トライトーンとオーグメント/音楽理論講座

Author: sleepfreaks

三全音「トライトーン」と新たなインターバル「オーグメント」

今回は、一旦コードをお休みし「トライトーン(トリトン)」と、
それに関連して新たなインターバル「オーグメント」について学んでいきましょう。

スリリングだが重要な意味を持つ「トライトーン」

トライトーンは、日本語に訳すと「三全音」と言う呼び名になります。
まずは聴いてみましょう。

一度、インターバルで登場していますね。
非常に緊張感があるサウンドで、連続して聞かされると急かされている気さえします。
遥か昔、「悪魔の音程」とも呼ばれていたそうですね。

実はこのトライトーン、音楽を作る上で非常に重要なサウンドなのです。

先ほどのサウンドを譜面とピアノロールでそれぞれ確認してみましょう。

fb_score

fb_daw

ここで、名前に注目してみます。

  • “トライ”トーン (“Tri”は”3″を表す接頭辞)
  • “三”全音

この”3″が重要そうですね。
そうです。2つ音の差は全音三つ分ということです。

先ほどのFとBの間に注目してみましょう。

fb_interval

逆もまた同じですね。

bf_interval



新たなインターバル「オーグメント」

さて、ここで新しいインターバル「オーグメント」の登場です。

英語表記すると”Augmented”ですが、日本では、
「オーグメント」 「オーギュメント」 「オーグメンテッド」といった様々な呼ばれ方をします。
ちなみに、純日本語表記だと「増〜度」となります。

考え方は非常にシンプルです。

メジャーとパーフェクトのインターバルについてさらに半音分差を広げると、オーグメントになります。

パーフェクトは”P”、メジャーは”M”、マイナーは”m”、ディミニッシュは”dim”
と表記したように、オーグメント・インターバルは”A”と表記します。

aug_score

aug_daw

それぞれの名称は、以下の通りです。

  • AU = Augmented Unison (オーグメント・ユニゾン)
  • A2nd = Augmented 2nd(オーグメント・セカンド)
  • A3rd = Augmented 3rd(オーグメント・サード)
  • A4th = Augmented 4th(オーグメント・フォース)
  • A5th = Augmented 5th(オーグメント・フィフス)
  • A6th = Augmented 6th(オーグメント・シックスス)
  • A7th = Augmented 7th(オーグメント・セブンス)
  • AO = Augmented Octave(オーグメント・オクターブ)

この中に、1つトライトーンが含まれているのがお分かりでしょうか?

そう、A4thですね。
Cを起点とした場合、CとF#の音程です。

cf#_interval

ちなみに、この音程はディミニッシュ・インターバルだと「Dim5th」となり、
「F#」を「G♭」で表記します。

a4_dim5_score

トライトーンの重要性

最後に、このトライトーンがなぜ音楽的に重要なのかについて、
一つサンプルを聞いていただきたいと思います。

これはトライトーンからある音に移動したものです。

なんだかとても終始感を得ることができるサウンドですね。
緊張から一気に解放されたような感覚です。

その理由については、次回以降詳しく触れていきますので、頭の片隅に置いておいて下さい。



記事の担当 伊藤 和馬/ Kazuma Itoh

講師 伊藤
18歳で渡米し、奨学金オーディションに合格後、ボストンのバークリー音楽大学で4年間作曲編曲を学ぶ。 バークリー音楽大学、現代音楽作曲学部、音楽大学課程を修了。
その技術を活かし、POPSから映像音楽まで、幅広い作曲活動を行っている。

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