセサイザー音源、エフェクトなど楽曲制作を行うためのツールが豊富に用意されているため、Logic Proだけでも十分なクオリティで音楽制作を行うことができます。

また、Apple Loopというオーディオ素材が付属しており、楽曲に合わせて楽器フレーズを選択していくだけで、音楽知識や楽器経験を一切必要とせずに作曲を行っていくことができます。

ピッチ修正機能も搭載されており、Logic Pro内でボーカルのクオリティを最大まで高めることが可能です。

外部MIDIコントローラーとの連動もスムーズ

Logic Pro上のパラメーターやソフトシンセのノブなどを手元でコントロールできるMIDIコントローラーの設定や連携が非常にスムーズです。
そのため、エレクトロ系の制作やDJを行っている方からも支持されています。

オーディオファイルの扱いが少し複雑

DTMを通しての作曲はは大きく分けて「オーディオ(波形)の編集」と「MIDIの打ち込み」この2つに分けられます。
このオーディオ編集が少し複雑で、ファイルの扱いに注意が必要となります。
操作によっては録音した演奏を書き換えて元に戻すことができなくなる場合がありますので、編集前にはバックアップに気を配る必要があります。

Macのみ対応

Logic ProはMacのみに対応しており、Windowsに対応していません。
そのため使用しているパソコンをMacからWindowsに変更したい場合は、新たにWindows対応のDAWを探さなくてはいけません。

Cubase Pro

Cubase Pro

製品URL : https://japan.steinberg.net/jp/products/cubase/start

国内シェア No1

日本国内でシェアNo1を誇るのがこのCubaseです。
ボーカロイドとの連携や、編集機能も多岐に渡るため、ジャンルを選ばずにオールマイティな制作を行うことができます。
ユーザーが多いため、雑誌やインターネットでの情報も充実しています。

オーディオ/MIDIともにバランスが良い

オーディオ編集とMIDI打ち込みのバランスが非常に良く、どの機能も使いやすく設計されています。
編集機能も豊富に用意されており、ショートカットを含めた作業環境のカスタマイズも充実しているため、これらを使いこなしていくと、作業効率が飛躍的に高まります。

ボーカロイドとも密に連携

人気のボーカロイドとの連携も優れており、Cubase内で細かなエディットを行うことができます。
また、ピッチ修正機能も予め備わっているため、ボーカルエディットもCubaseのみで完結することが可能です。

機能が多いため複雑に感じる場合がある

Cubaseは非常に多機能です。
しかし、それ故にパラメーターや選択肢が多く、少し複雑に感じてしまう方もいるでしょう。
全機能を覚える必要はないと割り切り、ご自身の制作に必要な機能を把握していくことが大切になります。

また、ソフトを起動するためにはUSBキー(eLicense)が必要となるため、キーの持ち運びやUSBポートの確保を考慮する必要があります。

Ableton Live

製品URL : https://www.ableton.com/ja/live/

ループミュージックには最強!?

Ableton Liveには他DAWにはない「セッションビュー」という機能が用意されています。
好みのループ素材やフレーズをどんどん記録していき、それを組み合わせて楽曲を構築していくという作業を快適に行うことができます。
ループミュージックを主とした楽曲制作を行っている方にとって非常に心強いDAWです。

MIDI系エフェクトが充実

ループミュージックに特化しているという点に通じますが、エレクトロで多用される特殊なエフェクトや効果、サウンドルーティングを簡単かつスムーズに実現可能です。
付属のループ素材も豊富に用意されていますので、これらを活用してアイディアを素早く形にすることができます。

外部MIDIコントローラーとの連動もスムーズ

Ableton Liveの特徴として、全体の操作を通して非常に直感的に設計されています。
外部のMIDIコントローラーでエフェクトやソフトのパラメーターをコントロールする際も、複雑な設定や操作は不要です。

また、同社より「Link機能」というユニークな規格が開発されており、Wi-Fiで接続されたデバイスを無線で同期させて、再生、演奏を行うことができます。
これは複数人でのセッションやライブパフォーマンスなどで非常に重宝する画期的な機能です。

プラグイン規格 VST3に未対応(2017年12月1日 現在)

Macのみプラグイン規格のVST3に対応していません。
そのためフリー/有料サードパーティ製品を含めLive上で使用ができない点にご注意ください。

Studio One

StudioOne

製品URL : https://www.apple.com/jp/logic-pro/

無駄がない洗練された機能

Studio Oneは他DAWと比べ新しいソフトです。
そのため、現在では古くなって使用しないであろう機能が排除され、見た目も洗練されています。
もちろん、音楽制作を行っていく上で必要な機能はしっかりと備わっており、直感的、シンプルに楽曲制作を行いたいという方や、これからDTMを始める初心者の方にも向いています。

ピッチ修正ソフトで有名な「Melodyne(上位版は別途ソフトの購入が必要)」との連携も優れており、Studio Oneの中で快適なボーカルピッチ修正を行うことができます。

マスタリングまで完結できる

Studio Oneという名前の由来からも感じられるように、楽曲制作とは別にマスタリングに特化した機能が用意されています。
CDをプレスするために必要なDDPファイルの作成や、楽曲情報の入力など。
本来はマスタリングソフトを使用しなくてはできない作業をStudio Oneで完結させることができます。

優れた音質

これは個人的な感想になってしまいますが、サウンドが非常にクリアです。
特に低域の解像度が高く、マスタリングを通してもサウンドクオリティは維持されています。

楽譜機能を搭載していない

Studio Oneには楽譜機能が備わっていません。
楽譜機能を使用して制作を行いたいという方は別途、楽譜ソフトを購入する必要があります。
同社よりStudio Oneと連携がとれる「Notion」という楽譜作成ソフトが販売されています。

FL Studio

製品URL : http://hookup.co.jp/products/image-line-software/fl-studio-12

独自のパターン機能でループミュージックの制作が捗る

FL Studioには「パターン」という機能が搭載されており、このパターンに複数の楽器フレーズを登録していく形で楽曲を構築していきます。
これはループミュージックに向いており、素早くアイディアや楽曲構成を組み立てることが可能です。

EDMに特化した音源が豊富

EDMに特化した音源が豊富に用意されており、各音源のプリセットを視聴していくと、次々と定番のサウンドが聴こえてきます。
シンセサイザーの音作りは行ったことがない・苦手という方も楽しく音楽制作を行うことができます。

Windowsのみ対応(2017年12月1日現在)

FL StudioはWindowsのみに正式対応しています。
Mac版についてはBata版がリリースされていますが、不具合なども報告されているため正式版のリリースを待つ必要があります。

また、楽譜機能が付属していません。
楽譜を扱いたい方は別途、楽譜ソフトを購入する必要があります。